モンサンミッシェルを去ってからは
ロワール地方の古城や寺院を巡る旅が
続きました
歴史やゴシック様式が大好きな父は
色めき立ち
妹とカメラを持って走り回り
体力のない母と
冷たい雨にうたれ絶不調の私は
弱々しく石造りの建造物の寒さに
ひたすら耐えるのでした
しかし観光地とはいえ
お城しかないひなびた田舎町ですので
人々は素朴で善良でした
お陰で、だんだんと自分が人間だったことを
思い出すことができました
あ~良かった…
やはりお城がある街って
誇りと気品が漂っている気がします
クレープ屋のおばちゃんも
お城のレストランのスタッフも
みんな素朴で感じが良かったです
そしてちょっぴり緊張のうちに
バスはいよいよパリへ向かうのでした
添乗員さんも興奮気味で
だんだん饒舌になって行きます
いよいよ旅のクライマックスなんですね
お手柔らかにお頼み申しますよ
パリのみなさま…
ひそかに祈るさじぽんであった