友人のお嬢さんの話。
就職したかった会社から不採用通知が来た。
普通はそこで諦める。
でも、そのお嬢さんは違った。
「来年もう一度受けさせてもらえますか?」
とその会社の人事に言って、
「第2新卒っていう枠があるよ」と教えてもらったので、
今年は就職しない代わりに1年留学することにしたそうだ。
友人としては
2番手の会社に就職したらいいじゃん、
と思って、
「留学?? なんでーーー???」と当惑したらしい。
だけど、友人は、お嬢さんの気持ちを尊重した。
しぶしぶ留学を承諾し、行先も決まって、
お嬢さんの残念会兼、同級生の就職祝いをしていたさなか、
お嬢さんのケータイが鳴った。
着信を見れば、行きたかった会社から!
集まったみんなの注目の中、電話に出ると、
「もうどこかの内定は出ましたか?」
「いいえ。来年もう一度受けさせてもらおうと思っているので」
「一人辞退者が出たのですが、どうですか?」と、
採用前提のオファーがあったそうだ。
「こんなドラマみたいなことってあるんやなぁ!!」と、
その後は、お嬢さんのお祝いパーティに変わり、
全員で大騒ぎだったそうです。
「求めよ、さらば与えられん」っていう、そのまんま。
「よく自分で切り開いたねぇ。
どうやったらそんなタフな性格になったの?」
って聞いたら、いろいろ思い出してくれて、
「基本的には本人の個性やろうけど…。
自分の想いをちゃんと伝えるように、
小さい頃から、言ってたのもあるかなぁ?」と。
「なんでそのおもちゃが欲しいのか
説明しないと買ってあげなかった(^^)。
でも、そのくらいで、別に親は何もしてないな…」
と言いながら、ふと思い出してくれたこと。
中3か高1の時、
夏休みの宿題で、自分の興味のある仕事について、
実際にその仕事をしている人に聞いてまとめてくる
というのがあったらしい。
んで、そのお嬢さんは、雑誌に興味があったから、
ananだかnon-noだか、なんとかレモンだか、
自分の読んでる雑誌の編集部にお手紙を書いて、
新幹線で会いに行って、話を聞いてきた、という。
親も手紙のチェックや旅行のサポートはしたらしいけど。
「忙しいのによく会ってくれたね」。
「ホントにね。あれで
“ノックしたら開く”っていう経験をしたから、
今回も、不採用って言われてもノックできたのかも」。
きっとそうだ。
ノックしたら開く経験。
子ども~若者時代に体験できたら、
その後、すごい力になるだろうなぁ。
でも、それは周りが与えられる性質のものじゃない。
本当に欲しかったら、
親が反対しようと、誰が何を言おうと、
素直に欲しがれる人だけが、
そういう経験できるんだろうな。
単純に、まっすぐ、それだけを、欲しがる。
そしたら、結構開くんじゃないかな、ドア。
まわりで見てたらハラハラするし、
無謀に見えたら、やっぱり止めるだろうけど。
それでも、
自分が生きてていいかどうかのレベルで、
一つの真実、ひとつの道を求める。
若い時って、そういうしんどさがあるよね。
キラキラしてる。
眩しいなぁ。
本来の若者のこういう姿を、
応援できるオトナでありたいな、と思う。
あ~~でも自分の子どもだったら、
暖かく見守れるかなぁ~~~。
自分もやってきたくせに、
絶対、葛藤するなぁ~~~~~。
大きい船に乗せたくなるだろうなぁ~~~~~~。
人生は長いしなぁ~~。
晴れた日ばっかりじゃないしなぁ~~。
あ~~~~。
お父さん、お母さん、
見守ってくれて、ありがとう。
特に営業という職種には、それが無視できない重要なファクターであることに間違いはないでしょう。
自分の思い込みがいかにアテにはならないか、良くも悪くもそれを思い知らされる職種ではありますが。
ドラマだ奇跡だと思っているうちは、まだまだ半人前、ドラマや奇跡にしないのが一人前。
あくまで一人前です。
それが分かったのは一年程です。
私なんか遅い方ですよ。