昨日ブッシュマンの事を書いて、興味が出たので少し調べてみました。
あの映画で主役を演じたニカウさんは、ナミビアで小学校の庭師をしておられたときに、映画のためにスカウトされたそうです。
映画はシリーズ化して世界各国で5本ほど撮ったようですが、私はコーラの瓶が落ちてきた最初の一本しか記憶にありません。
映画のギャラについては、ウシが数頭だったとか、あるいは家を建ててもらったとか色々書いてありましたが、家に関しては売り払って質素な家を建て、文明の不便さを知った故に、自然と暮らす元の生活に戻ったのだそうです。もらった出演料は、周りの人の役に立つことに使っておられたとの話もあります。
2003年に弓と斧を持って薪拾いに行き、持病の肺結核の発作を起こして亡くなられたらしいです。
推定59歳でした。
最初の映画に出演してからの彼の生活が劇的に変わったか想像してみます。
日本のテレビ番組にも何度か出演されていました。
しかし彼が最終的に選んだのは、本来の暮らしでした。
もし、あなたなら昨日記事の最後に載せたブッシュマンの暮らしと文明の暮らし。どちらを選ぶでしょう。
短期間不自由な暮らしを体験してみるのとは違うでしょう。
病気とともに生き、亡くなる日まで仕事に出ていたニカウさん。高度な医療を受ける事も出来たのかも知れませんが、それがニカウさんの選んだ生き方死に方だったのでしょうね。
ボケてしまうのが一番怖いですが、私は次に病気になっても、メスを入れたり薬で延命するような治療はしたくないと思っています。
死ぬ事より、生きてしんどい想いをする方が怖い。
「死」という事自体は決してマイナスな事でも恐ろしい事でもないのだと思います。
出来ればぽっくりと逝きたいもので、急逝というのは親しい者にとってはあまりにも辛い事ですが、しんどい想いをしないで逝くのは有り難いなのかも知れません。
だからこそ生きている時に、愛や想いを口にだし、形にして伝えておかなくてはいけないのだと思います。
こうして、毎日のように言いたいことを言っている私ですが、これはよい事かも知れませんね。
まあこの場で本音ですべてを書きつづっている訳では、もちろんありませんけれども。
病気になって失ったものもありますが、得たものの方がはるかに大きいと思えて死ねることは、とても有り難い事ではないでしょうか。
自殺、他殺、事故死、病死、いわゆる老衰。死に方はたった4、5種類しかなく、生き方は人の数だけあるのでしょう。
さて、今日は節分、明日は立春。私の還暦60歳もあと3日。
私のいつかの前世は、ニカウさんじゃないけど、狩りに出かけて氷河の割れ目に落ちて死んだお父さんでしたが、さて今のこの命はどのように燃えてそして、燃え尽きるのでしょうか。楽しみですねえ。
今日の言葉
天国はすごくいい所らしい。だって行った人が誰一人帰ってこないのだから。
作者不詳
酒はうまいし姉ちゃんは綺麗だ、わーわーうっわっわーーー♪
なんてふざけた歌もありました。この方は天国からさえ追い出されてしまうのですがね。
心をこめて
つる姫