『セパスチャンネル』
対応ハード : DSi(DSiウェア)
※ダウンロード専用タイトルのため、初代ニンテンドーDS・ニンテンドーDS Liteでは購入できません
開発・配信元 : ジー・モード
配信開始日 : 2010年9月29日
販売価格 : 500ポイント(=500円)
ジャンル : チャンネルきりかえRPG
プレイ人数 : 1人
CERO : A(全年齢対象)
容量 : 45ブロック
※2012年11月30日に配信終了しました。
◆参考データ--------------------------◆
プレイ時間:約3時間半
(プレイ時間はセーブデータに記録されないので、おおよその時間を記載しています)
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●閉ざされた街での異変が、運命を紡ぐ
今作は、ジー・モードより配信中のRPGです。2008年11月に携帯アプリで配信された同タイトルを、DSiウェアに移植したものになります。
「人から認められること、自分の存在意義とは何か?」という哲学的なテーマと、「チャンネル」を切り替えることで複数の主人公を操作してストーリーを進めていくのが特徴です。
◆-- あらすじ --◆
外界から切り離された街「サンライトシティ」。
主人公である1人の少年は、目を覚まし、そして記憶を失っていました。
状況を整理するため、様々な話を聞いて回るたびに、様々な事実を知ることになります。
ここが、何百年も前から巨大な壁で隔(へだ)たれて閉ざされた街であること。
国民に人気の謎のDJ「セパスチャン」が警察に追われていること。
そして、自分と同じように、一部の国民にも異変が起こっていること。
自分は何者か?何をするべきなのか?
心の声に従ううちに、彼はめぐり合う仲間とともに、サンライトシティの異変を探索することになります。
●基本的な流れ
基本的なシステムは、至ってシンプルなRPGです。
グラフィックは全て2Dで、従来のRPGよりも人物などが心持ち大きめの表示になっています。
戦闘スタイルも『ドラゴンクエスト』シリーズなどで知られるコマンド式の戦闘になっています。
特徴は、『MOTHER』シリーズを思い起こさせるような、独特の世界観やセリフの言い回しですね。
また、元々は携帯アプリで作成されたものということもあって、基本的には話しかけたい人や調べたい場所に「触れる」だけで、話したり調べたりできます。
●主要人物の紹介●
◆-- ボーイ --◆
見覚えのない部屋で目覚めた少年。記憶がなく、最初は自分が何者なのかも思い出せません。
◆-- ガール --◆
サンライトシティの異変によって、影を失った少女。性格は、いわゆる「ツンデレ」というやつです。
◆-- ワン --◆
とても利口そうな犬。誰かの飼い犬のようです。二足歩行で歩くのはご愛嬌ということで(笑)
◆-- セパスチャン --◆
サンライトシティで違法のラジオ番組を放映して国民の人気を得ている、謎の人物です。
その素性は、ほとんどの人間が知りません。
●システムの紹介
◆-- チャンネルの切り替え --◆
ストーリーが進行してくると、複数の主人公が登場して、それぞれを操作できるようになります。
メニュー画面を開いて「チャンネル変更」を選択して、操作したい主人公を選択することで、その人物を操作できるようになります。
ストーリーがさらに進むと、本来のRPGのように複数の主人公が一緒に行動するようにもなります。
その場合、一緒に行動している仲間はまとめて「1つのチャンネル」として扱われます。なので、例えばボーイとガールが一緒に行動している場合、ボーイからガールに「チャンネル変更」を行うことはできません。
◆-- 戦闘とレベルアップについて --◆
戦闘に勝利すれば、経験値とデザイア(この世界でのお金です)を獲得します。
経験値が一定までたまるとレベルアップで、「攻撃」「守り」「素早さ」「精神力」の4つのパラメータのどれか1つを1だけ上げることができます。
・攻撃…敵に与えるダメージに影響します。
・守り…敵から受けるダメージに影響します。
・素早さ…行動する順番に影響します。
・精神力…技によって与えるダメージに影響します。
ちなみに。4つのパラメータは、メニュー画面を開いていつでも割り振りを変更することができます。
