努力と命

せっかく努力してもある日ぷっつりと消えてしまうような、

人間の命のはかなさ

息子のひらがな練習帳をみて、「頑張ってたんだよね、努力してたんだよね」って、心の中で声をかけた私。　その話しをしたら、こんな言葉を返してきた知人。

でも、ひらがなが、まがりなりにもわかるようになったから、指導員や、同じ作業所の園生と、交換日記ができるようになって、よかったじゃない。

それなりの努力の結果が、何かをもたらしてくれた。

生きているって、太陽の光りと熱、酸素いっぱいの空気、自然が濾過してくれる水、土が育んでくれる食べ物。　そして、そんな恩恵を受けて繁殖する動物を、消費すること。　１人の人間が、一生にどれだけのものを消費するんだろう。　消費した分くらいのお返しを自然にしてるかしら？　　そもそもお返しなんかできるかしら？

そんなことを考えると、生きてること事態が、罪のような気がしてくるときがある。

人間以外の動物って、何かの形で、地球の循環の中で役に立ってる気がするけど、人間って、循環の中の輪にはいってないような気がする私。

日本では、南の方ではお墓の中に、亡くなった人の骨は骨壷ごといれる。　でも、東北では、お墓にスペースは造ってあるけど、骨をガラガラと土の上に直接いれてしまう。　そのうち風化して土と同化して肥料になる可能性があるかしら？　灰にして海に散骨すれば、魚の餌くらいには、なれるかな？

なんで、ものすごいお金をかけて、宇宙にでようとするの？

考え始めると、鬱になりそうだから、やーめた。

また１年。誕生日を祝ってくれるのは誰？

TSUTAYAから今月誕生日の人に旧作半額の案内が。

誕生日までには、娘も帰ってくるみたいだが、去年は、同居人も一緒に、とんかつ屋さんにいった。　同居人は海老フライがなにより好きだったので、今年は代わりに食べてやるかな。

ふと、おもった。　亡くなった日を偲ぶより、誕生日を祝うほうがいいじゃない。

偉人は、生誕何周年、というイベントをやる。　「こんな偉業を成し遂げた人ですよ」って、顕彰するんだよね。

今年は、原敬生誕１５０周年だそうで、今、生家の公開をやってる。

法事は、法事として、能力の限りに一生懸命生きた息子だって偉業をなしとげたんだもの。

かたずけものをしていたら、息子が養護学校で練習していた、ひらがな練習帳が出てきた。　それなりにがんばって、やっとなんとかひらがなが書けるようになった。

努力すれば　できる。

そんなの嘘っぱちだよ。もって産まれた能力を生かしながら、どのくらい感謝して、毎日ニコニコと人と交わりながら生きていけるか。　どんなに少ない能力だって、生きていける場所を見つけてやるのは、運よく、少しばかり能力をたくさん貰った人間が当然やるべきことだよね。

学校の成績に一喜一憂。　一流大学？　一流会社？　　何の為？

「生きるってそんなことじゃないだろう？」って教えてくれた私にとっての偉人は息子だもの。