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もんく [とある南端港街の住人になった人]

台湾点描 その4

1月27日、新幹線を台南で下りて、勝手知ったる台南へ。

仕事を終えてここを去ってから20日間程度しか経過していないのに、街並は少し変化したように見えた。いくつかのお店が既に無く、別のオーナーが別の商売を始めている。ずっとそこに居ればそんな事も当たり前になってしまうのだけれど、ちょっと見ないとそんな変化が目につくものだ。

この写真の「台南中国城」、ずっと以前は台湾中に聞こえたショッピングセンターだったらしいが、現在はその存続さへ危ぶまれるものになってしまっている。正面にある「中国城」の看板ネオンも去年末に消されてしまった。地下街にある幾つかの食堂とゲームセンター、カラオケ屋が家賃ギリギリの線で営業を続けている状態だ。


しかしこれは古き良きものが失われていってしまう、と言う良くない意味でのノスタルジーだけを象徴しているのでは無いように思える。台湾ではどこでも簡単に店ができては消えていく。

日本でなら「あの店潰れちゃった」などとネガティブな表現で言われる現象なのだけれど、台湾ではそれはあたりまえ。かえってその身軽さが台湾の強みじゃないかと思う。儲かるならやる、とりあえずやってみる、他人の真似でもやってみる、そしてダメならすぐ止める。だからダメージも少ない。そんな感じがする。


この中国城も時代の役目をそろそろ終えて次なる再生の肥しになったのかもしれない。だからもし台湾に行って、そして台湾で一番たくさん廟や古跡のある台南に寄る事があったら是非この中国城でご飯を食べてみて欲しいものです。この日の夜、私もそうしました。
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