俺の妹を見て思った。

「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」というアニメがあります。

主人公の妹は、容姿端麗で中学生モデルというキャラなのですが、実はオタクでエロゲー好きという秘密を持ってます。

しかし馬鹿にされるのが嫌なのもあって、その趣味を表に出せずにいるのです。

そんな妹が、兄の助けで同じ趣味の友達を見つける事に成功したのですが…。

昨日見た話では、厳格な父に、エロゲーを見つけられてしまうという展開になったのです。

当然、父は怒ります。そして妹に「こういったアニメやゲームは悪い影響を子供に与えるとニュースで言っていた。間違った方向に子供が進むなら、それを正すのが教育だ」みたいな話をします。

ここまで見てると、ニュースだけで、オタク的な趣味を判断するなといった怒りが込み上げてくる展開です。(制作者の狙いもあるのでしょう)

しかし、その後の展開で主人公である兄が妹をかばうために、言いたい事を全部言ってくれます。
オタク的な趣味でも、それに真剣に打ち込んでいる人がいて、それを軸に繋がる関係があるのだと…。

いや、いろんな意味でここはすかっとするシーンです。
父も、その件については認めるのです。

しかし、やはりこの父はある一点において、視聴者が気にしているであろう事に疑問を残します。

それは、妹のしていたゲームがエロゲーって事です。
18歳未満がやってはいけない物です。

いや、中学生だし、そんな判断はできるだろうから隠れてやる分には個人的にオッケーだと思うのですよ。
そしてエロゲーの中にも名作はありますし、メッセージ性のある物もあります。
しかしエロゲーの基本は、ある種の欲求を満たすための物であるという、逃れられないマイナス面があります。

どうも、このアニメではそれが描かれてない気がするのです。
当然表現上やテレビという媒体の制約もあるでしょうが、作中で描かれてるエロゲーは、どうみてもギャルゲーです。

べつに女性がエロゲーやるのは問題ありませんが、それは成人していての話です。

そして、このアニメが注目を浴びるという事は、新たな誤解を生む気がするのです。(パッケージ問題しかり)
エロゲーのストーリー性や、深い話があるという事実はファンだけ知る事であり、それを一般に広げていこうとすると、アダルトな部分が弊害となります。

正直そーっとしておいて欲しい部分でもあるのですが、メーカーもゲームの販促をしなきゃいけないし、つらいところではあるのですが…。
けっこう暗黙の了解を表に出してしまうであろうこのアニメ。
バッケージ事件では、メーカー側は宣伝費用をもらってないとの事。
いや、この扱いは悪いほうに影響がありそうで少し怖い気もします。
エロゲー好きの一人として心配です。