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『Wii Music』
対応ハード : Wii
発売日 : 2008/10/16
希望小売価格 : 5,800円(税込)
ジャンル : 音楽ソフト
プレイ人数 : 1~4人
CERO : A(全年齢対象)
通信機能 : ニンテンドーWi-Fiコネクション対応
備考 : バランスWiiボード対応
○任天堂が提案する、新しい音楽の楽しさを
今作は、任天堂がWiiで展開してきたキラータイトル『Wii sports』『Wii Fit』に続き、音楽を楽しむためのソフトとして作られたタイトルです。
いわゆる「音ゲー」と呼ばれているもののように、定められたタイミングでボタンを押したりして音を奏でるのではなく、演奏する人間が自由なタイミングで音を出せるようにすることで、「音楽を使ったゲーム」を楽しむのではなく「音楽そのもの」を楽しんでもらうというのがコンセプトです。
○楽器の弾き方
主に、4つの基本の操作方法があります。が、どれも基本は、その楽器を弾くように操作することで音を鳴らすことができる形になっています。(ここで紹介した以外の操作方法もあります)
・打楽器系操作
Wiiリモコンとヌンチャクを正面に構えて、上下に振ります。木琴やピアノなどはこのスタイルで弾きます。ボタンを押しながら動作すると音が変わったりします。
・ギター系操作
Wiiリモコンとヌンチャクを、ギターを持つように構え、Wiiリモコンを上から下に振ると鳴ります。音が鳴っている時にヌンチャクを動かしたりすると、音にうねりを出すことができたりします。
・トランペット系操作
Wiiリモコンを、縦笛を持つように口元に持ってきます。十字ボタンが口元側に来るように持ちます。そして1ボタンや2ボタンを押すと音が鳴ります。Wiiリモコンを上に向けると音が大きくなったりします。
・ヴァイオリン系操作
ヴァイオリンを持つようにWiiリモコンとヌンチャクを構え、Wiiリモコンを横に動かしながら、B/C/Zボタンなどを押すと音が鳴ります。
基本の動作をしながらボタンを押してみたり、違う動かし方をすることで音に変化が出たりします。それは、実際に触って自分たちで見つけてみてください。…全部紹介するのも面倒ですし(笑)
○モード紹介
◆楽器あそび
1人用のモードです。たくさんの楽器を試しに弾いてみることができます。いわばフリーモードですね。楽器選択画面でも、その楽器を弾く動作をすると音を鳴らすことが出来ますが、選択するためのポインターが消えます。暫く待つとポインターが復活します。
また、楽器を演奏していると、テトリ(演奏をサポートしてくれるキャラクターです)が演奏に参加してきて、セッションをしてくれます。
◆セッション
今作のメインになるモードです。使用する曲とステージを選択し、次にパートと楽器を選択して、セッションを行うことが出来ます。セッションを行った後はその演奏が記憶され、続けて別のパートでセッションしたり、クリップを作ったり出来ます。
パートはそれぞれ「リードメロディ」「サブメロディ」「コード」「ベース」「パーカッション」とあり、それぞれのパートに対応した全ての楽器が選択可能です。
なお、曲・ステージ・パート・楽器を自動で設定してくれる「おまかせアレンジ」というものもありますが、基本は「自分でアレンジ」のほうがよろしいでしょう。
◆クリップの作成について
演奏終了後「クリップを残す」を選択すると、その曲をクリップとして保存することが出来ます。
自分で、曲に100点満点で特典をつけた後、ジャケットを作成します。背景やフレームを決定する他、ジャケットに演奏したMiiを貼り付けることもできます。大きさや向きを変えることもできます。
ジャケットが完成すると、クリップの完成です。
作成されたクリップは、もちろんいつでも自由に鑑賞することができますし、「Wiiコネクト24」を利用してこのタイトルを持っているWiiフレンドにクリップを送信することも出来ます。
また、「オーバークリップ」と言いまして、自分や友人のクリップのセッションに自分の演奏を重ねて、さらにアレンジしたクリップを作成することも可能みたいです。
なお、クリップは最大100曲まで作成でき、それを超えると自分で付けた採点が低いものから自動で削除されますので、注意しましょう。
◆レッスン
Wii Musicの基本的な遊び方や、アレンジのコツを教えるレッスンなどを受けることが出来ます。
◆クリップを見る
ここで、作成したクリップ、あるいは友人から届いたクリップを鑑賞することができます。Wiiフレンドに曲を送信する時も、ここで行います。
◆ミニゲーム
3種類の音楽を使ったミニゲームを楽しめます。
・なりきりオーケストラ
