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ローマ教皇来日演説

2019-11-25 12:10:35 | 🌏ニュース
長崎市 爆心地公園での演説(要旨)

人の心にある深い望みの一つは、平和と安定への望みです。
核兵器や大量破壊兵器を所有することは、最良の答えではありません。
ここは、核兵器が人道的にも環境にも悲劇的な結末をもたらすことを証言する町です。
軍備拡張競争に反対する声は、小さくとも常に上がっています。
軍備拡張競争は貴重な資源の無駄遣いです。
世界では何百万という子供や家族が、人間以下の生活を強いられています。
しかし、武器の製造や商いに剤が費やされ、日ごとに武器は破壊的になっています。
これらは途方もないテロ行為です。

核兵器から解放された平和な世界を実現するには、すべての人の参加が必要です。
個々人、主教団体、市民社会、核兵器保有国も、非保有国も、軍隊も民間も、国際機関もそうです。
一致団結しなくてはなりません。
それは世界を覆う不信の流れを打ち壊す、相互の信頼に基づくものです。

今、拡大しつつある相互不信の流れを壊さなくてはなりません。
兵器使用を制限する国際的な枠組みが崩壊する危険があるのです。
核兵器禁止条約を含め、核軍縮と核不拡散に関する国際的な法的原則にのっとり、飽くことなく、迅速に行動し、訴えていかなければなりません。

核兵器のない世界が可能であり必要だという確信を持ち、政治をつかさどる指導者の皆さんにお願いします。
核兵器は、安全保障への脅威から私たちを守ってくれるものではない、そう心に刻んでください。                                                                         


広島市 平和記念公園での演説(要旨)
 
ここで大勢の人が、その夢と希望が一瞬の閃光と炎によって跡形もなく消され、影と沈黙だけが残りました。
その沈黙の淵から、亡き人々のすさまじい叫び声が聞こえてきます。
さまざまな場所から集まり、それぞれの名をもち、中には異なる言語を話す人たちもいました。
私は平和の巡礼者として、この場所を訪れなければならないと感じていました。
激しい暴力の犠牲となった罪のない人々を思い出し、静かに祈るためです。
私は、声を発しても耳を貸してもらえない人々の声になりたいと思います。


戦争のために原子力を使うことは、現代において、犯罪以外の何ものでもありません。
戦争目的での原子力の使用は倫理に反します。
核兵器の所有も倫理に反します。
紛争の正当な解決策であるとして、核戦争の脅威で威嚇することに頼りながら、どうして平和を提案できるでしょうか。
真の平和とは、非武装の平和以外にありえません。

思い出し、ともに歩み、守ること。
これらは、ここ広島において、より普遍的な意味を持ち、平和への真の道を切り開く力があります。
ここで起きたことを忘れてはなりません。

原爆と核実験とあらゆる紛争のすべての犠牲者の名によって、声を合わせて叫びましょう。
戦争はもういらない!
兵器の轟音はもういらない!
こんな苦しみはもういらない!
破壊があふれた場所に、今とは違う歴史を描き実現する希望があふれますように。