文学フリマ東京へ行って来た。
初めてだったし、分からない事だらけだったけれど、皆さんの熱量が高いという事だけは分かった…。
けれど、私が30冊作った本は、一冊も売れず…泣!
全部で、文庫本が2冊、随分昔に作った自伝本が何故か一冊売れた〜!嬉しい〜。ありがとう💓
今日、在庫が届くわ…。
ひぇー、どうしよう。どこに置こうか…。
でも、何だね。
本が売れなかったからではないけれど、
帰りの電車の中で、思ったことは、
「あそこは、私のいる場所ではない」
という事だった。
一対三で、お客さんの方が多かったし、珍しい本や趣味の本、学術書など、何でもありだったのだけれど…、
あそこは、自己表現をしたい人、だけの集まりで、それで成り立っている気がした。
結局、出店側もお客さんもお金を払っているので、運営側としては損はないのだろう。
しかし、私は今回、トータル五万ほどのお金を使って、出店し、製本し、Tシャツなどを作ったのだ。
それで元を取れたのかと言われれば、全く取れなかったと言わざる負えない。
まあ、もちろん、今回はお金ではなく、どんな感じなのか一度見てみたかったし、お友達を作って、今後の作家活動に活かしたい、と思ったりもしていたのだが、
店番はしなければならないし、いざ見て回ろうとしても、とんでもない人出で、店主とろくに会話も出来ない。
そんな中で、何を得ようというのだ。
それに…。
これが一番痛感したのだが、
あそこには大量の素人がいるのだ。
否、素人の集まりなのだ。
セミプロもいるかもしれないが、基本的には、あそこにいるのは編集も校正もされていない、ただの趣味本があるだけだ。
自己満足に近いかもしれないと思った。
かつて私が、自己満足で作った自費出版の本に近いかもしれないなぁと思った。
今回、何故かその本が一番最初に売れたのだけど…。
でも、ここに私の居場所はない、と思った。
友達になった人だけが買いに来る、このシステムでは未来がないと思った。
単にお金を使うだけだと感じた。
友達同士の仲良しこよしでは、どうしようもない。
文化祭とおんなじだよな〜と。
私は曲がりなりにも、本を4冊も出した作家なのだ。
編集者にも校正者にも、ボッコボコにされながら、青息吐息で書いている、れっきとした作家なのだ。
そんな中で書く本と、誰のチェックも受けないで出す本とでは、自ずと意味が違ってくるではないか。
それを痛いほど感じたのだ。
あの日、あの場で思ったことは、自分が作家だったんだなーということだった。
自分は作家なのだと。
だから、素人さんに混じってはいけないと。
あそこは素人さんの遊び場なのだ。それをプロが荒らしてはいけないと。
荒らすほど売れてはいないけれど、それでも彼らに混じってあの場にいてはいけないと、そう痛感したのだ。
私はプロなのだ。
だから、プロに混じって、切磋琢磨しなければならないと思った。
私のステージは、悲しいかな、あそこではない。
私の舞台はもう、現役の作家たちの中にあるのだ。
それを感じた。
だから、来年の作協の総会には、必ず参加して、現役の人達と交流しなければならないと思った。
今までは、恐れ多いと逃げ腰だったけれど、真剣にこれからは作家としてやっていかなければならないんだと考えた。
実は、最新作を書き終えた時から、どうしても鬱々とした気分が抜けずにいた。
このまま書き続けていってもいいものか。
生活もままならないこんな仕事を、これからも続けていってもいいものか、と悩んでいたのだ。
出版不況と言われる中で、紙の本を出してもらえるだけでもありがたいのに…。
でも、ありがたいけれど、生活など出来はしなかったのだ。
その事で、絶望し、鬱になっていた。
やる気も起きずに、どうしたらいいのかと標榜していたのだ。
けれど、あの日、文学フリマへ行って思ったことは、もう一度、作家として、きちんと立とうと思った事だった。
もう、本を書く事で、お金を稼ぐという事は諦めた。
でも、今まだ紙の本を出してもらえるうちは、感謝して、やり続けようと思った。
やれる所までやってみようと。
そう決意も新たにしたのだ。
そう思い直すと、鬱々とした気分はなくなっていた。
不思議だね〜。
決意一つで人は、こんなにも気持ちが変わるものなのか…。
私はもう、本で生計を立てるという事を諦めます。
でも、死ぬまでの間、現役であり続けたい。
死ぬまで書き続けたい、そして、大勢の人に読んで貰いたいと思った。
もうそれでいいと。
幸い、仕事も得たので、これから税理士になって、今後の生活の糧はそこで得ようと思っている。
この仕事だって、一筋縄ではいかないけれど、やれるだけやってみようと考えている。
どうなるかは分からないけれど…。
なんか取り止めもない話ですが、今の正直な気持ちを書いてみました。
☆それでは今日も良い一日を。
感謝します。
すべては上手くいっている。