先月25日、地元の山種美術館の
「ボストン美術館浮世絵名品展/錦絵の黄金時代-清長、歌麿、写楽」に、
大江戸探検隊のメンバーの子と行ってきた。
山種美術館は一昨年、(道を挟んで)都立広尾高校の向かいに移転してきた。
恵比寿駅と、中沢新一が唱えた教義が支柱だったというオウム真理教の
青山総本部がかつてあった南青山7丁目交差点の中間に建ってる。ともあれ、
今回の展示の中で私の目当ては、
鳥居清長(西暦およそ1752-1815)の
「3代目瀬川菊之丞の石橋」(寛政元年/およそ西暦1789年)
だった。なぜなら、
色摺りされた錦絵だけでなく、その
校合摺(きょうごうずり)まで所蔵されてて、
今般の展示にも含まれてたからである。
校合摺とは、
まず絵師が墨で絵の輪郭だけを描き(版下絵)、
それが幕府の検閲を受けて検印される(改印あるいは極印)と、
それを彫師が桜木に彫りつけ見当が附され(墨版)、
それを摺師が摺り(これが校合摺、数枚彫られる)、絵師に渡され、
絵師はその校合摺に色指定し、
彫師は色指定された校合摺ごとに色板を彫り、
摺師はその色板を版下に、校合摺を(色)校正紙にして、
色刷りして錦絵を完成させる、
という工程の中のものである。
だから、
滅多に見ることはできない。貴重なものである。
この錦絵は、タイトルどおり、
3代目瀬川菊之丞が「石橋(しゃっきょう)」を舞ってるさまを
描いたものである。
蝶二頭が飛び交い、牡丹の枝花を持って、
女形である菊之丞が獅子を舞う姿である。
百獣の王である獅子と、百花の王である牡丹、である。そして、
蝶(胡蝶)、という関連づけものである。なぜなのかは、
TBS田中みな実アナとビューティフル・サンデー田中星児の顔の違いを区別できない
拙脳なる私には探りようもない。ともあれ、
花札で「猪鹿蝶」という役になってひとくくりになってる。ので、
あえて関連性について推量してみれば、
花札で猪(獅子→シシ→猪)は、萩の札に描かれてる。いっぽう、
咲いた萩の花は「蝶」の形をしてるのである。
そのことが関係してるのではなかろうか。ちなみに、
牡丹餅とお萩は同一のものである。
前者は春の彼岸に、後者は秋の彼岸に、食される。また、
前者は小豆の赤い色が牡丹の花弁の色に喩えられ、
後者は小豆の粒が咲き乱れる萩の花のさまに比された、
ということである。
「ボストン美術館浮世絵名品展/錦絵の黄金時代-清長、歌麿、写楽」に、
大江戸探検隊のメンバーの子と行ってきた。
山種美術館は一昨年、(道を挟んで)都立広尾高校の向かいに移転してきた。
恵比寿駅と、中沢新一が唱えた教義が支柱だったというオウム真理教の
青山総本部がかつてあった南青山7丁目交差点の中間に建ってる。ともあれ、
今回の展示の中で私の目当ては、
鳥居清長(西暦およそ1752-1815)の
「3代目瀬川菊之丞の石橋」(寛政元年/およそ西暦1789年)
だった。なぜなら、
色摺りされた錦絵だけでなく、その
校合摺(きょうごうずり)まで所蔵されてて、
今般の展示にも含まれてたからである。
校合摺とは、
まず絵師が墨で絵の輪郭だけを描き(版下絵)、
それが幕府の検閲を受けて検印される(改印あるいは極印)と、
それを彫師が桜木に彫りつけ見当が附され(墨版)、
それを摺師が摺り(これが校合摺、数枚彫られる)、絵師に渡され、
絵師はその校合摺に色指定し、
彫師は色指定された校合摺ごとに色板を彫り、
摺師はその色板を版下に、校合摺を(色)校正紙にして、
色刷りして錦絵を完成させる、
という工程の中のものである。
だから、
滅多に見ることはできない。貴重なものである。
この錦絵は、タイトルどおり、
3代目瀬川菊之丞が「石橋(しゃっきょう)」を舞ってるさまを
描いたものである。
蝶二頭が飛び交い、牡丹の枝花を持って、
女形である菊之丞が獅子を舞う姿である。
百獣の王である獅子と、百花の王である牡丹、である。そして、
蝶(胡蝶)、という関連づけものである。なぜなのかは、
TBS田中みな実アナとビューティフル・サンデー田中星児の顔の違いを区別できない
拙脳なる私には探りようもない。ともあれ、
花札で「猪鹿蝶」という役になってひとくくりになってる。ので、
あえて関連性について推量してみれば、
花札で猪(獅子→シシ→猪)は、萩の札に描かれてる。いっぽう、
咲いた萩の花は「蝶」の形をしてるのである。
そのことが関係してるのではなかろうか。ちなみに、
牡丹餅とお萩は同一のものである。
前者は春の彼岸に、後者は秋の彼岸に、食される。また、
前者は小豆の赤い色が牡丹の花弁の色に喩えられ、
後者は小豆の粒が咲き乱れる萩の花のさまに比された、
ということである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます