チャイコフスキー庵 Tchaikovskian

有性生殖生物の定めなる必要死、高知能生物たるヒトのパッション(音楽・お修辞・エンタメ・苦楽・群・遺伝子)。

「チャイコフスキー『眠れる森の美女』#23パ・ドゥ・カトル/ヴァリ3サファイアの精」

2010年09月02日 00時56分35秒 | やっぱりリラだ! 百年経っても大丈夫
この2日ばかり、煎餅焼きに精を出してた。
明日からもまた注文の煎餅を焼く。が、
プラチナもエメラルドも買えない低収入である。

ごくごく小規模の[a-b-a]形式である。
[ヴィヴァチッスィモ、5/4(2/4+3/4)拍子、調号なし(ハ長調)]
チェロの低音cのfの通奏を下敷きにして、
ファゴット2管+ホルン4管とpfの主和音のユニゾンによるfの
**♪ター・タータ│ター・タータ♪律動に導かれて、
ヴィオーラが第1、2拍を、vnプリーモが第3、4、5拍を、
分割受け持ちでa主題をffで爪弾く(ピッツィカート)。ただし、
第1、2、3拍にはvnセコンドが裏打ちされてるので、
第3拍が重なる形となる。つまり、
第3拍が"増量"されてるのである。
**♪ド<レ・<ミ>ド>ソ│<ミ<ファ・<ソ>ミ>ド│
 <ファ<ソ・>ファ>ミ>レ│>ド<レ・>ド>ラ>ソ│
 <ド<レ・<ミ>ド>ソ│<ミ<ファ・<ソ>ミ>ド│
 <ファ<ソ・>ファ>ミ>レ│>ド<ミ・>ド>♯ファ<ソ♪
これが確保されて、ファゴット以外の木管群がb主題を
スタッカートで吹奏する。a主題の亜型である。
第1拍にトライアングルが入る。
**♪(ド<ミ・>ド)>ソッ<ドッ│
 <ミッ<ファッ・<ソッ>ファッ>ミッ│>レッ<ミッ・>レッ>♭シッ>ラッ│
 <レッ<ミッ・<ファッ>ミッ>レッ│>ドッ<レッ・ドッ>ラッ>ソッ│
 <ミッ<ファッ・<ソッ>ファッ>ミッ│>レッ<ミッ・>レッ>♭シッ>ラッ│
 <レッ<ミッ・<ファッ>ミッ>レッ│>ドッ>ラッ・>ソッ<ラッ<シッ♪
この8小節でb主題は終わり、楽器編成を替えてa主題が戻る。
終いはpfも伴奏から主題奏に加わり、
**♪ド<レ・<ミ>ド>ソ│<ミ<ファ・<ソ>ミ>♯ド│
 <ファ<ソ・>ファ>ミ>レ│>ド<レ・>ド>ラ>ソ│
 <ド<レ・<ミ>ド>ソ│<ミ<ファ・<ソ>ミ>♯ド│
 <ファ<ソ・>ファ>ミ>レ│>ド<レ・>ド>●●♪
と閉める。

サファイアはcorundum(コランダム)という鉱石のひとつを"磨いた"
宝石である。ダイアモンドに次いで(モース硬度では)硬いらしい。
純粋ならば無色透明なcorundum(コランダム)が
酸化クロムを含有して赤くなったものを「ルビー」という。
それ以外が「サファイア」である。もっともポピュラーなのがブルーで、
ブルー・サファイアを通常はサファイアというが、他に
イェロー・サファイア、ピンク・サファイアなど、いろいろある。が、
深い青のサファイアが最高のものとされた。
青い空、青い海、の象徴だからである。
モーセがシナイ山で与えられた十戒はラピスラズリだったが、
それがブルー・サファイアに置き換えられ、
キリスト教の時代になってそれがローマ帝国に浸透すると、
聖パウロの色とされた。ダマスカスに向かう途中、聖パウロは復活したイエスに
「なぜ"生前の"私を迫害したのだ?」となじられて一度盲目になり、
その後、キリスト教徒の祈りで"目から鱗が落ち"て視力が回復した、
という伝説を持つ聖人である。ちなみに、
目の中には水晶体の裏側にジュレ状の「硝子体」が埋まってて
眼球がうまく収納されてる。が、
加齢や疲れなどでジュレが液状化て表にズレて出てきてしまって
目が見えにくくなることがある。おそらく、
それがうまく治ったのだろう。それはともかく、
深い青色は聖母マリアのマントの色として描かれたりして、やがては
聖職者の指輪にもブルー・サファイアが用いられるようになった。
王族もそれに倣ってブル・サファイアを王冠にあしらうようになる。
ダイアモンドの次に硬いので、「愛の固さ」をも意味するようになる。
"世紀の結婚"と言われもてはやされた英国王太子チャールズが
故ダイアナ・スペンサー女史に贈った婚約指輪は、
14粒のダイアモンドで周囲を飾った18カラットのオウヴァル(卵形)な
ディープ・ブルー・サファイアだった。
♪オーーーーウ、プリーーーーズ、ステーーーーイ・バイ・ミーー♪
ともあれ、
corundumは酸化アルミニウムの結晶である。
酸化アルミニウムはAl2O3。
+3価のアルミニウムイオンに-2価の酸素イオンが
結合したものである。なるほど、ゆえに
2拍子+3拍子の5拍子なのである。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「チャイコフスキー『眠れる... | トップ | 「チャイコフスキー『眠れる... »

コメントを投稿

やっぱりリラだ! 百年経っても大丈夫」カテゴリの最新記事