“ブラックバイト”はなぜ生まれたのか?
@DIME 12月10日(木)20時0分配信
“ブラックバイト”はなぜ生まれたのか?

企業が置かれている厳しい経営環境、学生の経済状況の悪化、
非正規雇用の増加、少子高齢化の影響による労働力不足など、
ブラックバイトの背景には労働に関する
今日の問題が複雑に絡み合っている。
株式会社アイデムの研究部門「アイデム人と仕事研究所」は、
“求人”と“求職”の両視点から労働市場に関する調査分析を行い、
さまざまな情報提供を行っている。
「アイデム人と仕事研究所」は
報道関係者向けのニュースレターを発行し、
“労働市場の今”を伝えている。
■48.2%が労働条件等でトラブル
ブラックバイトとは、学生を不当に働かせる違法性のあるアルバイトのことを指し、
社会問題になっている。具体的なトラブルは、
残業代が支払われない、休憩時間が与えられない、
ノルマの未達成を理由に商品を買い取らされる、
上司によるパワハラ・セクハラの横行などがあげられる。
そうした中、厚生労働省が行った
「大学生等へのアルバイトに関する意識等調査」の結果(11月9日発表)によると、
学生アルバイト1000人が経験したアルバイト延べ1,961件のうち、
48.2%で「労働条件等で何らかのトラブルがあった」との回答があった。
トラブルの内容(複数回答)はシフトに関するものが多く、
最多は「採用時に合意した以上のシフトを入れられた」14.8%、
次いで「一方的に急なシフト変更を命じられた」14.6%、
「準備や片付けの時間に賃金が支払われなかった」13.6%となっている。
また、労働基準法で定められた労働条件の明示については、
書面での提示がなかったケースは58.7%で、
口頭での説明もなかったケースは19.1%だった。
同調査は、問題化しているブラックバイトの実態を把握するために
国が初めて行ったもの。調査対象は
18~25歳の大学生・大学院生・短大生・専門学校生で、
週1日以上のアルバイトを3カ月以上続けた人。
対象者の勤務経験のある業種(複数回答)は、
コンビニエンスストア15.5%、学習塾(個別)14.5%、
スーパーマーケット11.4%、居酒屋11.3%の順となっている。
■アルバイトをする目的の変化
かつて飲食店でアルバイトをしていた大学4年生のAさんは、
勤務シフトのことでオーナーともめ、退職したという。
「オーナーは基本的には優しい方でしたが、
感情の起伏が激しいので、付き合っていくのは大変でした。
そんな性格なので、スタッフは
ひんぱんに入れ替わっていました」。
Aさんは、最初はシフトの融通をきいてもらえたそうだが、
人が採れなくなったことなどから、
だんだん無理なシフトを組まれるようになった。
「シフトに入れない理由を説明しても、組んでしまうのです。
店に協力したい気持ちはありましたが、
あまりにも強引なので言い争うことが多くなりました。
3年の夏くらいからインターンなどの就職に向けての活動が始まり、
バイトに入れない日が増えます。
ですが、理解してもらえないのです。
オーナーにはいろいろお世話になっていたので、
辞めるのは不本意でしたが、
決断せざるを得ませんでした」
Aさんは退職を選べたが、ブラックバイトであることがわかっても
辞めることができない事情を抱えた学生もいる。
アルバイトの収入がなければ、
生活が立ち行かない状況にある学生が増えているのだ。
1990年代後半から経済状況の悪化によって、
民間企業の労働者の平均年収が低下している。
これは仕送り額の減少といった形で、
学生の経済状況に影響を与えている。
かつて学生がアルバイトをする動機は小遣い稼ぎが主流だったが、
現在は生活費の補助という目的が大きくなっている。
■ブラックバイトが生まれた背景
ブラックバイトが生まれた一因は、
企業を取り巻く厳しい経営環境にある。
変化が激しく、先行きの見えない時代を生き残っていくため、
企業はさまざまな施策を講じなければならない。
効率化を図るために正社員が行っていた業務を見直し、
パートやアルバイトに担ってもらうこともその1つだ。
ブラックバイトは、それがエスカレートしたものと言えるだろう。
現在、労働者全体に占めるパート、
アルバイト、派遣・契約社員などの非正規社員の割合は
約4割となっている。企業の苛烈な競争のしわ寄せが、
ブラックバイトを生んだとも考えられる。
また、別の視点から見ると、少子高齢化や
景気の回復傾向による求人増などの影響で、
人員確保が難しい状況にあることも考えられる。
採用難が続けば、現行スタッフや新人に
かかる負担が増えて過重労働を強いることになり、
ブラックバイト化してしまうこともある。
企業が置かれている厳しい経営環境、学生の経済状況の悪化、
非正規雇用の増加、少子高齢化の影響による労働力不足など、
ブラックバイトの背景には労働に関する
今日の問題が複雑に絡み合っているのだ。
@DIME編集部
@DIME 12月10日(木)20時0分配信
“ブラックバイト”はなぜ生まれたのか?

