チャイコフスキー庵 Tchaikovskian

有性生殖生物の定めなる必要死、高知能生物たるヒトのパッション(音楽・お修辞・エンタメ・苦楽・群・遺伝子)。

「白鳥湖#20ハンガリーの踊り/チャールダーシュ(前篇)」

2007年09月06日 00時51分26秒 | 瓢湖不充分白鳥の湖舞イアーリンク泡沫事件
先日、ひさびさに恵比寿ガーデンプレイスに行ってきた。以前は
親しい者が住宅棟に暮らしてたので頻繁に訪れてたが最近はご無沙汰だった。
暑かったので、男は黙って○ッポロビール、である。そういえば、
若い頃、遊び仲間の中で、いいとこのボンボンには
「ビール好き」の割合が大きかった、というのが、
私の経験則である。六本木にマンションをあてがってもらってて、
葉山にヨットが泊めてあって、週末には女の子を乗せてクルージング。
青い空、青い海では「ビール」が合うみたいである。私は
焼酎・ブランデー・ウィスキーといった蒸留酒が苦手で、
日本酒・ワイン・ビールは飲むのだが、生よりも
ハイネケンのような熱処理ビールが好きである。つまり、
生捨テ、なのである。男はナマステ・○リンビール、である。
NHKの「アジア語楽紀行」に出てたカトマンドゥのの高校生
クシュブ・オリ嬢の美しい顔には、「おとなの女性好き」な私でも
「勝手にしやがれ」と参ってしまうほどである。もっとも、
四羽の白鳥の振付とシンクロの立ち泳ぎとアホの坂田横歩きとの違い
さえ区別がつけれない私の審美眼である。いいかげんなのである。

1)[モデラート・アッサイ、C、3♯](導部)
2)[アッレーグロ・モデラート、C、無調号](ラッサン)
3)[ヴィヴァーチェ、2/4、3♯](フリスカ)
という3つの部分から成ってる。湯殿山・ラッサン・羽黒山の
出羽三山から成り立ってるわけではない。
1幕前半終いの#4「パ・ドゥ・トゥルワ」のコーダが2♭の
「変ロ長」で終わり、次曲#5「パ・ドゥ・ドゥー」の緒曲の主調が
「ニ長」、という「長3度」移行は、
3幕前半終いの#19「パ・ドゥ・スィス」のコーダが4♭の
「変イ長」で終わり、次曲#20「ハンガリーの踊り」の中部「ラッシュ」が
「イ短(平行調はハ長)」、という「長3度」移行、
と対比してるのである。また、
#5の(導部)実質「イ長」→主部「ニ長」に対し、
(導部)実質「ホ長」→主部「イ短」「イ長」
という、「属調→主調」関係が対比されてる。

