言葉が通じない

言葉が通じないってのはツライ。
ハッキリ言って認知症についてなのだが、人は自分を、世界を認知する事で人生を生きている。
おいしい物を食べてる事、楽しく遊んでいる事等を脳が認知して、自分の生を理解している。苦しい事も脳が認知する事で現実となる。
もし、自分の置かれた世界が認知できないとしたら、忘れてしまうとしたら、どうなんだろう?
死と言うのは夢を見ずに寝ている状態であるという。
じゃあ現実を認知できないと言う事は死と同じ意味か?
そもそも夢を見ていない状態とは夢が覚めた時点で初めて理解できる物だ。
じゃあ夢を見ない状態が永遠に続くというのは、どんな状態なんだろう。
もし、死が無なら僕らは生まれる前に無だったはずだ。
無から、あるキッカケで、僕らは世界を認知できるようになった。
それは幸せな事であり悲しい事だと思う。
せめて、誰かの心に残りたい。
誰かの事を知ってあげたい。
たとえ全部忘れてしまうとしても、こうして自分が、誰かが存在した事実は消えないと思いたい。