カリフォルニア便り ーFROM OQ STUDIOー

~南カリフォルニアから~
陶芸家の器と料理、時々王様の日々

サングラス

2011年05月22日 | Fashion

例えば日本で普段、街中でサングラスを掛けて歩いていたりしたら、

「何、あの人?芸能人でもないのに~」とか言われてしまいますか?

アチキ、それはとっても困りんす。

角膜って日に焼けることをご存知ですか?私は以前それで大変な目に遭ったのですよ。

正常な状態になるまで2年かかり、以来コンタクトレンズも使えなくなってしまいました

それ以降、一年中サングラスの着用はMUSTでございます。

角膜が丈夫な方、そうでない方居られると思いますが、

どうぞ目を大切になさって下さいませね。

ところで・・・・・

 

先日メガネを新しくした際に、サングラスも新しくいたしました。

 

2年程愛用しておりましたこちらのサングラス、とても気に入っていたのですが、

私のサングラスは矯正付きのもの。視力が変われば使い物になりません。

レンズだけ変える事も考えましたが、誓約書を書いて頂きたいと言われまして。。。。

どういう事かと申しますと、フレームからレンズを外す際、

2年使用したプラスチックですから、亀裂が入る可能性が高いと。

そうなった場合、責任を問いませんという誓約書とな。 残念ですが諦めました。

で、こちらでございます。

前回は黒いフレームでしたので、今回は若干まろやかなブラウンのフレーム。

流行がどう変わろうとも、がっしり目を保護してくれる大きなフレームである事は譲れません。

サイドにはこのようなキュートな飾りが付いています。

犬さんも居ますね。

フレームに使用されている金属は、いつもシルバーを選ぶ事にしています。

ベルトやアクセサリー、バッグの留め金や、靴の飾りに至るまで、

ゴールドよりシルバーを好む私のチョイスです。全部同じ方が合わせ易い気がしますので。

そうそう、購入した時は気付かなかったのですが・・・・・

見えないところにも、片側だけお花のモチーフが付いていまして嬉しくなりました。

これからは紫外線の強い季節です。

目に日焼け止めを塗る訳にも参りませんので、澄んだ瞳のためにも、

サングラスをお使いになって、くれぐれも目を大切にしてあげて下さいませ。

一生のおつきあいなのですものね。


では

 

 


全身白のコーディネート

2011年05月20日 | Fashion

ファッションを考える時、私の頭の中に常に存在する一人の女性が居ます。

ファッションビジネスの先駆者でいらっしゃいますが、

私は20代の頃から常に彼女の存在が心にありました。

このブログには、出来るだけ固有名詞を使用しない事を信条としているのですが、

今回はお名前を明確にしない事の方がかえって失礼だと思いますので、申し上げますね。

彼女のお名前は、伊藤美恵さんとおっしゃいます。ご存知の方も居られるでしょう?

勿論個人的に存じ上げている訳ではありません。

昔から、私の周りにはファッション業界の友人が多く、

私自身もファッションが大好きですので、彼らを通してその存在を知るようになりました。


彼女のお人柄やご活躍ぶりについては、私などが論じるような事ではないのですが、

彼女の姿を拝見するにつけ、ファッションはその人そのものであると言う思いを新たにし、

あだやおろそかに服を着てはいけないと思う次第でございます。

ご自身を知り尽くしておられ、お仕事上の立ち位置を充分考慮された上で、

気負い無く、迷い無く、確かな目で選ばれた彼女のファッションは、

常に清潔で、彼女の内面を雄弁に物語る趣味の良さと大人の女性の品があります。

私と彼女は当然タイプが違いますので、同じお洋服が欲しいとか、

コーディネートを真似たい等という類いの憧れではありません。

お洋服に対するメンタリティーを大変尊敬申し上げております。

私もやがて彼女の年齢に達した時、別のスタイルであっても、

彼女のように洋服を着られる女性でありたいと思っております。


そんな私ですが、インテリア、陶芸、そしてファッションと、

白は永遠のテーマであり、追求すればする程その奥深さに惹かれて行きます。

白いパンツの中から、比較的登場回数の多いもの4型です。

左からバミューダショーツ、サブリナ、セーラー、フルレングスフレアーです。

幸い私の住むところは、白のパンツの活躍期間がとても長いのです。

・・・と申しましても、私の場合ウールの白いパンツ等は真冬でも履きますよ。


私が白を着る時に心がけておりますのは、

格好よくなりすぎない白、よそ行き感を出さない白、人を不安にさせない白、などです。

”人を不安にさせない白”って変でしょ?

