いするぎ便り

歴史を求めて季節を感じて…
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いするぎ寺子屋 vol.5 

2012-11-12 | 日記

11月9日に開催された「いするぎ寺子屋vol.5」は満員御礼にて無事終了しました。

天侯の悪い中、お越し下さった皆様、本当にありがとうございました。

真中にある楽器は久乗編鐘。

仏具のおりんに音階をつけて中国古代楽器「編鐘」を現代風に復元したものです。

 

蝋燭がつけられ、電灯は全てOFF。

学校チャイム(おりん)が鳴らされて開演です。

 


 

1部

朗読「計略」    林恒宏

「無伴奏チェロ組曲第一番プレリュード」<バッハ>    永瀬拓輝

 

太田さんの軽妙なMCで、現在、放送中の林さん出演のTVのCMの紹介がありました。

聞き覚えのある生声に、思わず、あちらこちらから「あ~ あ~」 の声が・・・

続いて、バロックチェロの紹介。

バロックチェロには楽器を支えるエンド・ピンがないので両足で支えなければいけないそうで、これがなかな大変との事。

そして次の演奏曲「11のカプリスより第8番」の楽曲について、

この曲は、丁度、称名寺が現在の地に移転したころに作られ、その後、1900年代には 演奏されず、行方不明だった楽譜が発見されたのがつい2、3年前だそうです。

 「そして2012年、小矢部市の称名寺でこの曲をバロックチェロで聴くことができるんです!」 by 太田さん

 

「11のカプスより第8番」<ダッラーバコ>    永瀬拓輝

「おりん」独奏    太田豊

 

JR高岡駅の発車メロディー(おりん演奏)は太田さん作曲(驚)によるもの。生演奏のサービスがありました。

 

催馬楽「席田(むしろだ)」    太田豊

 

    


 

2部

朗読×おりん×バロックチェロ

「耳なし芳一」<ラフカディオ・ハーン>

 

 

 老若男女、約180人もの人々は、ゆらめく蝋燭の灯りだけのこの本堂で物音ひとつ立てずに朗読に聞き入っています。

鬼気迫る語りと琵琶やバロックチェロの音色に、次第に暗闇の向こう側に引き込まれていくようです。

 

「平家物語」や倶利伽羅合戦を伝える「源平盛衰記」はお寺に集まった人々を前に琵琶法師が語って聞かせたのが始まりだといわれています。

平家の悪霊にとりつかれた耳なし芳一もまた、平家一族の鎮魂と供養のため、琵琶を弾きながら物語を語り継ぐ盲僧でした。(あるいは、痛手を負った兵僧だったのか・・・)

 

ちょうどこの夜のように、人々は琵琶法師によって語られる「源平の戦い」に、夢中に聞き入り、そしてその無常に涙したのでしょうか。

静寂の中に余韻を感じた深秋の夜でした。