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...ツブアンにとって。
一昨日の夜11時半頃、ご飯を食べてたっぷり猫ブラシをかけてもらう。
満足した様子で家から出て行った。
ここまではいつもの通り、何も変わらなかった。
いつもなら夜中から早朝にかけて1回か2回、
窓の外でニャーニャー言って自分を起そうとする。
自分が起きるかキャサリンさんが起きるかしてご飯を足してやる。
時々ちょっとブラシもしろと要求する。
が、その夜、朝3時頃、バッシャーン!と聞こえる位の大きな音がして
水の塊が屋根の瓦に叩き付けられた。
いきなりの大雨だ。
バケツをひっくり返したとはまさにこの事。
びっくりして飛び起きてしまったほどだった。
ツブアンとキナコ、まだ外に出たまま。
通常なら大雨になると猫たちは帰って来られない。
どこか濡れないところに退避して過ごす。
心配ではあるけれど、通常ならあまり心配は要らない。
朝になってまだ雨は降り続いていた。
少し小降りになった程度。
腹が減ったと見えてキナコが帰ってきた。
少しだけ背中が濡れている。
概ね大丈夫。
ツブアンが帰らない。
まだ退避中か?
もし住宅地の敷地の外にある溜池の草地に行っていたら
隠れる場所が木の下しかないので歩けないのかもしれない。
とりあえず、出勤時間なのであとはキャサリンさんに任せる。
昼間、メッセンジャーが何度か入る。
まだ帰って来ない。
まだ帰って来ない。
まだ帰って来ない。
とうとう夕方になってしまう。
早めに帰宅したかったけれど、野暮用でちょっと遅くなる。
と言ってもまだ太陽は沈んでいない。
溜池に行っていていきなりの大水で流されたか?
車で溜池の排水口から繋がる川の下流まで行ってみる。
排水口の近くは側壁がコンクリートで固められてとても猫には、
もちろん人間も登れない。
流されたらそのまま猫クリニックの入り口近くの橋あたりまでは行ってしまう。
川の脇に車を停めて上流、下流に向かって呼んでみる。
仕方なく家に戻るともう日が暮れていた。
夕食を食べてまた家の周りを探す。
最近オス猫がウロウロしているからもしや、
追いかけられて逃げて帰れなくなったか?
ちょっと遠く、普段ツブアンが歩く範囲以外も歩いて探す。
いない。
まさか....が頭の隅を過ぎる。
昨日あんなにブラシで喜んでいたのに...
今、どこかでヒモジイ思いをしているのではないか?
どこかでお腹が空いたと大きな声で鳴いて家を探しているのでないか?
どこか遠いところに流れ着いて右も左もわからず途方に暮れてないか?
まさか、どこかで泥に埋まって助けを求めていないか?
一昨日、ある転職エージェントからメールがあった。
インドネシアの案件を紹介するとの事。
年収は今の何倍も良い。
逆に言うとインドネシアなんて誰も行きたくないのか?
いくら年収が良くてもツブアンとキナコはどうする?と頭を過ぎる。
ジャカルタだと戸建住宅はほとんど無くて高層集合住宅になるに決まっている。
猫たち、引っ越しが出来たとしても狭い部屋で生きていかれるだろうか?
....
転職エージェントもいろいろな人に声をかけているだろうから
単にメールを送ってみただけかもしれないが、
読んだこちらとしては少しは考えなければいけない。
特に猫たちの事。
捜し歩きながらそんな事を考える。
インドネシアに連れて行くにしてもこのままここにいるにしても、
とりあえず探さないといけない。
再度、溜池の周りを歩く。
家から数十メートルで溜池のフェンスに突き当たる。
左に行くとセキュリティ用の犬が飼われているところ。
そのあたりには柳の木が何本も生えていて下が見えない。
呼んでも返事が無い。
フェンスを右に行く。
明るければ見通しは良いけれど、そこはキャサリンさんが何度も探した。
でももう一度。
一番右側の突き当たり、猫だけが出入りできる切れ目がある。
そこまで行くと、その手前のマンホールのフタの上に猫が座っているらしき影。
正面からこちらを見ているらしい。
正面なので身体の柄がわからない。
でも暗い中、顔つきがツブアンに似ていないでもない。
目をまん丸に見開いてこちらを見ている。
目にオレンジの街灯が映ってキラキラしている。
でもよくわからない。
もう少し近づく。
逃げない。
背中の柄がちょっと見えた。
三毛だ。
「ツブアン?」呼ぶが答えないでこちらをじっと見ている。
さらに近づく。
ツブアンだ!
ツブちゃん、家に帰ろう。ご飯食べよう!
ツブアン、立ち上がってこちらに歩き出した。
街灯の下に出てみると汚れてはいない。
まっすぐこちらに速足で歩き出す。
だんだん速くなって走り出す。
いつの間にか後ろから着いてきたキナコがツブアンに襲い掛かる。
遊び相手が戻ってきたのがうれしいように襲い掛かる。
ツブアン、ちょっと相手にした後は家へ向かって駆け出した。
後は一目散に家の木戸へ。
木戸の下の猫穴から横庭に入り、いつものご飯の皿のところでこちらを見る。
プラスチック容器からカリカリを出してやるとちょっとだけ食べた。
水を飲んだ。
また食べた。
水を飲んだ。
また食べた。
そしてブラシを要求。
いつもより長いブラシの後、一旦また外へ。
これはいつものパターン。
また帰ってきて何度も何度もご飯を食べる。
凹んでいたお腹が元の通りになった。
20時間いなかった分を取り戻したようだ。
....猫の事、何とも思わない人はここまで読まないだろうなあ..
猫好きでも他人の猫なんてどうでも良いと言う場合がほとんどだから、
そう思うと今日のこれ、ほとんど読まれないだろうなあ.....
ま、いっか。
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