パラメータによって特殊な技を覚えることもあるので、状況に応じて色々と試してみましょう。
◆-- 全滅について --◆
戦闘に参加している全ての主人公のHPが0になると、負けになります。
少し前の状態まで戻されますが、HPは全回復して、獲得した経験値やお金もそのままです。
◆-- モノリス --◆
マップ上では「モノリス」と呼ばれる緑色の看板みたいなものがあります。
これに触れると、HPが全回復します。
◆-- アイテムについて --◆
街のいたるところにある自動販売機で、お金を消費してアイテムを購入できます。
ちなみに、このゲームに装備品は存在しません。
◆-- セーブについて --◆
セーブは、メニュー画面の「データ」→「セーブ」で、いつでも可能です。
◆--- partygameの評価 ---◆…68点(100点満点)
良くも悪くも、携帯アプリっぽいシンプルさです
○=良かった点
△=人それぞれ or 気になったけど悪いというほどではない点
×=悪かった点
-- △何となく『MOTHER』っぽい雰囲気 --
良くも悪くも人間らしいセリフが多いところや、世界観、敵のタイプ、BGMの雰囲気に至るまで、何となく『MOTHER』シリーズを思い起こさせるものがあります。
…まあ、セリフの内容や全体的な完成度とかは遠く及びませんが、その独特な雰囲気は良い特徴だと思います。あと、BGMはけっこう好みのものが多かったです。
-- ×グラフィックは、携帯アプリレベル --
まあ、携帯アプリから移植した作品なので仕方ないんですが、3Dとか高品質のグラフィックを見慣れている人からすれば「何?この子供が書いたような絵は?」と思われそうです。グラフィックのパターンも少ないようで、同じ施設に同じグラフィックの人物がたくさんいたりもします。さすがに気持ち悪いです…。
これくらいシンプルな見た目のほうが親しみやすいという人もいたりはするので、一概に全否定はしません。ただ、グラフィックには期待しないように、ということです。
-- △無難なシステム --
元々が携帯アプリということもあって、当たり障りのないシステムに落ち着いているという感じです。
「チャンネル変更」と聞くと新しそうには聞こえますが、結局は複数の主人公を操作できるというだけのことなので、格別新しいシステムというわけでもありません。
-- ○パラメータを自由に操作できる --
4つのパラメータは、いつでも自由にバランスを変えることが出来ます。状況に応じて、攻撃力重視にしたり素早さ重視にしたり。
また、各パラメータが一定に達することで技を覚えたりするので、余裕のある時は技を探してみると良いです。逆にいうと、そうでもしないと技は覚えられません。探すのが面倒だと感じる人もいるかもしれませんが、まあ…そういうゲームなので。
-- △難易度は大味…かな? --
戦闘の難易度は、かなり高いです。ただ、全滅しても大抵はすぐ近くから再開できる(例外あり)ため、難しいことがそこまで苦には感じません。…と言いたいですが、さすがにそれでもキツいと思える場面はありました。特にボス戦はギリギリで、しっかりレベル上げしておかないと歯がたちません。
セーブはいつでも出来るので、モノリスの近くでセーブしておいて、回復しながらレベル上げ…がセオリーですね。というか、全滅してしまってもほとんどデメリットはないので、全滅プレイを繰り返すのもアリです。
独特の雰囲気が楽しめるRPGですが、ゲーム制の部分では画期的と呼べるものはほとんどなく、本当にただただ普通のRPGという感じです。
あくまで、この雰囲気やストーリーを楽しめるか?が大きなポイントになってくると思います。この雰囲気を楽しみながら、ちょっとした時間にまったりとストーリーを進めていくという感じですね。いや、別に一気にクリアしてしまってもいいですが、少なくともゲーム制を重視したい人にはオススメできません。
この雰囲気を味わうために500円を払うべきか?と言われると…私個人としては、そこまで悪くはないと思います。ただ、シナリオクリアまでプレイしていないのでボリュームがどの程度かは分かりません。シンプルなRPGを楽しみたい人はどうぞ、って感じですかね。
シナリオクリアしたら、セカンドインプレッションを書く…かもしれません。
その他のタイトルの評価は、こちらからどうぞ