『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』
対応ゲーム機 : Wii
発売日 : 2011/11/23
希望小売価格 : 通常版 = 6,800円・ゼルダ25周年パック = 8.800円(ともに税込)
ジャンル : アクションアドベンチャー
プレイ人数 : 1人
CERO : A(全年齢対象)
備考 : 「Wiiモーションプラス」または「Wiiリモコンプラス」専用(普通のWiiリモコンでは遊べません)
◆== 参考データ ========================◆
購入価格 : 5,780円(新品・通常版)
プレイ時間 : 約4時間
プレイ内容 : 最初のボスを撃退したところまで
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●= 概要 =●
任天堂の看板アクションゲーム『ゼルダの伝説』シリーズの最新作です。
今作はWiiモーションプラス(Wiiリモコンプラス)専用となっており、剣を自由自在に扱えるのが特徴。その他にも、道具の操作などでWiiモーションプラスの性能が発揮されています。
また、「もっとも濃密なゼルダ」とも謳(うた)っており、ボリュームも絶大のようです。
今回、1回目のインプレッションとなります。
ひとまず、最初のダンジョン的なところ?を攻略したところまでプレイしています。
◆== 操作について ==◆
今作はヌンチャクスタイル(Wiiリモコン+ヌンチャク)でプレイします。
今回、Wiiモーションプラスを活かした操作スタイルということで、従来とはちょっと違う操作方法が多いです。
||== 例えば、ポインタ ==||
Wiiリモコンを画面に向けて、ポインタを動かして選択したり狙ったりと色々あるわけですが、十字ボタン下を押すと、現在のWiiリモコンの位置を基準にして、照準が中心に戻ってきます。ポインタがよく分からない方向に行っちゃう時も、これで簡単に対処できます。
||== 例えば、選択肢 ==||
選択肢を選ぶ時はポインタで狙うのではなく、Wiiリモコンを振って選択した後、Aボタンで決定します。
右の選択肢なら右に振り、左の選択肢なら左に振ります。
もちろん、スティック操作でも選択できます。
||== 例えば、剣と盾の扱い ==||
Wiiリモコンを振ると、剣を抜きます。そして、Wiiリモコンの動きに合わせて、剣が自由自在に動きます。
縦斬り、横斬り、斜め斬り。また、ヌンチャクと一緒に横に振ると、いつもの回転斬りも。
また、剣を構えている状態でWiiリモコンを真上に掲げると、剣に「スカイウォード」と呼ばれる不思議な光が溜まります。たまったタイミングで振り下ろすと、前方に閃光を放って攻撃できます。
盾は、ヌンチャクを振ると構えます。盾を構えている状態でヌンチャクを振ると、盾を押し出します。これで、敵の攻撃をはじいたりできます。剣を振るか、Aボタンを押すと収めます。
||== 例えば、道具 ==||
道具はBボタンで使用しますが、Bボタンを長押しすると、リング状に道具一覧が表示されます。
道具にポインタを合わせてBボタンを離すと、それが装備されて使用する状態となります。
道具の出し入れは、Bボタンを短く押すことでできます。
||== 例えば、消費アイテムの使用 ==||
道具と同じような感じです。
-ボタンを押しっぱなしにすると、リング状に消費アイテムが表示されます。ポインタを合わせて-ボタンを離すと取り出し、Aボタンで使用します。
ちなみに、盾も消費アイテム扱いとなっており、選択することで装備したり切り替えたりできます。今回は”耐久力”というのもあり、また、耐久力を回復するクスリも存在します。
…とまあ、こんな風に、感覚的に操作できるスタイルが目立っています。
◆== オリジナルのシステムに付いて ==◆
とりあえず、今の時点で分かっているものから、大きく関わりそうなシステムを紹介します。
||== 空を飛ぶ ==||
今回は、天空に浮かぶ街「スカイロフト」が拠点となります。
どこからでもいいので、街の端から飛び降りて十字ボタン下を押すことで、相棒である鳥「ロフトバード」に乗ります。
乗った後は、Wiiリモコンを左右に傾けて旋回。
Wiiリモコンを上下に振ると羽ばたいて上昇し、リモコンを下に向けると下降。これで加速します。
Aボタンで体当たりができますが、回数には限りがあります。(時間とともに回復)
街に帰ったり、地上に降りられるポイントに行きたい場合は、その場所まで行って十字ボタン下で飛び降ります。
||== セーブについて ==||
セーブは、各所にある鳥のモニュメント(銅像)で行います。
