#15のb)「オロルのヴァリアスィヨン」であるが、
ヂャーギリフ(いわゆるディアギレフ)のバレエ・リュスが1921年にロンドンで
チャイコフスキー作曲「眠れる森の美女」改竄版を上演した際、
ことさらストラヴィンスキーに編曲させたものを使った。
その"編曲"でストラヴィンスキーはチャイコフスキーが主題を吹かせた
オーボエをクラリネットにわざわざ替えてる。
この曲の主題提示を委ねるにはオーボエしかないということを、
YOU女史と故大原麗子女史の声を聞き分けれない
拙脳なる私程度の者にもよくわからせてくれる
"反面教師"となってる、という点では意義を持つ。ときに、
シャンソン歌手の石井好子女史が17日に亡くなってたそうである。
♪オ・パ、キャマラド、オ・パ、キャマラド、オパ、オパ、オパ♪
チャイコフスキーのバレエ「眠れる森の美女」の第15曲は、
a)Pas d'Action
b)Variation d'Aurore
c)Coda
という3つから成ってる。その
c)コーダ
である。
[Presto、2/4拍子、2♭(ト短調)]
この曲の主題は、細切れに
別々の楽器群に受け持たされる。
チェロのピッツィカートが導いて、
オーボエ2管+ファゴット2管が最初の動機を吹く。
****♪●●●●・●●ファー│>ミー●●・●●>レー│>ドー♪
両翼vn+ヴィオーラがピッツィカートでそれを受ける。
****♪シー│●●>ラー・●●>♯ソー│●●<ラー♪
次いで、クラリネット2管が後半部を受け持つ(スタッカートは省略)。
(1番クラリネット)****♪♯ソ♯ソ♯ソー│<ラララー・<シシシー│<ドドドー・♯ド♯ド♯ドー│
(2番クラリネット)****♪●●♯ソ♯ソ│<ラーララ・<シーシシ│<ドードド・♯ドー♯ド♯ド│
(ア・ドゥーエ)<レ<ミ<ファ>ミ・>レ>ド>シ>ラ│>♯ソ>ファ>ミ>レ・>ドー♪
この「継ぎ接ぎ主題」には、
「モツレク=ラ>♯ソ<ラ<シ<ド」が組み込まれてるのである。
曲は淀みなく進み、チャイコフスキーに特有の
クロマティックな節回しの妙が終始続く。
木管群を縦横に駆使してる反面、
ホルンを除くラッパ群は曲の後半のほうに、
節度を持って用いられるのみで、
ティンパニや打楽器系はまったく使われない。
ハープは曲締めのト短調の主和音以外には、
その少し前の箇所で、主音gのハーモニクスを、
vnセコンドが16分音符で刻む裏打ちとして
pで爪弾くだけの用法が与えられる。
この「コーダ」もまた、チャイコフスキーがしばしば見せた、
鋭い切れ味の木管群が主体+抑制された弦群のピッツィカート、という、
「小気味いい」「こぢんまりとした」「ミニアチュルのように精巧な」
「かわいらしい」オーケストレイションの、見事な一例である。
秀逸なスケルツォを聴くような味わいである。
バスがモツレクの動機を刻む。
終いから7小節め、「オロルの幻影は消える」の場面での、
その前から続くフルート1管→オーボエ1管→クラリネット1管→ファゴット1管
そして、ファゴット1管→クラリネット1管→オーボエ1管→フルート1管、
という16分音符のパッセージのリレイの妙は、
チャイコフスキーの音楽センスの高尚さのなせる技である。
ヂャーギリフ(いわゆるディアギレフ)のバレエ・リュスが1921年にロンドンで
チャイコフスキー作曲「眠れる森の美女」改竄版を上演した際、
ことさらストラヴィンスキーに編曲させたものを使った。
その"編曲"でストラヴィンスキーはチャイコフスキーが主題を吹かせた
オーボエをクラリネットにわざわざ替えてる。
この曲の主題提示を委ねるにはオーボエしかないということを、
YOU女史と故大原麗子女史の声を聞き分けれない
拙脳なる私程度の者にもよくわからせてくれる
"反面教師"となってる、という点では意義を持つ。ときに、
シャンソン歌手の石井好子女史が17日に亡くなってたそうである。
♪オ・パ、キャマラド、オ・パ、キャマラド、オパ、オパ、オパ♪
チャイコフスキーのバレエ「眠れる森の美女」の第15曲は、
a)Pas d'Action
b)Variation d'Aurore
c)Coda
という3つから成ってる。その
c)コーダ
である。
[Presto、2/4拍子、2♭(ト短調)]
この曲の主題は、細切れに
別々の楽器群に受け持たされる。
チェロのピッツィカートが導いて、
オーボエ2管+ファゴット2管が最初の動機を吹く。
****♪●●●●・●●ファー│>ミー●●・●●>レー│>ドー♪
両翼vn+ヴィオーラがピッツィカートでそれを受ける。
****♪シー│●●>ラー・●●>♯ソー│●●<ラー♪
次いで、クラリネット2管が後半部を受け持つ(スタッカートは省略)。
(1番クラリネット)****♪♯ソ♯ソ♯ソー│<ラララー・<シシシー│<ドドドー・♯ド♯ド♯ドー│
(2番クラリネット)****♪●●♯ソ♯ソ│<ラーララ・<シーシシ│<ドードド・♯ドー♯ド♯ド│
(ア・ドゥーエ)<レ<ミ<ファ>ミ・>レ>ド>シ>ラ│>♯ソ>ファ>ミ>レ・>ドー♪
この「継ぎ接ぎ主題」には、
「モツレク=ラ>♯ソ<ラ<シ<ド」が組み込まれてるのである。
曲は淀みなく進み、チャイコフスキーに特有の
クロマティックな節回しの妙が終始続く。
木管群を縦横に駆使してる反面、
ホルンを除くラッパ群は曲の後半のほうに、
節度を持って用いられるのみで、
ティンパニや打楽器系はまったく使われない。
ハープは曲締めのト短調の主和音以外には、
その少し前の箇所で、主音gのハーモニクスを、
vnセコンドが16分音符で刻む裏打ちとして
pで爪弾くだけの用法が与えられる。
この「コーダ」もまた、チャイコフスキーがしばしば見せた、
鋭い切れ味の木管群が主体+抑制された弦群のピッツィカート、という、
「小気味いい」「こぢんまりとした」「ミニアチュルのように精巧な」
「かわいらしい」オーケストレイションの、見事な一例である。
秀逸なスケルツォを聴くような味わいである。
バスがモツレクの動機を刻む。
終いから7小節め、「オロルの幻影は消える」の場面での、
その前から続くフルート1管→オーボエ1管→クラリネット1管→ファゴット1管
そして、ファゴット1管→クラリネット1管→オーボエ1管→フルート1管、
という16分音符のパッセージのリレイの妙は、
チャイコフスキーの音楽センスの高尚さのなせる技である。
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