ある日、内覧会に同行させて頂いた方から、メールを頂きました。メールには、「入居して1年です。1点、気になることがあり相談します。それは隣りの住戸からの音です。私が寝室として使用している洋室の壁の背面は、隣戸のお風呂、洗面室となっています。深夜、洗面室のドアを閉める音や洗面台の引き出しを閉める音で、眠りを妨げられることがしばしばあります。何か、解決策はありますか?」と書いてありました。
この部屋は超高層マンションで、部屋の戸境壁は乾式2重壁と呼ばれる作りで、鉄筋コンクリートではありません。乾式2重壁とは、軽量鉄骨の柱を立て、厚さ50㎜のグラスウールの遮音材を挟み込んで、両側から石膏ボードを2枚ずつ張り合わせたものです。壁の厚さは140mm程度です。音の伝わり方は、空気伝播音と固体伝播音とに分かれます。人の声は空気伝播音ですが、電車の音がレールを伝わって聞こえるのは固体伝播音です。乾式2重壁の場合、空気伝播音に対しては遮音性能は良いのですが、固体伝播音に対しては、鉄筋コンクリートと比べると軽量なので、遮音性能が低いのでは?と感じます。
超高層マンションの場合、建物の重量を減らすために、乾式2重壁を採用している場合が多いです。戸境壁が乾式2重壁のお部屋を購入される場合には、隣戸の間取りもチェックするのが良いと思います。全体の平面図は売主に言えば見せてくれるでしょう。上の写真の平面図は、苦情があったお部屋ではありません。この図面も超高層マンションですが、水周りの背中側も水周り、リビングや洋室の背中側も洋室など、寝室の背中側にはなるべく音が出ない空間となるように計画されています。(01)
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