また、地上のセーブポイントからは”空に帰る”ことができますし、天空から地上のマップに降りた時、地上の好きなセーブポイントに着地できます。
||== ダウジングについて ==||
Cボタンを押すと、リンク(主人公)の視点になります。
その視点では、Wiiリモコンで剣を動かすことで周辺を見渡せますが、Cボタンを押しっぱなしにして、探したい対象(ゼルダなど)を選択することで”ダウジング”を行えます。
対象を選択した後、剣で探知をすることで、どの方向にいるかが分かります。
||== スタミナについて ==||
ゲーム中では「がんばりゲージ」と言っています。今回は、色々な行動にこのスタミナが関わってきます。
移動しながらAボタン押しっぱなしでダッシュできるようになりましたが、スタミナが減ります。その他、回転斬り・ツタをよじ登る・崖につかまって横移動など、体力を使いそうな場面ではスタミナが減ります。
スタミナは時間とともに回復。また、そこらじゅうに生えている「がんばりの実」を取ると全回復。
スタミナが0になると、全回復するまで動きが極端に鈍くなります。
||== 改造や調合について ==||
今回は、素材となるアイテムが色々と手に入ります。
街のお店にいくと、素材+ルピー(この世界のお金)を消費して、もっと良い効果のクスリを手に入れたり、盾や道具を強化したり出来ます。
■== partygameの評価 ==■ … 80点(100点満点)
最初の段階では、けっこう意見が分かれそうです
○=良かった点
△=人それぞれ or 気になったけど悪いというほどではない点
×=悪かった点
||== ○ 感覚的な操作に特化 ==||
今までの、メニュー画面を開いてアイテムを使用したり装備していたりしたのが”わずわらしい”と感じていた人には、今回の操作感覚は気に入っていただけるでしょう。敵と戦いながらクスリを選択して飲むとかが、できたりします。
逆に、メニュー画面を開いて選択できなくなったので、慌しいという意味であまり好かない人もいるように思います。
私としては、慣れが必要な部分も多いですが、感覚的な操作としてはしっかり考えられていると思っており、慣れてくると快適に利用できる気がしています。
しいていうなら、一部ちょっと説明が分かりづらいWiiリモコン操作があったのが、気になりました。(パラシュート的なもので着地とか)
||== △ 全体的になんか複雑になった? ==||
1つ上の感想に反する感想に見えますけど、とりあえず気になったのは、メニューの細分化です。
今まではメニュー画面を開けばほぼ全ての情報を見ることができましたが、今回は、+ボタンでマップ。-ボタンでアイテム。1ボタンで持ち物一覧。2ボタンでヘルプと、色々なボタンに細分化されています。
正直言うと、メニュー画面を細分化したメリットがあまり感じられません。むしろ、どのボタンがどれかを覚えるのが面倒というデメリットを感じました。
ここはいわゆる”感覚的な操作”ではなく、ただ面倒になったという印象です。操作ガイドは常に表示されています(ガイドは消すこともできます)が、基本的に操作ガイドは邪魔ですし、それを常に表示しておかないと分からないことがあるくらいなら、いつものように1つのメニュー画面にまとめて良かったのではないでしょうか?
ついでに言うと、回転アタックがダッシュしながらでないと出来なくなったのも、ちょっぴり残念。
まあ、盾を構えるという操作も兼ねているので、仕方ないかな~とは思っています。
||== △ 空を飛ぶ操作について ==||
『風のタクト』などで大海原を渡っていたのとは、また違う壮大感です。
あちら(大海原)は、景色が変わらなすぎてダレるところがありましたが、こちらのほう(大空)はスピード感もあり、端から端まで行くのもそんなに時間がかからなそうなので、より多くの人に受け入れてもらえる壮大感になった気がします。
ただし難点も。
空を飛ぶ操作は、全部Wiiリモコンで行うんですよね。ヌンチャクも付いているのに、わざわざWiiリモコンでの操作というのは、これ如何に?という印象でした。
旋回はWiiリモコンであるべきですが、羽ばたく操作はヌンチャクでもできるようにして良かった気がします。
||== △ スタミナについて ==||
今までこういう概念ってなかったと思うので、なんかヘンに”縛り”みたいなものを感じてしまいます。
ダッシュも今までの3Dでのゼルダではできなかったので、”ケースバイケース”であることを考えるとそんなに気にしなくてもいいとは思うんですが…何かをするたびに、リンクのそばにスタミナのメーターが大きく表示されるので、余計に意識してしまうんだと思います。
いや、もちろん分からないのは分からないので困るので、大きく表示するのは全然いいんですが…まあ、やっぱり仕方ないのかな?
