(2)熟成とK値①
日本人は鮮度の良い魚を好む傾向にある。この鮮度は、K値という数値で表すことができ、値が小さいほど鮮度が良いことを示す。
まずK値とは何か。
「魚の鮮度を示す生化学的な指標の一つ.鮮度が落ちるに従ってATPが減少し,AMPやイノシン酸が生成することを指標とする。」 ネットでK値と検索すれば出てくるはずだ。
このK値を式で表すと以下になる。
K値は、ATPと体内酵素によるATPの分解生成物全量(ADP+AMP+IMP+HxR十Hx)に対する(HxR十Hx)の割合である。
魚の筋肉中には、アデノシン三リン酸(ATP)という運動のエネルギー源となる物質があり、魚の死後には体内酵素の働きにより、次のように分解されることが明らかになっている。
(この分解プロセスは、広島県食品工業技術センターでも紹介している)
ちなみに、イノシン酸(IMP)に変わる前までは無味であり、イノシン酸(IMP)で旨味という味がつく。そして、イノシン(HxR)へ変化するとまた無味に戻る。
分解される速度は魚種によって異なるが、イノシン(HxR)までの経路は一定である。
難しい話が続いたちょっと休憩。
昔ブラックエンペラーに追いかけまわされていたころが懐かしい。
真剣に仕事をしていたから、いつの間にかこんな難しい算式を覚えてしまった。
次回は魚を締めてからの変化を説明したい。
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