花見の季節である。昨今は
目黒川っぺりの桜が流行りである。が、
コンクリートの護岸の風情のなさと水の汚さから、もっぱら
夜桜がたのしまれてるようである。夜なら、
港区役所前から日比谷通りを挟んだ増上寺の
大門の脇あたりのこぢんまりとした桜と
その向うに見える東京タワーの景色が、人もまばらだし、
しんみりとくる。といっても、
AKB48の「桜の栞」とバイエル教則本の第77番の節の
聴き分けもできない拙脳なる私の好みにすぎない。
桜といえばバラ科の植物であるが、
チャイコフスキーのバレエ「眠れる森の美女」の第8曲「パ・ダクスィオン」は、
(a)3♭(変ホ長調):アダージョ(いわゆるローズ・アダージョ)
(b)3♭(変ホ長調):新婦への付き添い娘たちと小姓たちの踊り
(c)1♯(ト長調):オロール(いわゆるオーロラ)姫のヴァリアスィオン
(d)1♯(ト長調)→3♭(変ホ長調):コーダ
という構成である。
(a)はバレエのパにおけるアダージョで、
[序奏-A-B-A-C-A]
という小ロンド形式である。
【序奏】
[アンダーンテ、6/8拍子、3♭]
最初の"1小節分"をホルン2管がオクターヴ・ユニゾンの8分音符で、
前ナンバー(イ長調)の主音であるa(イ音)を刻み、次いで、
オーボエ2管とファゴット2管が加わり、さらに、
残りのホルン2管が重ねられ、しまいには
コーラングレとクラリネット2管も添えられる。
上声はクロマティックに上昇する。
[a]
→
[f-as-b]
→
[des-f-as-ces]
→
[f-as-c]
→
[f-as-cis]
→
[f-as-b-d]
変ホ長調の属7に「おちつく」のである。これは、
オロール姫がハ長調で登場し、
変ホ音の異名同音である嬰ニ音を何度も繰り出しながらも、
ついにはイ長調に落ち着いた前曲と対極をなしてるのである。
木管群(とホルン)が変ホ長調の属7をフェルマータで引っ張ったあと、
ハープがその属7を分散しまくる。5小節あまり、
木管群(とホルン)が属7をさらに吹いたあとも、
ハープは属7をさらに爪弾き続ける。
【主部A】
→[アダージョ・マエストーゾ、12/8拍子、3♭]
あれだけ属7を引っ張られ続ければ、いやがおうでも
主和音は出てこないわけにはいかない。
ホルン3管の附点2分音符の主和音(オーボエ1管とその2オクターヴ下での
ファゴット1管の主音の補強は附点4分音符+8分音符分)を下敷きに、
クラリネット2管+コーラングレおよびハープが和音を従えて、
***♪ド<ミ<ソ・<ド●●・・>ド<ミ<ソ・<ド●●♪
という伴奏を奏でる。その1小節の前置きに導かれて、
両翼vn+ヴィオーラが3オクターヴのユニゾンでAの主題を奏する。
***♪ドーー・ーー>シ・・<ド>シ>ラ・>ソ>ファ>ミ│
>レーー・<ミー<ファ・・<ソーー・>レ●♪
節は主題の体をなしてないが、
この[レ<ミ<ファ<ソ>レ]音型は、少しあとに作曲される
オペラ「スペードの女王」の序奏にも、
「3度昇って2度下がる」パッション動機が
「愛の主題」として使われてる箇所にも現れる。
***♪<ソ(※)│
<♯ソーー・>ミ●<♯ソ(※)・・<ラーー・>ファ●<ラ(※)│
<♯ラー♯ラ・♯ラ>♯ソ<♯ラ・・<シ<ミ>レ・>ファ♪
(※)実際の音価は16分音符であるが、煩雑になるので
便宜的に8分音符の音価でカタカナ表記してある
と弦群が悩ましげな和声進行で続けると、木管群が、
***♪<ド>シ│>レ♪
とつっこみ、弦と木管の応答合戦が組まれる。
→***♪<ラ>ソ>シ♪→***♪<ミ>レ>ファ♪
→***♪<ド>シ>レ♪→***♪<♭ラ>ソ│>ド♪
この最後のドからまた***♪ド<ミ<ソ・<ド♪の伴奏が戻り、
A主題が確保される。が、その後半は同一でない。
***♪ドーー・ーー>シ・・<ド>シ>ラ・>ソ>ファ>ミ│
>レーー・<ミー<ファ・・<ラーー・>♯ソ●♯ソ(※)│
<シーー・>ラ●ラ(※)・・<ドーー・>シ●シ(※)│
<レー>ド・ド>シ>ラ・・>ミ♪
この最後のミからB部が始まる。
目黒川っぺりの桜が流行りである。が、