(導部)[モデラート・アッサイ、C、3♯]
**♪ドーーー・>ラ>ソ>ファー・・<ソーーー・●●●●│
  <ドーーー・>ラ>ソ>ファー・・<ソーーー・●●●●│
   ソ>ファファッ<ラッ・>ソーーー・・ソ>ファファッ<ラッ・>ソーーー
  >ミー>レー・<ミー<ファー・・>ミ>レ>ドー・ーー●●(フェルマータ)♪
ホルン4管+トランペット2管が「ホ」音を保持する。
実質ホ長であるが、調号はあくまで3♯で押し通す。といって、
「イ長」か「ホ長」の判別を決定的にする
「d」または「dis」音は巧みに抜かしてるのである。
終いの音は「e」と「gis」の二つである。
ホ長の「ド」と「ミ」であるが、これを
イ短の属和音の第5音省略と置換して、
→(ラッシュ)[アッレーグロ・モデラート、C、無調号]
イ短である。主題の前半4小節は、vnプリーモによる
**♪ミーーー・ーーーー・・>レ>ド>シー・ーーーー│
  <ド>シ>ラー・ラッ<ドッ>・・シーーー・ーーーー♪
の反復である。vnが3度下で旋律を彩る。ときに、
この「偶数小節め第4拍」には、2管のフルートが、
**♪ミ<ミーー♪
という「属音」をかぶせる。これは、
「悲愴」終章の
**♪ミーーー・>レー>ドー・>シーー>ラ│<シーーー・ーーーー・ーー●●♪
の「2小節め第3拍」に、3管のフルート+2管のファゴット(同音高)が、
**♪ミーーー・ーーーー│ーーーー・ーー♪
という「属音」をかぶせるのと(旋律的類似も込めて)同じである。ちなみに、
「悲愴交響楽」終章の主主題は、ベートホーフェンの
「英雄交響楽」葬送章の主主題の後半部から採られてる、
ということはすでに何度も言及してる。「白鳥湖」の開始、「導入曲」の主題
(*♪ミーーー・>レ>ド>シ>ラ│<シーー>♯ソ・>ミ♪)も同様である。
主題の後半4小節は、
**♪ラー、>♯ソ<ラ・<シー、>ラ<シ・・<ドー、>シ<ド・<レー、>ド<レ│
  <ミー、>レ<ミ・<ラッ、ラッ・・>ミーーー・ーーーー♪
の反復である。この一節は、ビゼーの「カルメン」においても、
2幕「シェ・リリャス・パスティア」の「#11シャンソン」で、
*♪ミ│<ラ<シ・<ド<レ・<ミ<ラ│>ミー・ーー・ー♪
と使われてるように、「ロマ」の旋律という記号なのである。ところが、
後世、この一節が頭に残ってたさる人物が、
**♪まぁ~ぃにぃ<ちぃ、<まぁ~ぃにぃ<ちぃ、
  <ぼぉ~くらぁはぁ、てっ<ぱん>のぉ~~~♪
という歌詞に自作として出力した。鯛焼きはハンガリーの踊りではないし、
ロマの商売でもなければ、マジャ~ルでござ~るでもない。それはどうでも、
続く8小節は、主題前半の変形2種である。まず、
vnプリーモにクラリネットをかぶせた
**♪ファーーー・ーーーー・・<ソ>ファ>ミ>レーー・ーーーー│
  <ミ>レ>ド<レ・<ミッ<ファッ・・<ソーーー・ーーーー♪
の反復である(反復時は偶数小節がやや異なるが)。偶数小節の第3拍後半から、
トランペット+トロンボーン各1管がオクターヴのユニゾンで、
**♪ソー・<ドーーー♪というファンファーレを吹く。が、
ここで触れるべきは、奇数小節の1乃至2拍の
「レ(<)ファ(<)ラ(<)ド」というハーモニーである。とくに、
4管のホルンが織りなすサウンドである。第1ホルンの2点ハ音は涙ものである。
次の4小節は、管を除した弦楽だけの
**♪レーーー・ーーーー・・<ミ>レ>ド>シー・シーーー│
   ●●●●・<ラーーー・・>ミーーー・ーーーー♪
の反復である。次いで現れる4小節は、
ヴィオーラとコントラバスが「e」を保持する中をチェロが
*♪ミー・ー<♯ファ・・<♯ソー・ー>ミ│
 <ラー・ー<ド・・<♯レー・>シ<ミ♪
と反行して上昇するのを下敷きにして、
フルート2管とそのオクターヴ下のクラリネット2管が、
*♪●【ミ・>♯レー・・ー、>シ・<レー│
  ー、>ド・>ラー・・ー】、>♯♯ファ<♯ソー♪
という「けだるく暗い」一節を吹く。これは、
全体にオクターヴ下げられて反復するが、
「e」保持が2管のファゴット+コントラバス、
チェロがそのままオクターヴ下を反行、
両翼vnがオクターヴのユニゾンで旋律を、奏する。ところで、
この「けだるく暗い一節」は、タネは
**♪【ミ>♯レ│<ミ>♯レ・<ミ、<シ・<レ>ド│>ラー】♪
である。「エリーゼ(テレーゼ・マルファッティ?)」が
ハンガリー人だとかロマだったとかいうわけではない。
「テレーゼにベートホーフェンが求婚した」という「故事」が、
「このあと」に控えてる「ズィークフリートがオディールに求婚」という
展開に関わってくるから、大事なのである。
「エリーゼ(エリーザベト)」というのがElysee(Elysium)だったら、
野球の始まりであるホウボウケンの広場も、LAのドヂャーステイディアムも、
現フランスの大統領府もシャンゼリゼーもベト9も、「天上の楽園」である。
さて、主題が戻るが、オーケストレイションはひとひねりされてて、
「心ときめく感」を醸しだす。主題冒頭の音型のゼクヴェンツから、
フリッシュ部へと移行する。
(次回につづく……ナマステ!)

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