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小説「オフシーズン」感想

2011年05月06日 23時42分29秒 | つぶやき
やっと読み終えました。

ネタバレ気にせず感想です。
あとネタバレを警戒しつつ、この本を読む人は「まえがき」を飛ばして読むことをオススメします。
いきなりネタバレしてますから。


●六人の男女がオフシーズンの田舎にある別荘で、食人一族と戦う姿を描いた小説です。
戦うと言えば聞こえがいいですが、これは狩りです。マンハントです。

正直、最後まで読むのがキツかったです。
もうインモラルの嵐。
ただ、読み手の心に潜む残酷な感情を刺激する内容でもあります。

人はタブーな領域に踏み込みたい欲求を常にもっていて、ホラーというのはタブーの疑似体験でもあるわけです。

で、このオフシーズンですが、ご飯食べれなくなる描写がいっぱいなのですよ。ただ中盤からのスピード感が凄いです。

サバイバルと無縁そうな都会の人間と、独自のルールで生きる蛮族。
やがて、その双方の差が無くなっていくことに恐怖をおぼえます。

そしてラスト。
僕らの信じていた文明社会のしくみも、ルールも、実は関係なく、どういった行動をした人間にでも絶望と死は無慈悲に襲い掛かるわけです。
そこには、物語上のお約束はありません。
善良な人間でも最後はわからないのです。

正直一般の人にはオススメできません。
あと想像力が豊かすぎる人。
肉が食べれなくなりますよ。
そこらへんクリアーして、ホラーのお約束をわかってる方には激しくオススメの一冊です。

読み終えた後、少しの胸糞悪さと、この話が終わったという開放感。

そして、続編がまだあるという絶望感を感じる本です。
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