コンクリートの護岸の風情のなさと水の汚さから、もっぱら
夜桜がたのしまれてるようである。夜なら、
港区役所前から日比谷通りを挟んだ増上寺の
大門の脇あたりのこぢんまりとした桜と
その向うに見える東京タワーの景色が、人もまばらだし、
しんみりとくる。といっても、
AKB48の「桜の栞」とバイエル教則本の第77番の節の
聴き分けもできない拙脳なる私の好みにすぎない。
桜といえばバラ科の植物であるが、
チャイコフスキーのバレエ「眠れる森の美女」の第8曲「パ・ダクスィオン」は、
(a)3♭(変ホ長調):アダージョ(いわゆるローズ・アダージョ)
(b)3♭(変ホ長調):新婦への付き添い娘たちと小姓たちの踊り
(c)1♯(ト長調):オロール(いわゆるオーロラ)姫のヴァリアスィオン
(d)1♯(ト長調)→3♭(変ホ長調):コーダ
という構成である。
(a)はバレエのパにおけるアダージョで、
[序奏-A-B-A-C-A]
という小ロンド形式である。
【序奏】
[アンダーンテ、6/8拍子、3♭]
最初の"1小節分"をホルン2管がオクターヴ・ユニゾンの8分音符で、
前ナンバー(イ長調)の主音であるa(イ音)を刻み、次いで、
オーボエ2管とファゴット2管が加わり、さらに、
残りのホルン2管が重ねられ、しまいには
コーラングレとクラリネット2管も添えられる。
上声はクロマティックに上昇する。
[a]
→
[f-as-b]
→
[des-f-as-ces]
→
[f-as-c]
→
[f-as-cis]
→
[f-as-b-d]
変ホ長調の属7に「おちつく」のである。これは、
オロール姫がハ長調で登場し、
変ホ音の異名同音である嬰ニ音を何度も繰り出しながらも、
ついにはイ長調に落ち着いた前曲と対極をなしてるのである。
木管群(とホルン)が変ホ長調の属7をフェルマータで引っ張ったあと、
ハープがその属7を分散しまくる。5小節あまり、
木管群(とホルン)が属7をさらに吹いたあとも、
ハープは属7をさらに爪弾き続ける。
【主部A】
→[アダージョ・マエストーゾ、12/8拍子、3♭]
あれだけ属7を引っ張られ続ければ、いやがおうでも
主和音は出てこないわけにはいかない。
ホルン3管の附点2分音符の主和音(オーボエ1管とその2オクターヴ下での
ファゴット1管の主音の補強は附点4分音符+8分音符分)を下敷きに、
クラリネット2管+コーラングレおよびハープが和音を従えて、
***♪ド<ミ<ソ・<ド●●・・>ド<ミ<ソ・<ド●●♪
という伴奏を奏でる。その1小節の前置きに導かれて、
両翼vn+ヴィオーラが3オクターヴのユニゾンでAの主題を奏する。
***♪ドーー・ーー>シ・・<ド>シ>ラ・>ソ>ファ>ミ│
>レーー・<ミー<ファ・・<ソーー・>レ●♪
節は主題の体をなしてないが、
この[レ<ミ<ファ<ソ>レ]音型は、少しあとに作曲される
オペラ「スペードの女王」の序奏にも、
「3度昇って2度下がる」パッション動機が
「愛の主題」として使われてる箇所にも現れる。
***♪<ソ(※)│
<♯ソーー・>ミ●<♯ソ(※)・・<ラーー・>ファ●<ラ(※)│
<♯ラー♯ラ・♯ラ>♯ソ<♯ラ・・<シ<ミ>レ・>ファ♪
(※)実際の音価は16分音符であるが、煩雑になるので
便宜的に8分音符の音価でカタカナ表記してある
と弦群が悩ましげな和声進行で続けると、木管群が、
***♪<ド>シ│>レ♪
とつっこみ、弦と木管の応答合戦が組まれる。
→***♪<ラ>ソ>シ♪→***♪<ミ>レ>ファ♪
→***♪<ド>シ>レ♪→***♪<♭ラ>ソ│>ド♪
この最後のドからまた***♪ド<ミ<ソ・<ド♪の伴奏が戻り、
A主題が確保される。が、その後半は同一でない。
***♪ドーー・ーー>シ・・<ド>シ>ラ・>ソ>ファ>ミ│
>レーー・<ミー<ファ・・<ラーー・>♯ソ●♯ソ(※)│
<シーー・>ラ●ラ(※)・・<ドーー・>シ●シ(※)│
<レー>ド・ド>シ>ラ・・>ミ♪
この最後のミからB部が始まる。
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