1月15日(水)蓮の会ホールオペラ "ニューイヤーコンサート 2014"
リリア音楽ホール
T:大石将史
♪ララ/グラナダ
♪ドニゼッティ/歌劇「愛の妙薬」~「人知れぬ涙」
S:鈴木千賀子
♪ドヴォルザーク/民謡調でOp.73より
♪ドヴォルザーク/歌劇「ルサルカ」~「月に寄せる歌」
S:今泉英理子
♪ドリーブ/歌劇「ラクメ」~「鐘の歌」
S:杉田明美
♪プッチーニ/歌劇「ジャンニスキッキ」~「私のお父さん」
♪プッチーニ/歌劇「トゥーランドット」~「お聞きください」
♪プッチーニ/歌劇「トゥーランドット」~「氷のように詰めたい姫君の心も」
MS:横関文子
♪フランク/天使のパン
♪ロッシーニ/歌劇「セビリアの理髪師」~「今の歌声は」
S:中前美和子
♪ヴェルディ/歌劇「アイーダ」~「おお、わが故郷」
♪ヴェルディ/歌劇「アイーダ」~「再び見られるのだ」Bar:旭潔
MS:小谷円香
♪サン=サーンス/歌劇「サムソンとデリラ」~「恋よ、か弱い私に力を貸して」
♪サン=サーンス/歌劇「サムソンとデリラ」~「あなたの声に私の心は開く」
T:小林浩
♪ヴェルディ/歌劇「リゴレット」~「彼女の涙が見えるようだ」
♪クルティス/泣かないお前
S:杉下友季子
♪ヴェルディ/歌劇「トロヴァトーレ」~「恋はばら色の翼に乗って」
♪ヴェルディ/歌劇「トロヴァトーレ」~「その声は来たのか、そなたが」Bar:旭潔
S:杉下友季子/MS:小谷円香/T::小林浩/Bar:旭潔
♪ヴェルディ/歌劇「トロヴァトーレ」~「あたしたちの山へ帰ろうよ」
以上Pf:大賀美子
地道かつ精力的にオベラ公演を重ねている「蓮の会」が、精鋭の歌手たちを揃えて華やかにニューイヤーコンサートを行った。それぞれが得意のレパートリーからオペラのアリアを中心に自慢の歌唱を競い合い、後半ではデュオから四重唱までアンサンブルを駆使して、オベラのシーンも楽しませてくれた。数々の名唱のなかからとりわけ印象に残った演奏について感想を記したい。
今泉さんはアクロバット的妙技が要求されるドリーブの「鐘の歌」に挑戦した。これまでに可憐な娘役のアリアを聴いたことは何度もあるが、コロラトゥーラのレパートリーを聴くのは初めて。冒頭の滑らかでちょっぴり妖しいヴォカリースから聴き手を魅了。若々しく瑞々しい美声は軽やかな調子で花から花へと飛び回る蝶のように可憐で芳しい。コロラトゥーラ技巧も安定していて自然。ヨハンシュトラウスやオッフェンバックなどのレパートリーにも広げていってほしい。
前半の最後を締めくくった横関さんの歌(フランクとロッシーニ)もよかった。とても落ち着いた柔らかな表現で聴き手のハートをくすぐった。声も表現も魅力的で、さらにそこに伸び代を感じさせるところが余裕と安心感を与えるのだろう。そうした意味で一種の貫禄も備えていた。
後半のトップを飾った中前さんの歌は、艶やかな美声と香り高く濃厚な表現で聴き手の心を惹き付けた。気高く強い心を持つアイーダはまさに適役。その歌唱からは光が放たれているようにも感じた。アイーダの父、アモナズロ役の凄みのある旭さんとの緊迫したやり取りに、大賀さんの劇的なピアノが加わったシーンは、このコンサート中でも白眉となった。旭さんはこの他に「トロヴァトーレ」のルーナ伯爵としても登場して、ソロのアリアはなかったが、演奏会全体を盛り立て、さらに引き締める重責を果たした。
コンサートのトップで若々しくて輝きのある美声のテノールを聴かせた大石さん、温かみのある豊かな表情を聴かせたソプラノの鈴木さん、濃密でボリューム感たっぷりの充実した歌唱を聴かせたソプラノの杉田さん、アムネリスの妖気漂う貫禄を歌い上げたメゾの小谷さん、 いつもながら安定感のある歌を聴かせたテノールの小林さん、艶やかな美声と柔軟な表現で存在感を発揮したソプラノの杉下さん、出演者みんなでこのニューイヤーコンサートを作り上げ、成功に導いた。