指揮者となって、演奏を行うモードです。Wiiリモコンをタクトに見立てて振ると、それに合わせて楽団員が演奏してくれます。リモコンの振り幅や勢いによって音が変化します。
また、AボタンorBボタンを押すと、押した瞬間演奏がパワフルになる「メガヒット」を指示することができますが、使いすぎると楽団員が疲れてしまい、減点になります。
演奏後、1人でプレイしたときには採点が表示され、2人以上でプレイしたときはそれぞれの相性度が表示されます。
・合わせてハンドベル
流れてくる楽譜に合わせて、ハンドベルをタイミングよく振るミニゲームです。従来の音ゲーと呼ばれるスタイルですね。
1人で2つのハンドベルを受け持ち、楽譜上の、自分の色のハンドベルがバーに重なったタイミングで、Wiiリモコンやヌンチャクを振ります。難易度が上がるとシャープ(♯)付きのハンドベルが出てくるのが、それは何かボタンを押しながら振ります。
演奏終了後、各メンバーの祭典が発表されます。
・音感マッサージ「キキミミ」
音感が試される10問の問題に挑戦するミニゲームです。「見本と同じ高さの音は?」「一番高い音は?」「見本の和音と同じ音を作る組み合わせは?」などの問題が、続けて10問出題されます。複数人でプレイする場合、問題の前に誰が答えるかがランダムで決定されます。
問題に正解すると、制限時間が増えます。制限時間がなくなるとアウトで、記録が残りません。10問正解すると、制限時間がそのまま得点になります。
◆ドラムモード
バランスWiiボードを使用した、本格的なドラム演奏を楽しむモードです。バランスWiiボードが必須になるので注意してください。
ドラムモードでは「ドラムレッスン」と「演奏する」があり、ドラムレッスンでは、順を追ってドラムレッスンの操作を覚えていきます。演奏では、自由に演奏したりセッションをしたりできます。
●「音楽」を楽しめるということが大事
今作で大事なことは、「ゲームとして楽しむ」のではなく「音楽を楽しむ」ということが大事です。なので、おそらくこの作品の評価は、その人その人が、このタイトルに何を求めているかによって変わってくるでしょう。
例えば従来の音ゲーを基準にしてみましょう。音ゲーをプレイしているかたは、音ゲーの何を楽しんでいますか?スコアを伸ばすことを楽しんでいますか?ボタンを押すと音が出る様を楽しんでいますか?
「スコアを伸ばすことを楽しんでいる人」には、この作品はオススメしません。「音が出る様を楽しんでいる人」には、この作品をオススメします。音楽という存在そのものに対して魅力を感じているかいないか?その度合いによって、このタイトルの面白さや、いわゆる「ハマり具合」が変わってくることでしょう。
私個人としましては、音ゲーは『太鼓の達人』や『jubeat(ユビート)』を少しだけたしなんでいますが、やはり元は、太鼓を叩いたりボタンを押したりすると音がなる様が好きなわけでして、タイミングよく叩くというゲームとしての行為は二の次だったりします。太鼓に関しては、叩いた感触も楽しんでいますが。
なので、本当にこれは「音楽を楽しむソフト」であって、あまりゲームとは考えないほうがいいでしょう。ゆえに、私は「音楽そのものを1つの魅力として楽しめる人」にのみ、このタイトルをオススメします。
ただ、その観点でいうと1つだけ気になることは…バランスWiiボードを使って楽しめる「ドラムレッスン」は、宮本さんいわく「1週間続ければ、本物のドラムが叩けるようになる」と仰っていましたが…ドラムを叩く時、叩く箇所を振る位置とかで見るのではなく、押しているボタンによって変わるという仕様になっています。なので、これができてもドラムが叩けるようになるとは限らないような気がしました。
確かに「リズム感に慣れることができる」という意味では、本物のドラムも習得しやすくはなると思いますが、正直ボタン操作を覚えるくらいなら本物のドラムで練習したほうが純粋にいいような気がします。何よりゲーセンに『ドラムマニア』という音ゲーがある以上、それに臨場感で劣ってしまうんですよね…。
けっこう、ここを楽しみにしている人も多そうだったので、ちょっと残念かも?です。
●1人での楽しみ方と、多人数での楽しみ方
また、これは1人での楽しみ方と、多人数での楽しみ方が、けっこう違うところがあります。
たまたま一昨日、いつもの同期の友人が遊びに来たので、このタイトルをプレイしたら、もう盛り上がったこと盛り上がったこと。
随所に小ネタが仕込んであるので、もう笑いが止まりませんでした。あと、基本ハチャネチャに演奏してなんぼ?だったりもして、「お前うるせーよ」とか「オーケストラなのにイヌとか。ネコとか」で、笑って楽しめる様がいいと思っています。そういうボキャブラリーがあれば何より楽しめるシチュエーションだと思います。
