魚の旨みについて伝えたいので、あれこれ書いています。
そこで今回は、②イノシン酸(IMP)
イノシン酸は魚の旨味の元となる。
小林食品株式会社のHPによると、
「イノシン酸(IMP)は肉類のうま味の主成分で、鳥肉や畜肉、水産の硬骨動物の筋肉中に0.1~0.2%含まれています。 筋肉中には、もともとアデニル酸(AMP)が多量に含まれていますが、動物の死後、酵素の働きによってイノシン酸(IMP)に変化していきます。そこで少し古くなった肉にはイノシン酸(IMP)が多量に含まれるようになります。
かつお節のイノシン酸(IMP)は、生涯泳ぎ続けるカツオのエネルギー源で、アデノシン三リン酸(ATP)はカツオの死後、酵素分解してできます。
(表は筆者加筆)
「ATP(アデノシン三リン酸)」は酵素により分解して生成されます。イノシン酸(IMP)を生成後、さらに時間経過すると、イノシン酸(IMP)はヒポキサンチン(Hx)という臭み成分へ変化し、腐敗状態となります。肉の熟成も同じような流れです。」とある。
(小林食品株式会社)
ここでHRからHxRまでの過程を考えると、肉については、外側に細菌がついて腐敗していくが中は熟成していく。したがって、外側を落として提供することは理にかなっている。
しかし、魚の場合はそうはいかない。魚は水分が多いので、細菌がつくと取れずに中に浸透していく。魚の取り扱いを慎重に行わなくてはならない理由がここにある。
次回は腐敗について
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