リリア音楽ホール
T:大石将史
♪ララ/グラナダ
♪ドニゼッティ/歌劇「愛の妙薬」~「人知れぬ涙」
S:鈴木千賀子
♪ドヴォルザーク/民謡調でOp.73より
♪ドヴォルザーク/歌劇「ルサルカ」~「月に寄せる歌」
S:今泉英理子
♪ドリーブ/歌劇「ラクメ」~「鐘の歌」
S:杉田明美
♪プッチーニ/歌劇「ジャンニスキッキ」~「私のお父さん」
♪プッチーニ/歌劇「トゥーランドット」~「お聞きください」
♪プッチーニ/歌劇「トゥーランドット」~「氷のように詰めたい姫君の心も」
MS:横関文子
♪フランク/天使のパン
♪ロッシーニ/歌劇「セビリアの理髪師」~「今の歌声は」
S:中前美和子
♪ヴェルディ/歌劇「アイーダ」~「おお、わが故郷」
♪ヴェルディ/歌劇「アイーダ」~「再び見られるのだ」Bar:旭潔
MS:小谷円香
♪サン=サーンス/歌劇「サムソンとデリラ」~「恋よ、か弱い私に力を貸して」
♪サン=サーンス/歌劇「サムソンとデリラ」~「あなたの声に私の心は開く」
T:小林浩
♪ヴェルディ/歌劇「リゴレット」~「彼女の涙が見えるようだ」
♪クルティス/泣かないお前
S:杉下友季子
♪ヴェルディ/歌劇「トロヴァトーレ」~「恋はばら色の翼に乗って」
♪ヴェルディ/歌劇「トロヴァトーレ」~「その声は来たのか、そなたが」Bar:旭潔
S:杉下友季子/MS:小谷円香/T::小林浩/Bar:旭潔
♪ヴェルディ/歌劇「トロヴァトーレ」~「あたしたちの山へ帰ろうよ」
以上Pf:大賀美子
地道かつ精力的にオベラ公演を重ねている「蓮の会」が、精鋭の歌手たちを揃えて華やかにニューイヤーコンサートを行った。それぞれが得意のレパートリーからオペラのアリアを中心に自慢の歌唱を競い合い、後半ではデュオから四重唱までアンサンブルを駆使して、オベラのシーンも楽しませてくれた。数々の名唱のなかからとりわけ印象に残った演奏について感想を記したい。
今泉さんはアクロバット的妙技が要求されるドリーブの「鐘の歌」に挑戦した。これまでに可憐な娘役のアリアを聴いたことは何度もあるが、コロラトゥーラのレパートリーを聴くのは初めて。冒頭の滑らかでちょっぴり妖しいヴォカリースから聴き手を魅了。若々しく瑞々しい美声は軽やかな調子で花から花へと飛び回る蝶のように可憐で芳しい。コロラトゥーラ技巧も安定していて自然。ヨハンシュトラウスやオッフェンバックなどのレパートリーにも広げていってほしい。
前半の最後を締めくくった横関さんの歌(フランクとロッシーニ)もよかった。とても落ち着いた柔らかな表現で聴き手のハートをくすぐった。声も表現も魅力的で、さらにそこに伸び代を感じさせるところが余裕と安心感を与えるのだろう。そうした意味で一種の貫禄も備えていた。
後半のトップを飾った中前さんの歌は、艶やかな美声と香り高く濃厚な表現で聴き手の心を惹き付けた。気高く強い心を持つアイーダはまさに適役。その歌唱からは光が放たれているようにも感じた。アイーダの父、アモナズロ役の凄みのある旭さんとの緊迫したやり取りに、大賀さんの劇的なピアノが加わったシーンは、このコンサート中でも白眉となった。旭さんはこの他に「トロヴァトーレ」のルーナ伯爵としても登場して、ソロのアリアはなかったが、演奏会全体を盛り立て、さらに引き締める重責を果たした。
コンサートのトップで若々しくて輝きのある美声のテノールを聴かせた大石さん、温かみのある豊かな表情を聴かせたソプラノの鈴木さん、濃密でボリューム感たっぷりの充実した歌唱を聴かせたソプラノの杉田さん、アムネリスの妖気漂う貫禄を歌い上げたメゾの小谷さん、 いつもながら安定感のある歌を聴かせたテノールの小林さん、艶やかな美声と柔軟な表現で存在感を発揮したソプラノの杉下さん、出演者みんなでこのニューイヤーコンサートを作り上げ、成功に導いた。