どういう事かと申しますと、私のお洋服が汚れるかも知れない等と、

一緒に居る方を不安にさせない配慮をするということなのです。

汚れているかもしれない椅子、汚れるかもしれない食べ物、

駆け寄って来てくれる小さな子供や動物達。

それらに顔をしかめるくらいなら私は白を着ません。

お洗濯の観点からいたしますと、白ほど汚れを落とし易い色はありません。(個人的な意見です)

ですので、出来る限り自分で洗えるものを選ぶようにしております。

そして、どなたかのお宅にお招きいただいた時には、

必ずバッグにエプロンを入れておきます。お手伝い大好きなので。

そして何より、どんなハプニングが起こったとしても、

それをカバー出来るコーディネートというのがあるのです。


春から夏に掛けて白を着る場合、全身を白にする事が多いです。

こんな感じで、指し色等あえて使わず、ひたすらに白を重ねて行きます。

生成りのタンクトップと薄手コットンのロングカーディガン、純白のカーゴとサンダル。

そして全ての白のまとめ役兼、汚れ対策の大判の麻の白いストール。

ピアスは大粒のパール、その他のアクセサリーも時計もバッグも白です。

このストールは分類すれば純白ですが、天然素材の柔らかさが色の温度を上げています。

この温度が、生成りのトップスと純白のボトムスを上手く繋いでくれるのです。

不思議ですね、単品で見れば誰もが必ず白だと思うものばかりなのですが、

隣り合う色によってベージュを強く感じたり、一層白さが際立ったり。

それが私を夢中にさせる理由なのです。


万が一、ハプニングが起こってコーディネートの一部が汚れても、

この大判ストールの羽織り方を変えると、必ず隠せます。

パンツの裾周りはさすがに隠せませんが、

元々カーゴパンツというのは作業着なのですから、

そのカジュアルさが多少の汚れを許してくれると思いますので、カーゴの白は安心の白です。

裾が汚れたら思い切って膝までロールアップという大技だって、カーゴなら出来ちゃいます。

昼間はこのコーディネートで過ごし、夜改まった場所にディナーに出掛けるのなら、

パンツを別のシルエットのものに履き替えれば良いだけの事です。


白には温度がありますから、肌の色やご自身の雰囲気等を考えた温度選びをなさると、

どなたにもお似合いになるのではないかと思います。

その上、光を集める効果がありますから、

女性を美しく見せてくれる色だと思っているのですが、

いかがでしょう?白いお洋服はお好きですか?


では

 


旅の終わりのカフェで

2011年05月19日 | Travels

ホテルをチェックアウトして、午後の便で帰ります。

しばらく時間が有ったので、ホテルのすぐ近くのローカルなカフェへ。

普段 soy milk 等飲まない私が、カフェでは必ずソイ・ラテ。

 

東京で暮らしていた頃は、仕事の打ち合わせ、友達との待ち合わせ等々、

日に何度もカフェ(コーヒーショップというべきか?)を利用したものでした。

今の私は全てが車社会。わざわざパーキングを探してコーヒーを買うのなら、

早く帰って、家で王様と。。。カフェは滅多に行かない場所です。


思うに、カフェ文化というのは『歩く人』がいる場所に栄える気がいたします。

世界中の街をくまなく尋ねた訳ではありませんが、

個人的にカフェの似合う街ナンバー1はベトナムはサイゴンです。

ベトナムコーヒーの濃い味わいが大好きというのもありますが、

容赦ない蒸し暑さ、バイクの騒音、排気ガスの匂い、屋台から漂う食べ物の匂い・・・・

それらが渾然一体となってお前は今ベトナムにいるんだからなっ!

・・・・・と、声なき声で迫ります。

長い間フランスの統治下にあり、フランス文化の影響を色濃く残していますから、

オープンカフェが当たり前。というよりオープンしか無いカフェもいっぱい。

澄んだきれいな空気というのもさわやかで結構ですが、私は人間を感じたい。

そんなわけで、サイゴンのカフェLOVEです。


いつもながら、話しがそれました。

今回尋ねた港町は、それはそれは寒いところでございました。

本当に一年中、毎日雨が降るのですよ。

一日一雨 >と目標を掲げているお天気の神様が居るのでしょう。

そんな街に、その名を知らぬ人無しの一大コーヒー帝国を築いたカフェの一号店があります。

私は入りませんでしたが、何時も長い行列ができているのだそうです。

コーヒーのお味は同じですが、店舗限定のマグカップが売っているとか。


この街に来る前は「なぜ、ここからだったのだろう?」

この小さなコーヒーショップが世界を手中に治めた訳が判りませんでした。

でも数日滞在してみて、少なくともカフェがこの街で暮らす人にとって、

病院や郵便局と同じ位、必要不可欠なものだと知りました。

港町はどこも急で細い坂道が多く、車の運転には不向きです。

それに伴い公の交通機関が機能的に整備されているので、人々は歩きます。

歩いておりますと海からの冷たい風がビルの谷間を吹き上げて来て、

震え上がる寒さに、雨まで降って来ようものなら、どこかに非難したくなります。

カフェです。

近くにあるカフェに飛び込んで、熱いコーヒーで体を温めていれば止んでしまう雨。

だからこの街には数百メートル毎にカフェが必要なのです。

そこで暮らす人々に必要とされている文化は絶対に廃れる事はありません。

カフェはこの街で暮らす人々のための傘なのです。



 

