未来をよむ えびせん塾

理科好きっ子育成の一役を担えたら..。

イモムシ事件

2005年04月03日 | Weblog
 ある夏の日のこと、小学校低学年の私は、五歳年上の兄と一緒に、家の木についた害虫駆除をしていた。木についたいも虫を集めて空き缶に入れた。親は足でつぶしたりしていも虫を駆除していたような気がする。僕たちは空き缶にきちんと集めて、あとでどうにかしようと考えていた。どちらが言い出したのかは覚えていないが、空き缶に集めることにした。仕事も一段落してのことであった。いも虫の缶に水を入れ、ぐつぐつと煮だしたではないか。僕らにとっては、お魚だって、かにだって、あさり貝の調理法だって一緒に見えた。生きたまま生き物を料理するのを今まで沢山見てきた。イモムシも一緒だ。ただ、それは近所のおばさんにとっては驚愕的な事件だったようである。
家の階段を上ってきた近所のおばさん、何か香ばしい香りのする僕たちの野外クッキングを見つけていった。「何かいいにおいがするねー。僕たち、なに作ってるのー?」。そこで僕は何のためらいもなく言った。「うん、おばさん、僕たちいも虫を煮てるんです。」すると、「ぎゃーーーっ!!」。うちの前には12段のコンクリート製の階段がある。それを登り切ったところだったからよかった。おばさんは足がもつれたようにして、僕たちの前を飛ぶようにして消えていった。「ん? 確かにいいにおいだね」と兄に言った。おばさんはうちの玄関に入っていったのだけど、可哀想なので僕たちはその空き缶をさっさと片づけてあげた。
 子供達にとって、料理は結構残酷に映ります。それを平気で料理している親の姿は、ある時とても残酷に映ってしまうことがあります。小さい子供には、生きている素材を料理するところを見せない方がいいかもしれませんね(笑)?僕にとっては、煮詰めたいも虫がどんな色になるか見たかっただけなのにー。私はイナゴは、あの足がいやで食べられません。作るときの様子もみたくないなぁ~(汗)。ご意見はplayinghooky2@yahoo.co.jpまで...。
By えびせん