JUN ROAD Ⅲ ~ラテン系半島人~

アナタがかつて 描いた「その日」共にHuntしてまいりましょう !

水害と向き合うTさん

2020年07月17日 | 日記・エッセイ・コラム
先の週末から 一昨日まで
きょうされん熊本支部の 皆さんが
一介の僕を 「一員」として 受け入れてくださった

そればかりか 貴重な戦力として 
T.Uさん宅を 任せて くださった

Tさんは かつて 
精神科診断を 受けた 50代の女性である

早くに ご主人を亡くされて以来
知的障害を持つ兄 ご高齢の母親と 3人で 暮らしていらっしゃった

球磨川が氾濫した当時のことを 
僕はある時 それとなく 切り出してみたところ
Tさんは 快く 答えてくださった

JUN : 球磨川が氾濫した時 Tさんは怖くなかったの?
Tさん : まさか私が住んでる所が氾濫するとは思ってなかったから…。
    もっと上流で氾濫するのかなって。。。
JUN : でも実際、氾濫して水が一気に来たわけだから…
Tさん : そう。階段の4段下まで来た。。。どうしようって。。。
     そしたら、窓から消防の人の姿が見えたの。宮崎から来てくれた
     消防の人。それで、兄がそこまで言いに行ってくれて。それで、母
     も避難することができたの。
JUN : …大変だったネ…
Tさん : 水が来た(〇日の)7時半くらいに電気が切れて、15時くらいに
     水が引いたの。
JUN :  Tさん、お家の写真って撮っても大丈夫? 僕さ、Tさん始め皆さん
     のご苦労を、ブログを通じて沢山の人に知っていただきたいって
     思っているんです。でも、それは僕の勝手な考えであって、Tさんがもし
     嫌だったら撮らないから…
Tさん : どんどん撮ってください。そして、皆さんに知ってもらってください!


Tさんは 淡々と 僕の質問に 答えてくださった
ように見えた
でも 内心は… 推し量りようがなかった…

僕はこの日 ひとりだった
前日まで ご一緒だった きょうされんの皆さんは
平時の業務があったからだ

立ち込める異臭…
このままでは ボウフラが そこかしこに湧くのは必須

僕は一時 一騎当千に 
ギアが 何段か 上がった


持参した 消石灰 80キロのうち
ひと袋を残して 撒いて撒いて 撒いた



ゴミ袋の山は 特に念入りに
異臭の発生を 最小限に留めるべく



玄関
  



何とか ここまで やり切ることができた

人によっては 消石灰を撒くのは 時期尚早と言う人もいた

またすぐに 雨が降って 石灰が流されるからだ


でも 僕はそれよりも
消石灰を撒くことによって

①流れ出た汚水ダマリに、ボウフラが湧くのを一時でも遅らせる
⓶汚水ダマリが消石灰と混ざることで、ドロドロ(より固形化)になり、
 ①が期待できる
⓷Tさん始め、ご近所の皆さんに「復旧作業」が、少しずつ「進んでいる」
 という実感を持っていただくことができる
④⓷によって、少しでも明日への希望を繋いでいただく

以上が念頭にあった

実際 この通りだったのか… それは正直 分からない


ひと通り 作業を終えた僕は
Tさんが住む界隈を見て回ることにした

そこでは
厳しい現実と向き合い 
絶望と希望の間で 淡々と 後片付けをする
人吉の皆さんが いらっしゃった

つづく


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