チャイコフスキー庵 Tchaikovskian

有性生殖生物の定めなる必要死、高知能生物たるヒトのパッション(音楽・お修辞・エンタメ・苦楽・群・遺伝子)。

「フランキー・マシーンの妻の黄金の笛/エリノア・パーカー女史の死にあたって」

2014年01月04日 22時02分08秒 | 寝苦リジェ夜はネマキで観るキネマ
先月9日に、
著名な映画「ザ・サウンド・オヴ・ミューズィック」で
男爵夫人エルサ・フォン・シュレーダー役を演じた
Eleanor Parker(エリノー・パーカー、1922-2013)女史が
肺炎による合併症のために
パーム・スプリングズの医療施設で91歳の生涯を終えた。
高卒後にワーナー・ブラザーズと契約して、
1941年のエロウル・フリンがカスター将軍役で戦死する映画
"They Died with Their Boots On
(邦題=壮烈第七騎兵隊)"
に映画初出演した。が、
同女史のスィーンはカットされてしまった。もっとも印象深いのは、
1955年のフランク・スィナトラ主演の映画、
"The Man with the Golden Arm"(邦題=黄金の腕)
でのいわゆるシナトラの妻ザッジュ・マシーン役である。ちなみに、
音楽はエルマー・バーンスタインが担当してる。

パーカー女史も知的な顔の美人だったが、やはり、
男の性的な欲望をかきたてるタイプではない。
この映画の配役にもそれは如実に表れてて、
シナトラの愛人役キム・ノウヴァク女史のほうが
生物的な側面からは男好きがするのである。
そうした自分の特質を心得てか、パーカー女史は
美人ながらも演技派でもあった。フランキー・マシーン役の
シナトラは腕のいいカード・プレイアーだが、ヤク中だった。
足を洗ってドラマーになろうとしてたのだが、
パーカー女史はカード師として稼いできてほしいと思ってる。
シナトラが車で事故って下半身不随になってた……
のだが実はもう歩ける……のを
ヤクの売人に見られて階段から突き落として殺してしまう。
終い、それがバレて警察に連行される、というとき、
パーカー女史は裏手から逃げ、身障者用の
ホイッスルを吹きながら飛び降りて死ぬのである。
このときの顔の怖さといったら、
黒木香女史のホラ貝芸以上である。

(この映画の「フランキー・マシーンのテーマ」と、
ヤナーチェクの「スィンフォニエッタ」1楽章のファンファーレと、
「キューティ・ハニー」のテーマをミックスしてアレンジしたものを
https://soundcloud.com/kamomenoiwao-1/jan-ek-bernstein-e-kamomeno
にアップしました)
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