おおかみこどもの雨と雪

見ました。

いや、確かに最後まで見てしまいますよ。

映像の美しさ、キャラの動き。
自然を疾走する躍動感。
特に背景の美しさ、背景なのに、どこかが動いてるという…。

だけど何故か純粋な感想が残らない気がします。

ファンタジーととらえるにはリアルで、自然賛美ととるにも、それだけがメインで無い気もします。
いや、田舎はいいよ的な雰囲気は満々ですが。
実際は田舎のほうが人付き合いは大変だろうな。

ちょっと詰め込みすぎかなあと…。

都会の中で、おおかみと人間の合いの子を育てる難しさに、田舎での生活を選ぶわけですが、児童相談所の所員が主人公の家に入ろうとするシーンで、ああ、なんてやる気のある所員なんだろうと思いつつ、しかし、この話の場合、主人公側に立つと、その行為が悪者っぽく感じてしまうのが複雑な想いでした。
いや、現実とは違うよ、ファンタジーじゃんと言うには、いろんな意味でなまめかしいのに、田舎での人間関係や、細かい部分はファンタジーに準拠するところに戸惑いを感じるのです。

このアニメを見る年代や状況において、見える部分が違うという事でしょうか？

ある人には、人間として、またはオオカミとして生きる道を選ぶ子供たちの成長ドラマだったり、母の強さだったり…。
少々困惑しております。

でも嵐の学校で二人っきりとか、すごく好きなんだけどな。

身体つきとかで成長をあらわしたり、なんかこう不思議なモヤモヤが残るアニメでした。
たぶん不安もあるんだろうな。
自然とコミュニケーションがとれるとして、人間と自然の先行きを考えると、はたしてこの先どうなるんだろうなんて考えたり…。

見てる間は、いろんな事を忘れて没頭できる映画もありますが、なにかがひっかかるアニメでした。