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パンズラビリンスみました。

2010年06月24日 08時46分16秒 | 映画
ネタばれ気にせず感想です。

昔の内戦終了時のスペイン。
戦いは終了したが、山の中にはまだ反抗を続けるレジスタンスの残党が残っていた。
そんな中、父親を戦争で亡くした少女オフェリアは、母の再婚相手ヴィダル大尉の元に弟をみごもった母と共に呼び寄せられていた。
ヴィダル大尉は、山に潜むレジスタンスを掃討する任務についていて、さながら砦の主といったところ。
冷酷で残忍な男。

悲惨な現実から逃れるように、絵本や童話の世界に夢をみるオフェリア。
彼女は、妖精と出会い森の迷宮でパン(ヤギのような形の神)と出会う。
なんでもオフェリアは、地下にある痛みも苦しみもない国の姫だったというのだ。
地下の王国に再び帰るために、彼女は三つの試練を受けることになる。


パッケージだけみれば、ファンタジックなお話かと思いますが、相当にエグいです。
拷問や戦争等に満ちた現実も、その逃げ道であるはずの夢の世界も、どちらも恐怖に満ちています。

この映画はPG12指定なのですよ。

兎狩りをしてたオッチャンがレジスタンスの疑いをかけられ、目の前で息子(といっても成人ですが)の鼻をワインの瓶でめった打ちにされ、あげくはオッチャンと共にに殺されてしまうシーンは、うううって感じです。
いや、戦争映画ではよくあるんですけどね、こういったシーン。

ひどい現実から逃げた先のファンタジーの世界もとてもダークです。
虫だらけの木の下に空いた穴の中には、デカイ蛙がいて… ゲロリンチョ。

第2の試練で出てくる、子供を殺して食べる(部屋に描かれた壁画によると… いや、殺してるだけ?)「妖怪手の目」みたいな化け物もエグすぎです。
妖精は頭から食べられてましたけど。

エグいのはエグいんだけど、画面の作りこみは丁寧で、たまにハッとした美しさを感じる事もあるのですよ。
森の中とか、廃墟とか、暗い画面の中にも明暗があって…
廃墟の石像のモールドも不気味だけど美しいです。

大人になっていく少女の不安や迷いをあらわした幻想世界。
辛すぎる現実から逃れて、そこに逃げ場を求める少女。
その世界も大人には見えません。

それが本物なのか?
冒頭からわかるように、バッドエンドへと向かうこの映画。
最後のくだりを少女のはかない希望ととるか、それとも一つの真実としてとるかで印象が少し変わります。
いや、どちらにしても悲しさに変わりはないのですが、せめて現実を超えた世界では、少女のしあわせを祈りたくなってしまうのです。


パンズ・ラビリンス DVD-BOX
クリエーター情報なし
アミューズソフトエンタテインメント

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