 

『文化を守る』

よく聞く言葉です。と同時に守るという事の意味を考えさせられる言葉でもあります。

どんなに素晴らしいものも、必要とされなくなれば消えて行くのです。

イベント等で一時的にその存在をアピールする事は可能でも、

本来文化とは人々と共に呼吸をし、人々と共に変化しながらその生命を維持して行くのです。

フランスからもたらされたエスプレッソ文化は、

暑い気候の中で濃厚なコンデンスミルクと出会い、

社会主義国ベトナムの気質に育まれ、今も人々と共に暮らしています。

シアトルの無数のコーヒーショップは有名無名問わず、

人々の傘として存在し続けています。


その土地で時間を過ごしてみると見えて来るものがあります。

守る事は、それを愛する事、必要とする事。

旅の終わりのカフェで、そんな事を考えました。


では

 


一枝を生ける

2011年05月18日 | Ceramics

庭で植木の剪定をしておりましたバーテンダーが、

「これ、お願いします」と一枝の花を持って参りました。

彼は庭仕事中、こうして捨てるのに忍びない草木を持って来ます。

かしこまりました。生けましょう。

今日は彼が大好きな『トウネズミモチ』です。

通常は丸く仕立ててしまいますので、花を咲かせない方も多いのですが、

この花が大好きな彼は、開花を待って剪定します。

木犀科に属するこの花の香りは、ちょっと他に無い味わいがあります。

可憐で香水やアロマキャンドルにしたくなるようなフェミニンな香りではなく、

甘やかな香りの後ろから木や土の香りが追いかけて来るとでも表現しましょうか。

バーカウンターにこの一枝を生ける為に焼いた小振りなカップです。

夕暮れ時に香り始める一枝は、バーカウンターに相応しいのだそう。

お酒が一層美味しくなるのだそうですよ。

こげ茶色の力強い枝の先に咲く、白い小花。

さりげなく一枝を添えるのなら、一輪挿しのような壺形よりも、

水を見せながら生けるものが似合うと思います。

このカップなら、素朴にして力強い花にしっとりと馴染んでくれます。

普段はひとくちビールや焼酎のお湯割り等に使っています。

夜のカウンターのほの暗い照明にもよく似合っていると思います。


今日は一日お疲れ様。

さ、あなたの好きな花と差し向かいで一杯召し上がれ

 


キッチンバトル

2011年05月17日 | Food

 

遠くインドから、仕事で友人がやって来ました。2週間の滞在予定。

もう何度目かの滞在ですので、この辺りの主要な見所はご案内済み。

ホテル住まいをしていますが、我が家に連れて来ては無理矢理御飯を食べさせる私。

彼は宗教的制約が無く、何だって食べてくれるので楽しいのです。

それにしても、何か思い出に残る経験をさせてあげたいなあ。。。

で、ワタクシ彼に挑戦状を叩き付けました


『ザ・カレー対決 


本場インドの男に日本のカレーで挑みます。

決戦は週末の我が家のキッチン


戦いの相手はこのお方。

この写真は無許可で載せていますが、見てる訳無いので知らん顔

彼はエンジニアで、同じくエンジニアの恋人がいますが、今のところ一人暮らし。

全て自炊で賄っているナイスな男。相手に不足はございません。

私も全世界、知っている限りのカレー料理を作りますので、

スパイスは全て揃っております。

タマネギとニンニク、唐辛子を炒めつつ、トマトを投入。

右側で私が命じられて作っておりますのは、

付け合わせの生アーモンドのオリーブオイル揚げでございます。

コレ、ものすごく美味しいのですよ 

生のアーモンドをオリーブオイルで揚げて塩をふりかけるだけですが、

揚げたてはしっとりしているものの、

時間が経つとカリカリになって香ばしい事この上無し

生のアーモンドが手に入りました際には是非お試しくださいませ。

彼のカレー。(なんちゃって

手羽元を使っておりますが、本当に柔らかく煮上がっております。

そしてトマトの酸味と甘みがたいへん良い仕事をしてますよ~。

こちらが私のマッシュルームとビーフのカレー。

普通ですな。。。。。

それぞれのカレーに合わせてジャスミンライスと日本の白米を両方用意しました。

ジャッジは凛々しいこのお方。

王様におかれましては、匂いを嗅げば全てお見通しだそうで・・・

 

彼の本格インドカレーは彼らしい几帳面さの滲み出た、心に残る味でした。

本当に美味しく頂きました。

優しい彼は、私のビーフカレーの方が良いと、何度もおかわりをしてくれていました。

アリガトね。

 

私はおもてなしには色々な形が有ると思っております。

至れり尽くせりのホスピタリティーは王道ですが、

少し親しい間柄でしたら、キッチンで時間を共有するというのも、

心に残るおもてなしではないかと。

遠く遠く離れたところで、今日もキッチンに立っている友に思いを馳せる私です。