写真は、マンションの内覧会で撮ったものです。写真を良くご覧頂きますと、壁の表面に水滴が垂れるほどになっています。これは、結露により生じたものです。この壁は、1階の北側の洋室の戸境壁で、厚さ20㎝の鉄筋コンクリートです。この壁の上にクロスを直張りしています。内覧会は夏の蒸し暑い日で、午前10時の気温は26度、湿度は80%ほどでした。
これだけの結露が生じてしまう原因は、壁の表面温度が低いことです。壁と空気が同じ温度であれば結露はしません。それでは、何で壁の温度が低いのでしょう?この部屋は1階で、基礎部分は地中になります。夏場は特に、外気温と地中との温度差は大きくなります。地中にある基礎部分が冷やされて、基礎のコンクリートの熱伝導により、1階の壁の温度も低くなります。結露は、壁の下部に行くほど量が多いのは、下部ほど壁の温度が低いということになります。この建物の地下室部分には、標準的な断熱材は張られていますが、これだけの結露が出来てしまいます。
このマンションは海沿いですので、湿度の高い空気が流れてきます。また、内覧会ですから、前日までは部屋も閉めているし、隣の部屋も空室となっています。こんな条件が結露を加速させたとも言えます。一般に、1階部分は基礎や地面に近い位置にありますので、どうしても湿気が出やすくなります。特に海沿いで、マンションの1階のお部屋を購入される場合には、このような点もお考え下さい。(87)
最新の画像[もっと見る]
-
内覧会、家が100点になるまで見届けて! 3週間前
-
濡れてる!どうして? 4週間前
-
バスタオルも干せます! 1ヶ月前
-
家の断熱、先ず窓から! 1ヶ月前
-
マンション内覧会、何をどう見れば? 1ヶ月前
-
このマンションは100年の耐久性!何を根拠に? 1ヶ月前
-
隣のブロック塀が気になる! 1ヶ月前
-
新築のアフターサービス点検、何を言えば? 1ヶ月前
-
キッチンがオープンではない! 1ヶ月前
-
フロアコーティングは不要です! 1ヶ月前