Grossa Speaks Final

コンピュータに関するテーマを
気の向くまま取り上げています。
(時々雑談...)

建築電気設備図面の書き方 その3(以前書きためたもの)

2010年10月19日 | Etc
系統図を書く

何故、系統図から書くのか

ずばり、作成作業をパターン化するため。集合住宅は分譲、賃貸の区別があっても、階数、ワンフロワー当たりの住戸数、タイプ数がちがうだけで本質はあまり変わらない。また、地場建築設計事務所の設計には斬新なものはない。(と、誰かが言っていた。)

系統図を最初に書く事によって、自然に電気図の概要が出来る。トップからボトムですな。それに、平面図に系統図参照と記入するのみでよい。まー、これは手抜きです。電気設備設計会社の設計図とは工事屋の書き方はちがう。時間もないし、原則無料。かといって、あまりいい加減な図面も書けない。

ある外部に委託した電気設計図データを後日、CADソフトを見た時、シンボルが例えば壁にきっちりついていない。トレペ、青焼きではわからないが。これまた、悲しい。いくら時間がないとはいえ。私はこういう人はもう信用しない。うわべだけとりつくろってもいつかはばれる。
CADデータの使いまわし

以前作成したデータが再利用できるのがCADの強み。平面図は物件毎に異なるので、こればかりは一から書くしかない。幹線動力、水道集中検針、共用電灯コンセント、通信系弱電、映像系弱電、自動火災報知。特記仕様書、低圧盤単線結線図、照明器具姿図、避雷針姿図も使いまわしが出来る。
幹線動力

たてと横に分けて考える。たては定番のプレファブケーブル。11階以上には非常コンセントが必要。屋上にはまー集合住宅には普通何もない。太陽光発電のパネルがある某集合住宅があるが。(TVコマーシャルを打っている)

横はほとんど1階まわり。動力は加圧装置(加圧ポンプ)、エレベータ。まれに、機械式駐車場。電灯は住戸幹線、共用電灯盤、非常コンセント。構内1号柱の有無は状況によりけり。引込盤から各シャフトへのルートも平面図である程度検討して、系統図を作成する。

横幹線は地中埋設配管が定番。ただ、これが標準と思わない事。個人的には、大事なものを地中に埋めるのは抵抗がある。まーそうはいっても、コストと美観の兼ね合いがあるので、大人になって、地中埋設配管とするが。
弱電

映像系と通信系と分ける。従来の電話とかテレビ共聴とかは段々時代に合わなくなっている。特にインターネットへの接続環境のトレンドがADSLからFTTHへ移っている。もう、棟内LANはふるい。また、固定電話が減少している。電話受口を各室1個ずつというのは、過剰。むしろ、住戸内LAN受口(情報アウトレット)を各室1個ずつとする。

そのうち、トイレ、浴室にも情報アウトレットが必要になるかもしれない。ユビキタスですな。しかし、以前、マルチメディアがどうのこうのという時代があった。松下がHAというお題目で色々新製品を出した。結局は尻すぼみになったが。ユビキタス。どうなるのか。案外、普及しないかもしれない。今でもパソコンがない家庭は多いようだ。コンピュータは、むずかしすぎて使えない。そう、思う。ケータイが情報端末の主流になるかもしれない。

用語をなんとなく使っている人が多い。例えば、LAN.おい、そこのぼんさん(新人の意)。先輩がLAN,LANと言っていても説明して下さいとは言ってはいけない。先輩も何となくLANケーブルを配線して、モジュラーをかまして、ブチッとハブに挿す位のイメージしかないのだから。また、MDF。これも、10何年前から集合住宅の集合保安器を収容する盤の意味で使っている。しかし、ちがうといってもなかなか理解してくれない。あの日本電信電話公社(現NTT)のビル引込担当者に確認したが、面倒くさそうだった。お互いにわかるからいいじゃんという態度。で、かたくなに弱電端子盤と書きつづける私であった。
自動火災報知

これは防災専門業者に設計協力依頼をしたほうが確実。しかし、例の220号特例が面倒。異なるメーカーとかぶると、防災専門業者もなかなかトータルで考えない。その点は、松下電工は有利。何でもやっているので、担当者も私は自動火災報知しか知りませんとは言わない。

まー、防災専門業者も単価的に厳しいので、ていねいなフォローが出来ないのもわかるが。ただ、消防設備士の資格をとらなくても、その内容程度は勉強したほうがよい。なんのためかというと、相手にだまされないため。よくある専門家が素人をだます。これは素人が悪いと思う。

昔から、マンションは手抜き工事で有名。特にバブル時はすごかった。何千万とする分譲マンションをモデルルームだけで買う。棟内だろうが、棟外だろうが。きれいにみかけをつくろったものを見ただけで買う。昔も、今も建築工事中(例えば、明日コンクリート打設という時)に購入決定者が現場に来たという記憶がない。あのゼネコンが作ったから安心だわ。そーだね。

れいのアネハさん事件後、分譲マンションのパンフレットも構造の確かさを強調していた。しかし、最近は立地条件、間取り、価格面を前面にだしている。とにかく、分譲マンションは高い買い物ですから、建築の事を色々勉強してから購入しませう。

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