「ワルチンダー様、今回は宇宙連合に加盟していない辺境惑星を侵略しようと考えております。 ええ、地球という惑星です。この星の資源により、我がワルチン帝国は毎月50万ゼニーの収益を得る事ができます。」
黒いコートに身をつつんだビジュアル系バンドのような男が携帯電話で話をしている。
ペコペコ頭を下げているが、この男、ワルチン帝国のスーパーエリート、ビジュアル将軍その人である。
彼は休日ショッピングモールに潜伏していた。
もう海開きも間近な暑い日。
薄着の人達の中で、黒いコートは激しく目立った。
暑い、でも脱げない。ポリシーだから。
「では、侵略開始といきますか! やれ!宇宙改造獣ババリング093877!」
光学迷彩で隠されていた巨大ロボが出現する!
その姿は、巨大なゴキブリを二足で立たせたような機械の塊だ。
ジェノサイドレーザー一発で、無防備な地球人どもを抹殺だ!
泣け!わめけ!わかめ!
弱っちい子供や主婦ばかりじゃないか!
…。
その時、ビジュアル将軍は異変に気付いたのだ。
怖がるどころか、ガキも、婆さんも主婦も、不敵な笑いを浮かべているじゃないか。
「え…」
主婦がなにやらポーズをとると、突然光りとともに全身タイツに変わる。
「人妻戦士シュフダー!」
は?
近くにいた婆さんもポーズとともに変身…
「ババダー!」
「オコサマン!」
「赤ちゃんダー!」
「老人仮面!」
あっという間に辺りはヒーローだらけになった。
「しまった、罠だ」
ワルチン帝国に連絡する暇もなかった。
ビジュアル将軍の通信は途切れた。
「ビジュアル将軍がやられたか…」
「情けない奴だなー」
「まぁ、我ら極悪四天王の中では奴は最弱…」
とお決まりのやり取りだったが、彼らはまだ気付いていない、この星は全住民がヒーローという悪の帝国ホイホイだという事に。
ワルチン帝国の壊滅まで、そんなに長くはかからなかったという…。
おしまい。
黒いコートに身をつつんだビジュアル系バンドのような男が携帯電話で話をしている。
ペコペコ頭を下げているが、この男、ワルチン帝国のスーパーエリート、ビジュアル将軍その人である。
彼は休日ショッピングモールに潜伏していた。
もう海開きも間近な暑い日。
薄着の人達の中で、黒いコートは激しく目立った。
暑い、でも脱げない。ポリシーだから。
「では、侵略開始といきますか! やれ!宇宙改造獣ババリング093877!」
光学迷彩で隠されていた巨大ロボが出現する!
その姿は、巨大なゴキブリを二足で立たせたような機械の塊だ。
ジェノサイドレーザー一発で、無防備な地球人どもを抹殺だ!
泣け!わめけ!わかめ!
弱っちい子供や主婦ばかりじゃないか!
…。
その時、ビジュアル将軍は異変に気付いたのだ。
怖がるどころか、ガキも、婆さんも主婦も、不敵な笑いを浮かべているじゃないか。
「え…」
主婦がなにやらポーズをとると、突然光りとともに全身タイツに変わる。
「人妻戦士シュフダー!」
は?
近くにいた婆さんもポーズとともに変身…
「ババダー!」
「オコサマン!」
「赤ちゃんダー!」
「老人仮面!」
あっという間に辺りはヒーローだらけになった。
「しまった、罠だ」
ワルチン帝国に連絡する暇もなかった。
ビジュアル将軍の通信は途切れた。
「ビジュアル将軍がやられたか…」
「情けない奴だなー」
「まぁ、我ら極悪四天王の中では奴は最弱…」
とお決まりのやり取りだったが、彼らはまだ気付いていない、この星は全住民がヒーローという悪の帝国ホイホイだという事に。
ワルチン帝国の壊滅まで、そんなに長くはかからなかったという…。
おしまい。