企業が置かれている厳しい経営環境、学生の経済状況の悪化、
非正規雇用の増加、少子高齢化の影響による労働力不足など、
ブラックバイトの背景には労働に関する
今日の問題が複雑に絡み合っている。
株式会社アイデムの研究部門「アイデム人と仕事研究所」は、
“求人”と“求職”の両視点から労働市場に関する調査分析を行い、
さまざまな情報提供を行っている。
「アイデム人と仕事研究所」は
報道関係者向けのニュースレターを発行し、
“労働市場の今”を伝えている。
■48.2%が労働条件等でトラブル
ブラックバイトとは、学生を不当に働かせる違法性のあるアルバイトのことを指し、
社会問題になっている。具体的なトラブルは、
残業代が支払われない、休憩時間が与えられない、
ノルマの未達成を理由に商品を買い取らされる、
上司によるパワハラ・セクハラの横行などがあげられる。
そうした中、厚生労働省が行った
「大学生等へのアルバイトに関する意識等調査」の結果(11月9日発表)によると、
学生アルバイト1000人が経験したアルバイト延べ1,961件のうち、
48.2%で「労働条件等で何らかのトラブルがあった」との回答があった。
トラブルの内容(複数回答)はシフトに関するものが多く、
最多は「採用時に合意した以上のシフトを入れられた」14.8%、
次いで「一方的に急なシフト変更を命じられた」14.6%、
「準備や片付けの時間に賃金が支払われなかった」13.6%となっている。
また、労働基準法で定められた労働条件の明示については、
書面での提示がなかったケースは58.7%で、
口頭での説明もなかったケースは19.1%だった。
同調査は、問題化しているブラックバイトの実態を把握するために
国が初めて行ったもの。調査対象は
18~25歳の大学生・大学院生・短大生・専門学校生で、
週1日以上のアルバイトを3カ月以上続けた人。
対象者の勤務経験のある業種(複数回答)は、
コンビニエンスストア15.5%、学習塾(個別)14.5%、
スーパーマーケット11.4%、居酒屋11.3%の順となっている。
■アルバイトをする目的の変化
かつて飲食店でアルバイトをしていた大学4年生のAさんは、
勤務シフトのことでオーナーともめ、退職したという。
「オーナーは基本的には優しい方でしたが、
感情の起伏が激しいので、付き合っていくのは大変でした。
そんな性格なので、スタッフは
ひんぱんに入れ替わっていました」。
Aさんは、最初はシフトの融通をきいてもらえたそうだが、
人が採れなくなったことなどから、
だんだん無理なシフトを組まれるようになった。
「シフトに入れない理由を説明しても、組んでしまうのです。
店に協力したい気持ちはありましたが、
あまりにも強引なので言い争うことが多くなりました。
3年の夏くらいからインターンなどの就職に向けての活動が始まり、
バイトに入れない日が増えます。
ですが、理解してもらえないのです。
オーナーにはいろいろお世話になっていたので、
辞めるのは不本意でしたが、
決断せざるを得ませんでした」
Aさんは退職を選べたが、ブラックバイトであることがわかっても
辞めることができない事情を抱えた学生もいる。
アルバイトの収入がなければ、
生活が立ち行かない状況にある学生が増えているのだ。
1990年代後半から経済状況の悪化によって、
民間企業の労働者の平均年収が低下している。
これは仕送り額の減少といった形で、
学生の経済状況に影響を与えている。
かつて学生がアルバイトをする動機は小遣い稼ぎが主流だったが、
現在は生活費の補助という目的が大きくなっている。
■ブラックバイトが生まれた背景
ブラックバイトが生まれた一因は、
企業を取り巻く厳しい経営環境にある。
変化が激しく、先行きの見えない時代を生き残っていくため、
企業はさまざまな施策を講じなければならない。
効率化を図るために正社員が行っていた業務を見直し、
パートやアルバイトに担ってもらうこともその1つだ。
ブラックバイトは、それがエスカレートしたものと言えるだろう。
現在、労働者全体に占めるパート、
アルバイト、派遣・契約社員などの非正規社員の割合は
約4割となっている。企業の苛烈な競争のしわ寄せが、
ブラックバイトを生んだとも考えられる。
また、別の視点から見ると、少子高齢化や
景気の回復傾向による求人増などの影響で、
人員確保が難しい状況にあることも考えられる。
採用難が続けば、現行スタッフや新人に
かかる負担が増えて過重労働を強いることになり、
ブラックバイト化してしまうこともある。
企業が置かれている厳しい経営環境、学生の経済状況の悪化、
非正規雇用の増加、少子高齢化の影響による労働力不足など、
ブラックバイトの背景には労働に関する
今日の問題が複雑に絡み合っているのだ。
@DIME編集部