||== △ ロードに対する印象は、良くも悪くも普通 ==||
めちゃくちゃ気になるとは言いませんが、超快適とも言えず。いつも通り、マップ切り替えで若干のロードが入ります。オープンワールド系など、シームレス(ロードを感じない)な作品に慣れている人には、ちょっと気になるかも?という程度です。
ただ、大空のマップは読み込みなしで自由に飛び回れます。
||== × マップが常時表示されない ==||
今回は”ダウジング”というシステムがあったり、マップ画面ではCボタンで”マーカー”を付けることで、そこから光の柱が伸びて位置が視覚的に分かるという仕組みもあるので、いわゆる「探究心」をより大事にするという意味で、マップを常時表示しなくなったのかもしれません。
とはいえ、このシリーズにおいてマップを常時表示しないという仕様は「今さらになって?」と思いました。
今までのシリーズ作品に慣れてしまった人には、不便以外の何者でもないです。正直、このせいで微妙に迷うこともあり、いちいちマップを開くのも面倒だと感じているので…なんか、要らないストレスを感じるのです。
今までのシリーズ作品に慣れ親しんでいるほど、この点の不満は大きいように思います。
||== × ”Wiiモーションプラス専用”であることが分かりづらい ==||
これは、パッケージに対する指摘です。
私も当初から気になっていた「普通のWiiリモコンしか持っていない人が、間違えて買いそう」という心配ですが、正直、このパッケージしか見ていない人だと、間違える可能性がわりと高いと思いました。
専用であることが書いてあるのは、パッケージの裏面。この時点で私としては×です。
赤枠で目立つように書いていますが、文字の大きさはいわゆる他の説明文と同じ。この程度だと、普通に見逃される可能性があると思いました。
ついでにいうと、店頭でこれを購入しても「Wiiモーションプラス専用ですが、大丈夫でしょうか?」という確認もされませんでした。これはまあ店側の問題ですが(笑)
これだと私には「とりあえず書いておこう」レベルに感じました。
正直、もっと目立つ書き方にして欲しかったです。
||== △ その他、細々と ==||
・最初だからかもしれませんが、デモムービーがそれなりに多いです。あと、「今のデモムービーいる?」というのもたまに挟まったりして、正直ちょっとくどいかも…と思うことも。
・今回、もしかしたらけっこう難しいかもしれません。初期ライフは6なのにも関わらず、すでに回復のクスリ×2と妖精による回復を使っちゃいました。私が下手なだけ?(笑)
◆== まとめ ==◆
Wiiモーションプラスの導入により、より感覚的な操作になった『ゼルダの伝説』をお楽しみいただけます。
最終的にどう思うかは分かりませんが、少なくとも最初は、チュートリアル的な部分が長かったり色々と覚えることがあったりして、正直モヤモヤしていました。で、最初のダンジョンとかでいつものシリーズらしさも見えてくると、新しい要素との相乗効果でじわじわと面白さが湧いてきている感じです。
感覚的な操作というのは基本的に”長く遊ぶ前提”なところがあるので、ファーストインプレッションで完全に評価できるものではないと思っています。まあ、どのゲームだって、最終的な評価が一番大事なんですけどね(笑)
そういう意味では、発売前の各所のレビューでかなり評価が高かったのも、実は最初の数時間だけは違う印象だったのかもしれない、とか思っています。
あと、感覚的な操作を誰しもがイエスと言うわけではありません。
言い換えるなら”よりアクション性が高まった”という感じでもあるので、最初の段階で「なんか私には合わないかも…」「ついていけないかも…」と判断して、早々に断念してしまうユーザーもいるような気がしました。
このシリーズ作品を購入している人って、ほとんどシリーズ経験者でしょうから、ちょっとやそっとのことで諦めない気がしますが…当然ながら、面白くないと判断してから一向に遊ばなくなる人も大多数ですので。
できることなら、今の私と同じで最初のダンジョンを攻略するあたりまでは遊んでから、判断してみて欲しいです。
ま、そんなわけで、最終的な評価がより大事になってくると思われる今回のゼルダ。
シナリオクリアしたら、セカンドインプレッションを書く予定です。
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万人向け ← ○○○○○○●○○○ → 熟練者向け
より感覚的な操作になったので、いつもよりさらにコアユーザー向けかな?
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手軽に ← ○○○○○●○○○○ → じっくり
セーブはどこでもできるわけではありませんが、
セーブポイントとなる鳥のモニュメントは、けっこう多めな印象です。
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思考タイプ ← ○○○○○○○●○○ → 感覚タイプ
アクションゲームですからね。
ただ、このシリーズならではの絶妙な謎解きも健在です。
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爽快感重視 ← ○○○○●○○○○○ → 達成感重視
自由自在に剣を操り、バサバサと敵やモノなどを斬っていくのは、わりと気持ちいいものです。
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