臨床心理士の第一歩

2015年に臨床心理士(CP)試験に,2018年に公認心理師試験に合格しました。もうすぐ68歳。CP5年目の更新年です。

「沖縄に基地を置く真犯人は誰なのか」翁長知事ら国連でシンポ

2015-09-23 02:03:03 | 平和とは
(もろもろ,超長いです!!!)


沖縄タイムスの記事(9月22日6:00)を抜粋させていただきました。

翁長知事ら国連でシンポ


8月に辺野古を訪れている国連人権理事会の特別報告者、ビクトリア・タウリ・コープスさんは,
国連シンポで以下のように述べていることを先に取り上げたい。

沖縄の人たちは自分で自分のことを先住民と認識すると国連宣言の条項が適用される。自己決定権を含めて、だ。文化的な発展につながる。沖縄の人がいかに苦しんでいるか。知事の声、沖縄の過半数の意見を聞き、よく分かるようになった。沖縄の歴史、この不正義をたださないといけない。国連人権理事会での発表は一つの機会になる。


この「先住民」に関して,翁長知事が国連に向かう前,自民党県連からの要請があったそうだ。
先住民と認識するかしないか,沖縄の中では話し合いが行われていないとして,

“名護市辺野古の新基地建設の反対を「琉球人・先住民」の権利として主張しないよう要請した。”(沖縄タイムス 9月18日)
という。

要請後、要請者達は県議会内で会見し,
“「(辺野古は)人権ではなく政治の問題。知事の辺野古阻止の『ありとあらゆる手段』に人権問題として取り組もうとする戦略があるならば誤っている」として人権理事会でのスピーチそのものを疑問視した。”
らしい。

自民党県連の主張にはどういう意味があるのだろうか。
辺野古の問題は大変な人権問題だと思うが,
政治の問題だと断定するのはなぜだろう。

翁長知事の国連でのスピーチ後,

“駐ジュネーブの日本政府代表が21日、発言を求め、「日本の平和と安全を確保することが何より重要だ」と強調。長い時間をかけて辺野古移設を検討し沖縄県と合意した経緯を明らかにし、今後も県民に説明し、法に則して解決していくと語った。”(産経新聞より)

その後の記者の質問に,この政府代表は,

「基地問題を人権理事会で取り上げるのはなじまない」と反論した。

(政府代表さん,とても柔らかな表情で記者の質問に答えていた。
言ってる内容に表情がそぐわなかったので,非常に違和感を覚えた。ぞっとするほど気持ち悪かった。
人権理事会での発言そのものが,
「日本の平和と安全を確保」するために,沖縄を差し出すと言っているようなものだ
と,気づかなかったのだろうなあ。
日本の一部の人の平和と安全だが)

それに対して翁長知事は,さらに,

“「基地問題が一番大きな人権問題だ」と再反論した。”(沖縄タイムスより)
“県民は米軍基地から派生する事件事故、環境汚染や騒音などに苦しんできたとした上で、「人権と関係ないというのは本当に残念だ」と反論した。”(琉球新報より)

この日本政府代表の「基地問題を人権理事会で取り上げるのはなじまない」という言い方と,
沖縄県の自民党県連の言い方はまるで同じではないか。
必死に人権問題に持って行かせないようにしている感じ。
とすると,人権問題として訴えると,辺野古移設反対派に勝ち目があるということかもしれないぞ。

「先住民」の話になるが,
朝日新聞によると,ちょうど1年ほど前,

“ 沖縄県議会で、かつての琉球王国時代の沖縄の人々について自民党県議が「ボロボロで顔真っ黒」と発言し、問題となっている。県議は10日に謝罪したが、野党側は「県民への冒瀆(ぼうとく)だ」と批判している。”

という問題があったようだ。
複雑な感情が背後にあるのかもしれない。

また,心配なのは,
名護市辺野古への米軍基地建設を止めるためには,どのような手段でも講じると決意の固い翁長知事と,
「保革の対立」を乗り越えた「オール沖縄」といってはいるが,
みなさんの団結の方はどの程度固いのだろうか。

と疑問を持ちつつ・・・

以下,シンポの抜粋です。


【ジュネーブ21日=福元大輔】ジュネーブの国連欧州本部で開かれた21日のシンポジウム。沖縄県の翁長雄志知事は約20分間、各国の政府代表や国際NGOのメンバーらに沖縄の歴史や基地問題を解説した。

 国連人権理事会の特別報告者、ビクトリア・タウリ・コープスさんは8月に新基地建設が進む名護市辺野古を訪れた感想を報告。国連NGO「市民外交センター」の上村英明代表(恵泉女学園大学教授)、琉球新報の潮平芳和編集局長、沖縄・生物多様性市民ネットワークの吉川秀樹代表が自己決定権、表現と報道の自由、環境権をテーマに問題点を訴えた。辺野古の現場で取材する沖縄タイムス北部支社の阿部岳報道部長は、地域住民の訴えを伝えた。

(翁長知事の講演)

国連の人権理事会に初めて参加する。沖縄で起きていることを世界的な意味合いを含め、紹介したい。

 600年前に琉球王国ができ、営々と独立国家として存在したが、1879年、日本国に併合された。

 沖縄は独自の言語を持っていたが、使用を禁止され、良き日本人として頑張るよう勉強した。

 第2次世界大戦では日本で唯一の地上戦があり、20万人が亡くなった。県民は10万人を超えた。住民は日本軍と一緒に逃げ惑い、独自の言語を使うことで「意味が分からない」とスパイ扱いされ、殺されることもあった。

戦争が終わると米軍が占領。ふるさとから遠く離れた収容所に住まわされる間に米軍が土地を強制接収し、基地を建設した。沖縄県民が「どうぞ」と差し出した基地はない。

米国は日本の国内問題と主張し、日本政府は後ろで米国が認めてくれないと言い、たらい回しにされる。自己決定権、人権という意味でも他の都道府県と沖縄は違う扱いだ。

私たちの沖縄が子や孫のために誇りを持って生きていけるように、助言してほしい。



沖縄タイムス北部報道部長・阿部岳氏 は次のように語った。


86歳の女性(島袋文子さん)が、けがをしながらも新基地建設への抗議行動に参加し続けている。

それはなぜか。沖縄戦を体験したからだ。日本兵は自分の身を守るために住民を殺したり、危険にさらしたりした。島袋さんは頼る者なく戦場をさまよい、ある夜、死体が浮かぶ池から水を飲んだ。血と泥を飲んで生き延びた。

 今、彼女は「日本がまた沖縄を犠牲にしている」と言う。沖縄の土地と海を奪い、抗議参加者のけがは増え続けている。誰もが死者が出ることを恐れている。

島袋さんは言った。「私に命の予備はない。その命を懸けて、若い人たちが地獄を見るのを防ごうとしている。国連の場に集まった皆さんも同じように命の予備がないとしたら、分かってもらえると思う。日米両政府を止めてください」





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