もうひとつの「君恋し」 佐々紅華作詞作曲
1926(昭和2)年 歌手 木村時子
※当時・・・昭和2年~3年のオペラ歌手・・・声楽家に歌わせたもの
※SPレコードのコピーからの聞き取り書き
※「京亭」亭主清島利典氏より助言・訂正済。
こちらはオペレッタ風になっていて、時男(?ときお)という愛する書生の学費を稼ぐために
ふるさとを離れ、カフェーの女給に身を落とし働くみさ子の独白的台詞とともに進行していく・・・。
「まあまあ、またその唄を歌っているのね。お手紙が来ているわよ。」
・・・時男さんからの手紙に一喜一憂するみさ子。・・・
「学士になれた暁には、待望のスイートホームを・・・」と歯の浮くような手紙。
・・・カフェーの女給とさげすまれようとも・・・と女の意地を独白するみさ子。
『み空に祈りの 鐘の音ひびく』で鳴る鐘の音は、お寺の鐘の音である。なんとも日本情緒的。
A面
※台詞※
(一)
木枯らし吹きて 思いはふかし
夕日はしずみて 月影さびし
君恋し わが胸もゆる
思えばいとしき 君がすがたよ
※台詞※
(二)
夕闇せまりて 星影あわし
み寺に祈りの 鐘の音ひびく
君恋し わが胸もゆる
思いはいとしき 君がすがたよ
B面
※台詞※
(三)
木枯らし吹きて 思いはふかし
夕日はしずみて 月影さびし
君恋し わが胸もゆる
思いはいとしき 君がすがたよ
(四)
故郷(こきょう)をとおく はなれるわが身も
夜ごとに夢みる 君のすがたよ
君恋し わが胸もゆる
思いはいとしき 君がすがたよ