レイ(11)ブロロ～ワウI

ちょっと話が前後しますが、書き残しておきたいことがあったので、少し続けます。

レイからブロロまでの道路はさほど悪くないのですが、ブロロからワウの間は石ころ道。しかも山を開いて作っている道路なので、カーブは多いわ、狭いわ（2台すれ違えないほど！）、下は崖だわで、タイヤがちょっと道をふみはずしたらまっさかさまの状態。かなり肝を冷やしました。

昔、砂金が採掘されていたという川は、雨期には水かさが増し、道路を押し流してしまうほど氾濫するらしい。その、雨の為に起きた土砂崩れだかをシャベルカーで処理している最中に、大きな石が山の上から落ちてきてドライバーさんを直撃、写真(夫撮影)はその現場です。お気の毒に亡くなったとのことですが、シャベルカーはそのまま残されていました。

思うに、雨が多い時期はここは通行がかなり危険なのではないかと。でも、ブロロ～ワウ間の道路はこれ１本で、ここが通行不可になるとワウへは生活品など物資が届けられない。そんな訳で、ここを使うしかないのが現状のようです。

例えば日本人の発想なら『そんな危険な場所なら、さっさと整備すれば良いのに』と思うでしょう。しかし、ここが途上国と先進国の違い。危険な区域ということはわかっていても、資金がないのでどうすることもできないのです。こんな状況は、きっとPNGのあちこちに見られるのでしょう。国が貧しいということはこういうことなのだなとひとり納得、ちょっぴり哀しくなりました。