もちろん、皆で真剣にセッションを楽しむのも1つの楽しみ方ですし、当然否定はしません。しかし、宮本さんは「誰でも簡単にセッションの魅力に触れることができること」が、このタイトルの醍醐味の1つとしているので、あまり堅苦しくならずにハチャメチャに楽しむことこそが、開発者の意図通りなのかな?と思ったりします。
で、これが1人になると、逆にやっぱり自分なりのセッションを作りたいと思ってしまうもので、なかなか力が入ります。何回もやり直したりして、思い通りの雰囲気のセッションが出来た時の達成感といったら…。それらをWiiフレンドに見せ合ったりすると、その人の性格が良く出たものになっていることと思いますね。
先日、『非生活必需品』の管理人maneさんから初めてクリップを頂いて聞いてみたら、「これは私も負けてられない!」と火が付いてしまい、自分なりに、ちょっと落ち着いた音でのセッションを作ってお返ししたりしてみました。やっぱり他の人が作ったクリップなんかを見ると、こう…闘志というとちょっと違うんですが、何か作りたくなってしまいます。
それと、個人的には「なりきりオーケストラ」がけっこう好きですね。自分の指揮に合わせて演奏が流れてくれたり、はたまた止まったり早くなったりするのは、何ともいえない一体感を感じます。そのくせ、以外に採点が厳しいので「何でやねん!」と言いながら続けていたりします(笑)
ミニゲーム郡は、遊べる曲がそれぞれ5曲しかないので、もう少し詰め込んでくれても嬉しかったかな…?と欲を言ってみたりします。
●自分で「目標」を作ることも、また大事
Wii Musicの情報がそこそこ公に出始めてきたとき、多くの人が「それって面白いの?」とか「すぐ飽きそう」とか思ったのではないかと思いますが、その理由は、このゲームには「目標が用意されていない」からではないかと思います。
20年以上のゲームの歴史の中で、ゲームという存在は必ずどこかに「目標」があり、それを目指していく。そういう楽しみ方が大前提になってきていました。
しかし逆に、それによってゲームが勝手に目標を作ってくれることに慣れてしまい、目標のないタイトルを「飽きやすい」と感じるようになってしまっているのが、ユーザーの現状ではないかと思うわけです。
『おいでよ どうぶつの森』だってそうです。あれも、最初は家賃を払うという「目標」はあったりしますが、それを終えてしまうとあとはもう好き勝手に遊んでください、というものでして、そこから先はユーザー自身が目標を掲げなくてはいけないわけです。「毎日、あのコに挨拶する」とか、別に「目標」とか堅苦しいものでなくても「毎日起動できたらいいな~」とかでもいいわけです。
このタイトルは、そんな「目標」を自分で作れることが大事でしょう。皆が遊びに来た時に楽しむ、とかでもいいわけですし、逆にドラムレッスンをマスターしてやる!という目標でもいいでしょう。それはあなた自身が作ってください。
その能力なくして「飽きやすそう」というのは、なんだか損をしているような気がしますよ。…まあ、私も人のことは言えませんが(笑)
総じて言えることは、とにかく「音楽を楽しむということ」。これだけに尽きます。それ以上の何者でもありません。
その魅力に酔いしれることができれば、キリなくどこまでも楽しめてしまいます。これは、そんな「音楽ソフト」です。
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【Wii】「Wii Music」ファーストインプレッション (非生活必需品さんより)
同期のメンバーも何人か遊びに来ましたが、「なりきりオーケストラ」は総じて評判が良かったです。
やはり、振ったとおりにオーケストラが流れるという感覚は、そうは簡単に実現できるものでもないですからね。あと、止めると楽団員が全員コッチを見てくるなどの小ネタもあったりして、本当に面白かったです。
なので、確かにもう少し対応曲が欲しかったな…というのは、私も感じましたね。もったいないです。とはいえ、曲が多くてどうこう…ということでもないので、これでも充分楽しめますけどね。
個人的には、発表からずっとこのモードばかりに注目していましたね。というか、発表当時はこのモードのみ紹介されていたのと只単にやってみたかったと思っただけなんですがw
しかし詳細が色々と発表されていく内に、違う事をドンと重きにしていて、最終的にはミニゲームになっていましたねw
収録曲も少々物足り無いみたいで、もっとこのモードに力を注いで欲しかったと細かい事に突っ込んでおります
1時間ぐらいでドラム叩けるようになったよ!
ボタン操作だけで叩き分けるように練習するんじゃなくて、手足を正しく動かせば練習になるよ。そんなの使い方次第ってわからないかな。
ドラムマニアと比べて臨場感とか語っても意味ないでしょwww