40代で年収300万円
それでも資産2億円貯めた男の人生
2014.11.16 17:12
12年で口座残高は22倍超に!【拡大】
「会社を辞める予定なんです。
20年以上働きましたけど、
退職金は100万円に満たないでしょうね……」
www9945さんは小声でそう語った。
年齢は40代。職業は掃除夫。
年収は300万円。
それだけを聞くと、企業からリストラを受け、
今後きびしい生活が待ち受けている人物を思い浮かべるかもしれない。
しかし心配は無用である。
なぜならwww9945さんは株取引を通して、
資産が2億円を超える“隠れ富裕層”だからだ。
www9945さんが株を始めたのは1991年。
大学を卒業し納豆メーカーに就職すると、
営業に追われ、気分が晴れない日々を送っていた。
そんなとき、心を明るく照らしてくれたのが株だった。
邱永漢の本に記されていた
「株式は経済を勉強できて、なおかつ面白く、
そして儲かる」という考えに惹かれ、
早速自分も始めようと思ったが、
当時の取引は1000株単位で簡単には手が出せない。
そこで1年半かけて100万円を貯め、
セメント会社の宇部興産を52万円、
北陸電力を23万円購入した。
「ちょうどその頃、仕事のストレスで体調を崩して、
退職を決意したんです。会社を辞めて
3カ月経つと預金がなくなって、
手元に残ったのは株だけ。
家の天井を眺めながら、
旧ラジオたんぱの株式実況を聞いて過ごしてました」
このままでは生活すらできないと、祖母の紹介で、
掃除会社にアルバイトとして勤務を開始する。
時給1000円。月の手取りは約14万円。
半年で辞めようと思ったが、勤務してから9カ月後、
人員に空きが出て正社員に昇格することになる。
掃除夫として働きだすと生活が安定し、
株に打ち込む余裕もできた。
手取り給料22万円のうち約3分の1、
年間にして100万円を投資。
だんだん市場に対して目が肥えていったが、
買っては負けを繰り返し、
最初の10年は資産1,000万円の前後をうろうろしていた。
資産が急増したのは05年、郵政選挙で自民党が圧勝し、
株式相場が大幅に噴き上がったときである。
なかでも不動産流動化銘柄が2~3倍になり、
2005年9月に2400万円だった資産は、
12月には4518万円まで膨れ上がった。
「日本株はアメリカ株と違って上昇の期間が短い。
相場状況がいいときに、多額のお金をつっこめる度胸と
タイミングが必要なんです。
あのときはそれが実践できました」
そして再び資産が急増したのは、
12年から13年にかけて。野田佳彦首相が
衆議院解散を明言した1週間後、資産が
1億円に到達し、その後のアベノミクス効果で
どんどん増えていった。
そのとき、貢献した株がいくつかある。
ひとつが森下仁丹だ。仁丹製造のコーティング技術を利用して、
継ぎ目のないシームレスカプセルを開発。
白アリ駆除剤、レアメタル回収、医療分野にも乗り出し、
業績を復活させた。マイナーなところでは、
長野県上田市のシーティーエス。
工事現場などの仮設事務所にオフィス機器をレンタルする会社で、
公共投資が伸びれば必然的に伸びるという読みで購入した。
建築系コンサルやダスキン代理店が本業のナックも、
読みが的中した会社だ。宅配水のサービスを展開しており、
東日本大震災の後、新規顧客が増えると予想。
購入時の株価1,000円が半年で2,350円まで伸びた。
こうした銘柄をwww9945さんはどのように見つけるのか。
会社四季報や投資家のブログや
ツイッターから拾った情報も活用するが、
ヒントは生活の中にいくつも転がっているという。
「たとえば繁華街やショッピングセンターを歩いて、
床が傷んでいるチェーン店は来客が多いと予想できるし、
仕事で『あの会社はケチだ』と噂を聞く企業は、
逆に言えばコスト管理がきびしいということ。
どちらも企業としては優良ですよね。
そうやってアンテナに引っかかった企業の業績や
財務をチェックして、投資の参考にすればいいんです」
現在、www9945さんは平日の9時から5時まで勤務。
朝の通勤、昼休み、退社後のほとんどの時間を株に費やす。
情報収集は家ではPCを使うが、
