チャイコフスキー庵 Tchaikovskian

有性生殖生物の定めなる必要死、高知能生物たるヒトのパッション(音楽・お修辞・エンタメ・苦楽・群・遺伝子)。

「白鳥の湖#29終曲情景(4の3b)」

2007年11月08日 20時42分47秒 | 瓢湖不充分白鳥の湖舞イアーリンク泡沫事件
そうでなくても回転の悪い私の頭は、寒さが増すとさらに
機能の低下をきたし、マイナス273.15度にならずとも、
もはや「摂氏・bon」に回復することはなく、
マイナス459.67度の華氏状態になってしまう。
川上貞奴女史と仙道敦子女史の顔も見分けれなければ、
ジャガー横田女史の亭主の口元と姉歯秀次の口元も判別できないし、
陳健一の声と市村正親の声も聞き分けれない。わずかに、
にしおかすみこ女史と野沢直子女史の区別はつくのだが、やはり、
にしおかすみこ女史とあおやましおり女史との違いはわからない。
困ったものだ。我が廃色の脳細胞はまったくの
「用なし=洋ナシ(poire)」である。
福田萌女史と涼風真世女史の顔の区別もつかないが、さすがに、
涼風女史と真矢みき女史の違いははっきりとわかるので、
エリザベス女王杯の馬券検討に支障はないと思われる。
「花」組時代に「風と共に去りぬ」で「スカーレット」のお相手をつとめ、
現在は「ガリレオ」の城ノ内桜子役だから、単純に
1番ゲイトもしくは15番ゲイトで
「桜の女王」かつ「秋の華の女王」が勝ったりして。それと、
でんまひょうがない現時点ではなんともいえないが、
少しばかりこわいのは、コスモマーベラス号の同枠馬である。

b)→[メーノ・モッソ、5♯]
長化された「白鳥の歌」:
*♪【ソーーー・・ーーーー│>ドー<レー・・<ミー<ファー│
<ソーーー・・ーー】……*♪
がコルネット2管+トランペット2管の完全ユニゾンによって
fffで奏される。ホルン4管・トロンボーン3管&チューバ、
ティンパニ・シンバル・大太鼓、コントラバスが
*♪ターターター・ターーー*♪という「運命律動」を唱えるが、
ファゴット2管は主音の通奏である。いっぽう、
ファゴット以外の木管と両翼vnは
*♪ドーーー・・>シー>♭シー│>ラーーー・・>ソー>ファー│
 >ミーーー・・ーーーー│ーーーー・・ーーーー*♪
というオッブリガートを重ねる。そうした中、銅鑼が、
*♪ターーー・・ーーーー│●●●●・・●●●●│
  ターーー・・●●●●│ターーー・・●●●●│
  ターーー・・●●●●│●●●●・・●●●●│
  ターーー・・●●●●│ターーー・・●●●●│、
  ターーー・・ーーーー│●●●●・・●●●●│
  ターーー・・●●●●│ターーー・・●●●●│
  ターーー・・ーーーー│●●●●・・●●●●│
  ターーー・・●●●●│●●●●・・*♪
という律動で打ち鳴らされる。ちなみに、
この中で全休符なのは、「白鳥の歌」の旋律が
*♪ドー・<レー・・<ミー・<ファー*♪
*♪ミー・>シー・・>♯ソー・<ミー*♪
など、「ター・ター・・ター・ター」という
(2拍子様の中の)4つの拍をきれいになぞってる箇所である。さて、

「白鳥の歌」は、その前半の動機が、
1)ヴァーグナーの「タンホイザー」第2幕第4場、
「歌合戦出場者入場」後、
領主へルマンがお題「愛の力」を宣する前の経過部:
(ホ短)
*♪ミー・ーー・・>ラ<シ・<ドン<レ│
 <ミー・ーー・ミ(tr)ー・ーー(>レ<ミ)*♪
かつ、
2)「ローエングリン」第1幕第3場、「白鳥」に曳かれてやってきた
ローエングリンが北京市民とエルザに対して誓わせる
(エルザの心を量る紫禁石)「何も訊いてはならぬ」:
(調号は4♭で実質はその同主長変イ短)
*♪ミー・ーー・・>ラ<シ・<ドン<ミ│
  ミー・ーー・・>ラー・●●*♪
を「引いて」ることは既にこのブログ内で何度も述べたが、

