目の前の人は、自分の鏡

今日、一緒に勉強してた人は、

お年寄りの話を聞くボランティアを

しているそうです。傾聴と似てるかな？

聞くだけなら誰でもできそう、って思ったけど、

何度も何度も同じ話を聞かされたり、

同意できないようなことを聞かされたりして、

わりとハードなんだそうです。

どんな話でも「その話、もう聞いた」とか、

「そんなのおかしいでしょ？」とか言わずに、

そのまま真っすぐ受け止める役目。

話す人は聞いてくれる人がいるだけで、

生き生きするのだそうだ。

聞く方は、それだけで半日つぶれたり、

気持ちの上でも結構しんどかったりして、

「もう辞めようかな」って思ってた…けど、

妹さんの助言で思いとどまって続けていたらしい。

その人から、ステキな話を聞いた。

その日も、相手は文句のオンパレードだったそうだ。

曰く、

息子が3人いるけど、一番上のデキのいい子は、

安定した職場に勤めてて社会的にも活躍してる。

大学時代は仕送りや何やかや結構大変だったのに、

今は、親に一切何もしてくれない。

次の子は遠くに行ってしまってめったに会えない。

下の子は二世帯住宅で同じ場所にいるのに、

用事のある時しか顔を出さない。

夫とは全然話が合わない…と。

この話は、細部まで再現できるほど

何度も何度も繰り返し聞いた話だった。

「またこの話か。

夫も元気で、子どもも無事に大きくなって巣立った、

しかも一人は一緒に住んでくれてて安心。

世間的には何不自由ないのに、何でこんなに文句ばっかりなの？」

そう思って、ふと気づいたのだそうだ。

「私も同じじゃない、これ！」って。

家もあって、リフォーム済みだし、

子どももみんな自立して、それぞれ元気に暮らしてる。

夫と話が合わないのは、ホントに嫌な時もあるけど、

いい距離感を保ってほどほど仲良く暮らしてる。

自分もまだまだ健康で、好きな勉強も続けてる。

私だって、世間的には十分幸せなのに、

いっぱい文句言ってるわ、って。

「きっとあの人は、私にそれを教えるために

同じ話ばっかり繰り返してたんだ」という事が、

す～～～っと納得できたそうです。

自分の周りにいる人に、ちょっと違和感を感じた時には、

「この人、私に何を教えるためにこんなことになってるんだろ」

って考えてみることで、

意外に思い当たるフシが見つかるかもしれません。

自分の顔は、自分で思っている顔じゃなくて、

鏡に映して見る方が確かなので。

私も思い返せば、そんな事ばっかりです。

周りの人が何度も何度も教えてくれても、

全然学べないまま10年20年経ってしまったことも

いっぱいあります。

今さら、直せるかどうかわかんないけど、

今から、取り組み始めるかどうかは、

自分で決めていい。

100歳まで生きるかもしれないし！