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高層ビルの窓際の席で、
友達とお茶しながら、
はるか下の道を行く、
小さな車や人々を見ていた。
裏通りで車が少ないせいか、
驚くほど車椅子率が高くて、
お茶している間にも10人やそこらは通った。
たいてい、誰か介助者が車椅子を押して、
乗っている人は当然のように押されている。
何事か話しながら行く人もいれば、
無言でも違和感のない老々介護みたいな人もいる。
ちょっと目を引いたのが、
めちゃくちゃ楽しそうに話をしながら行く、
若者数人のグループ。
ポケットに手を入れてたり、
ジェスチャーたっぷりに笑いさざめきながら歩く男女の中に、
ひっきりなしに車椅子の車輪を回して共に行く若い男性。
2人以上で居て、
車椅子を押さずに歩いてる図って珍しい。
「あれってさ~、押してもらったら楽やろうけど、
結構珍しい図じゃない? あれで正解なんかな?」
「そうなんじゃない? 別に自分で動けるんやし」。
だよね。
その感覚を共有できて嬉しい。
歩く人が足を動かしているのと同じように、
車椅子の人が手を動かしているだけなんだから、
いちいち手伝おうとされて、
話を邪魔されるのは大きなお世話かもね。
だからこそ、これはこれで不正解にならない。
いつも綺麗な文章。ありがとうございます。
「あれはあれで正解」なら、「これはこれで不正解じゃない」っていう視点。ホントそう思います。
視野を広げてくださってありがとうございます。