3)「指輪」第2夜「ズィークフリート」第3幕第3場、
ズィークフリートとブリュンヒルデが「永遠の愛」を歌う「純潔の動機」:
(ホ長)
*♪【ソー・ーー・・ー>ド・<レ<ミ<ファ│<ソーーー・ー】♪
を、長男ズィークフリートを産んだ翌年、その「ご褒美と感謝」として
コーズィマの誕生日プレゼントに贈った
「ズィークフリート牧歌」の主主題にしたものである。

「逆引き」すれば、この「ズィークフリート牧歌」の主主題を
「短化」したものが「白鳥の歌」前半になってる、ということである。
……つまり、チャイコフスキーはヴァーグナーの
作品および実生活における「伴侶と跡継ぎ」問題を、
バレエ「白鳥の湖」の「ズィークフリート王子」に
ひっかけてる……のである。ともあれ、
バレエ「白鳥の湖」のオーディアンスは、ここにきて初めて、
「白鳥の歌」が「ズィークフリート牧歌」を「短化」したものだった、
「なるほど、『ズィークフリート』だったのか」
と悟るタネアカシの場面だったのである。ときに、種明かしといえば、
「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽手帳」が
「あんな・まあ・くだらねーな」というほどの偽作であるうえ、
*♪【ソー・<ド<レ・<ミ<ファ│<ソー】・>ドー・ドー*♪
は、クリスティアン・ペツォルト作曲のメヌエットだということらしい。
それはともかく、次いで、
「白鳥の歌」の「長化物」の主題後半は、「短化」時の
*♪ラー│<シー・<ドー・・<レー、
 <ミ<ファ│<ソー・ー>ファ・・>ミー*♪
から、
*♪ドー│<レー・<ミー・・<ファー、
 <ソ<ラ│<シー・ー>ラ・・>ソー*♪
とはならず、
*♪ドー│<ミー・<ファー・・<ソー、
 <ラ<シ│<ドー・ーー・・ーー*♪
(ここでは比較のため便宜的に4分の4で記したが、
 実際は2分の2拍子なので音価は倍)
と手を加えてるのである。が、この箇所はじつに
感動ものな音楽に仕上がってるのである。
*♪ドーーー(下属和音)│
 <ミーーー・・<ファーーー│<ソーーー・・
 <ラー<シー│<ドーーー・・ーーーー│ーーーー*♪
この反復のあとは、ロ長の「ド」がト長の「ミ」に置き換えられて、
*♪ミーー・>ドーーー・<ミーーー│
 >レーーー・ーーーー・レーーー│
 >ドーーー・>ラーーー・<ドーーー│
 >シーーー・ーーーー・シーーー│
 >♭シーーー・>ソーーー・<♭シーーー│
 >ラーーー・ーーーー・ラーーー(ラがまたロ長のファに戻って)│
 >ミーーー・>ドーーー・<ミーーー│
 >♭ミーーー・ーーーー・♭ミーーー│
 <(N)ミーーー・ーーーー・ーーーー*♪
となるのであるが、その間、バスは、
「gis>fis>e>dis<gis>fis>e
>d<dis<e<fis<gis<ais<h
>eis<fis」
と進んでるのである。曲はさらに、
*♪ミーーー・ーーーー・ーーーー│
  ーーーー・ーーーー・ーーーー│
  ーーーー・>ドーーー・<レーーー│
 <ミーーー・<ファーーー・<ソーーー│
 <♭ラーーー・ーーーー・ーーーーー│
  ーーーー・ーーーー・ーーーー│
 >ソーーー・ーーーー・ーーーー│
  ーーーー・ーーーー・ーーーー│
(→[モデラート]>ド……)*♪
となって、小太鼓とシンバル&大太鼓が
「ターーー・・ターター」という律動を交互に打ち鳴らし、
最後の[モデラート部]に引き継がれるのである。

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