今年も庭のコスモスがたくさん咲きました。
でもいじわるな台風がやってきました。
強風に煽られ激しく揺れています。
〝もうダメかも…〟と思いました。
風はコスモスの細い葉っぱや花びらを
通り抜けていきました。
「私たち風さんと一緒にしなやかに踊るのよ。」
強風の次は豪雨です。
一夜明けると
雨に打たれ、根元付近からぐったりと
地べたに這いつくばっているようです。
〝もうダメかも…〟と思いました。
その数日後コスモスは倒れたままU字を
描いて太陽に向かって伸びていきました。
濡れた花びらも空に向かってピンと
張りを取り戻していました。
「私たち雨さんには弱いから
一度死んだフリをするの」
「私たち人間のように争ったりしない、
台風さんと共に生きてゆくの」
可憐にフワフワと風に揺れて…
「こう見えてもしたたかなのよ。ホッホッホ♡」
そして倒れついでにたくさんの種を
風と一緒に遠くまで飛ばし、
雨と一緒に種を地中深く残していったのは
いうまでもありません。
来年はきっともっともっとたくさんの
花が咲く事でしょう。
昨年
台風が来た時、コスモスを束ねて
倒れないように添え木をしました。
結果重みで根こそぎ枯れてしまったこと。
私の思い上がりだった…と深く反省。
自然は自然に…
〝もうダメかも〟
から始まることだってたくさんある。
(11月19日 kuu記)