あれは6月も終わりに近づいた頃だった。
友達からメールが来た。
「結婚した?」
そう!私の6月結婚説のことを言っているのである。
「変人?イケメン?6月の男」
私は即、返事を出した。
「な・・訳ないよ~
でもね好きな人がいるんだ!若いけどね!」
しか~し、それっきり友達からのツッコミの返事はなかった。
そしてつい最近、その友達から電話があった。
「久しぶり~!食事でもしない?」
「いいよ~!そうそう、前にメール貰って返事だしたけどさ~、その後の返事が来なくて寂しかったよ。」と私。
「ごめん!あ~そういえば好きな人出来たって書いてあったね。」
「そうなのよ~!でもね・・叶わぬ恋なの
」
それを聞いた友達は「実は私も好きな人がいるんだ。私も叶わないけどね」
ん?もしかして似たようなコト?
で、この前、久々の食事をしたの。
お互いに「お先にどうぞ”!」と話を譲り合い。
「私の恋はしょ~もないから先に言って」と私は友達に言った。
「実はね私、最近『和』に凝ってて、歌舞伎を見に行ったの。」
その切り出しに私は思わず爆笑
だって・・・やっぱり似たようなことみたいだもん。
「でさ~、私のバイトしているお店に歌舞伎関係者がよく来ていて、●●(歌舞伎役者)を良く知っているって言うから連れてきてって言ったの。そしたらさ~本当に連れてきてくれたんだ!」
「えーーー!すごいね!」
ま~私は歌舞伎には興味がないのだけど、有名人と話ができるなんて・・
「も~すっごくいい人で恋しちゃったよ!って感じ
」
「それで、しばらくしたらまた来てくれて『この前、名刺頂いていなかったので頂けますか?』って言ってくれて、即渡してさ!向こうも携帯の番号とメールアドレス教えてくれたの!」
興奮ぎみに話す友達。
「ところで、そっちは?」
「あ~負けた!実は私は嵐の相葉ちゃんなの
」
「やっぱりそういうことだったか!」と友達。
「も~大好きで狂ってるよ毎日
だけど・・・私は会ってないから負けた~
でも、好きの気持ちは負けないよ!
」
友達は笑いながら「私も負けてないもん!」
その友達はメールをその歌舞伎俳優に出したそうだが返事がなかったそうだ。
電話も1回してみたそうだがブチっと切れてしまったらしい。
ショックを受けているのだ。
でもね~いいよね。TVの中でもなく、夢の中でもなく、本物のキミに会えたのだから
それも1対1でおしゃべりできて。
嵐の曲で「Blue」にこんな歌詞がある。
逢いたくて逢いたくて
夢で君を抱きしめる
追いかけて追いかけて
深い迷路をさまよっている
逢いたくて逢いたくて
夢でない本物のの君に
逢えなくて逢えなくて
行き場のない想いに溺れている