移動中はスマホではなくガラケーを利用。
会社と個人兼用のため、自分で負担しなくていいからという理由だ。
今でも5万円台の公団住宅に住み、
散財した記憶といえば、実家のリフォームに1,200万円を
提供したことぐらいだという。
株で儲けたご褒美で腕時計や車を買わないのか尋ねると、
www9945さんは首を振り、
「そういうことには興味が湧かない。
自分へのご褒美は、新興国の怪しい企業の株を買うことです」
と嬉しそうに答えた。
「もちろん儲かるにこしたことはないんですが、
どうなるかわからないところに突っ込んでいく自分が好きなんです。
胡散臭い銘柄を見つけたときは、
儲けたときと同じぐらい嬉しい。
これはマニアの感覚なんでしょうねえ」
そして資産が2億円に達した今年、
残された年齢と資産と向き合いながら、
今がちょうどいい時期だと判断。退職を決意した。
半年から1年はゆっくりする予定だが、
別に避暑地で過ごすわけではない。
土曜開催のセミナーや平日の株主総会を覗いて、
株に関しては“年中無休”を貫くつもりだ。
www9945さんは金儲けに対して
異常に貪欲でもなければ、
未来予測が得意な天才というわけでもない。
どこにでもいそうな愛想のいい中年男性が、
どうして資産を増やせたのかといえば、
それは株が心底好きだったからだろう。
「金融の手続きって、結構面倒くさいことが多いんですよ。
資料を取り寄せて、書類に必要事項を書いて送って、
さらに審査があって……。
煩わしく感じてもお金が増える可能性があるなら、
そこは必ずアクションを起こすべき。
いい銘柄が向こうから寄ってくることはまずありません。
自分で動くしかないんです。
『その努力を今の仕事に活かせよ』と言われたら、
反論する言葉はないんですけど(笑)」
(鈴木 工=文 Getty Images=写真)(PRESIDENT Online)
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/141116/ecd1411161712001-n1.htmより
それでも資産2億円貯めた男の人生
2014.11.16 17:12
12年で口座残高は22倍超に!【拡大】
「会社を辞める予定なんです。
20年以上働きましたけど、
退職金は100万円に満たないでしょうね……」
www9945さんは小声でそう語った。
年齢は40代。職業は掃除夫。
年収は300万円。
それだけを聞くと、企業からリストラを受け、
今後きびしい生活が待ち受けている人物を思い浮かべるかもしれない。
しかし心配は無用である。
なぜならwww9945さんは株取引を通して、
資産が2億円を超える“隠れ富裕層”だからだ。
www9945さんが株を始めたのは1991年。
大学を卒業し納豆メーカーに就職すると、
営業に追われ、気分が晴れない日々を送っていた。
そんなとき、心を明るく照らしてくれたのが株だった。
邱永漢の本に記されていた
「株式は経済を勉強できて、なおかつ面白く、
そして儲かる」という考えに惹かれ、
早速自分も始めようと思ったが、
当時の取引は1000株単位で簡単には手が出せない。
そこで1年半かけて100万円を貯め、
セメント会社の宇部興産を52万円、
北陸電力を23万円購入した。
「ちょうどその頃、仕事のストレスで体調を崩して、
退職を決意したんです。会社を辞めて
3カ月経つと預金がなくなって、
手元に残ったのは株だけ。
家の天井を眺めながら、
旧ラジオたんぱの株式実況を聞いて過ごしてました」
このままでは生活すらできないと、祖母の紹介で、
掃除会社にアルバイトとして勤務を開始する。
時給1000円。月の手取りは約14万円。
半年で辞めようと思ったが、勤務してから9カ月後、
人員に空きが出て正社員に昇格することになる。
掃除夫として働きだすと生活が安定し、
株に打ち込む余裕もできた。
手取り給料22万円のうち約3分の1、
年間にして100万円を投資。
だんだん市場に対して目が肥えていったが、
買っては負けを繰り返し、
最初の10年は資産1,000万円の前後をうろうろしていた。
資産が急増したのは05年、郵政選挙で自民党が圧勝し、
株式相場が大幅に噴き上がったときである。
なかでも不動産流動化銘柄が2~3倍になり、
2005年9月に2400万円だった資産は、
12月には4518万円まで膨れ上がった。
「日本株はアメリカ株と違って上昇の期間が短い。
相場状況がいいときに、多額のお金をつっこめる度胸と
タイミングが必要なんです。
あのときはそれが実践できました」
そして再び資産が急増したのは、
12年から13年にかけて。野田佳彦首相が
衆議院解散を明言した1週間後、資産が
1億円に到達し、その後のアベノミクス効果で
どんどん増えていった。
そのとき、貢献した株がいくつかある。
ひとつが森下仁丹だ。仁丹製造のコーティング技術を利用して、
継ぎ目のないシームレスカプセルを開発。
白アリ駆除剤、レアメタル回収、医療分野にも乗り出し、
業績を復活させた。マイナーなところでは、
長野県上田市のシーティーエス。
工事現場などの仮設事務所にオフィス機器をレンタルする会社で、
公共投資が伸びれば必然的に伸びるという読みで購入した。
建築系コンサルやダスキン代理店が本業のナックも、
読みが的中した会社だ。宅配水のサービスを展開しており、
東日本大震災の後、新規顧客が増えると予想。
購入時の株価1,000円が半年で2,350円まで伸びた。
こうした銘柄をwww9945さんはどのように見つけるのか。
会社四季報や投資家のブログや
ツイッターから拾った情報も活用するが、
ヒントは生活の中にいくつも転がっているという。
「たとえば繁華街やショッピングセンターを歩いて、
床が傷んでいるチェーン店は来客が多いと予想できるし、
仕事で『あの会社はケチだ』と噂を聞く企業は、
逆に言えばコスト管理がきびしいということ。
どちらも企業としては優良ですよね。
そうやってアンテナに引っかかった企業の業績や
財務をチェックして、投資の参考にすればいいんです」
現在、www9945さんは平日の9時から5時まで勤務。
朝の通勤、昼休み、退社後のほとんどの時間を株に費やす。
情報収集は家ではPCを使うが、
移動中はスマホではなくガラケーを利用。
会社と個人兼用のため、自分で負担しなくていいからという理由だ。
今でも5万円台の公団住宅に住み、
散財した記憶といえば、実家のリフォームに1,200万円を
提供したことぐらいだという。
株で儲けたご褒美で腕時計や車を買わないのか尋ねると、
www9945さんは首を振り、
「そういうことには興味が湧かない。
自分へのご褒美は、新興国の怪しい企業の株を買うことです」
と嬉しそうに答えた。
「もちろん儲かるにこしたことはないんですが、
どうなるかわからないところに突っ込んでいく自分が好きなんです。
胡散臭い銘柄を見つけたときは、
儲けたときと同じぐらい嬉しい。
これはマニアの感覚なんでしょうねえ」
そして資産が2億円に達した今年、
残された年齢と資産と向き合いながら、
今がちょうどいい時期だと判断。退職を決意した。
半年から1年はゆっくりする予定だが、
別に避暑地で過ごすわけではない。
土曜開催のセミナーや平日の株主総会を覗いて、
株に関しては“年中無休”を貫くつもりだ。
www9945さんは金儲けに対して
異常に貪欲でもなければ、
未来予測が得意な天才というわけでもない。
どこにでもいそうな愛想のいい中年男性が、
どうして資産を増やせたのかといえば、
それは株が心底好きだったからだろう。
「金融の手続きって、結構面倒くさいことが多いんですよ。
資料を取り寄せて、書類に必要事項を書いて送って、
さらに審査があって……。
煩わしく感じてもお金が増える可能性があるなら、
そこは必ずアクションを起こすべき。
いい銘柄が向こうから寄ってくることはまずありません。
自分で動くしかないんです。
『その努力を今の仕事に活かせよ』と言われたら、
反論する言葉はないんですけど(笑)」
(鈴木 工=文 Getty Images=写真)(PRESIDENT Online)
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/141116/ecd1411161712001-n1.htmより