テレビで『天空の城ラピュタ』をやっているのを、ついつい観てしまいました~。
何度見てもいい映画です♪ 海賊のドーラとか、悪役ムスカの台詞は、ついつい真似してしまう味わいがあります(笑)
さて、一昨日の膠原病の外来で、50年ぶりに出てきたSLE治療薬・ベリムマブが日本ではどんな風に言われてるのか聞いてみました。何といっても、これまでいろんな薬が臨床試験の最終段階で、効果が認められなくて、挫折してきた分野で、第3相が無事に終わって、アメリカでは来年1月には認可されそうというホットなお薬だから。
※訂正:「ベリムマブ(Belimumab)」(商品名:Benlysta)が正しいお薬の名前です!ごめんなさい、何度も書いてきたお薬なのに書き間違えていました。
先生の話では、国内でも来年には認可されるんじゃないかなって話。おぉ~!
確証はまったくないんですが(笑)、日本では5年後…なんて見通しでもないようです。
「で、使われそうなんですか?」と聞いたら、効果の出方がゆるい(長期服用で効果がある)ので、先生個人としては、それほど「大絶賛!」というわけではないみたい。もちろん、有効な人はいるし、今後のいろんな開発へ刺激になるわけで、よかったけれど、という感じでした。
そうなると、価格も気になるところです。
もうひとつ、もっと興味があるハイドロキシクロロキンについても、あらためて聞いてみました。これは、日本で認可されにくいのは、いくつか理由があるようです。
・まず薬の特許が切れていること。(つまり、お金をかけて検査しても、他にジェネリック薬が参入すると、採算がとれないみたい)
・大量・長期服用で、網膜症が出ることがあり、認可が取り消された歴史があること。
・特に効果が認められるのが皮膚ループスで、その場合、国内では1000人くらいしかいないこと。(これまた採算がとれません)
採算が取れないというのは、それだけ「ないと困る!」って人が少ないという意味。今でも個人輸入して飲んでいる人もいるみたいですが、限られてますし、これまで使ってきた先生でないと、敢えて手を出さない(奨めない)ようです。
確かに、皮膚ループスでも、軟膏のステロイドを試したり、うまくいかないときは、錠剤のプレドニンを飲んだりという対応で、特にステロイド量が極端に多くなることもあまりないから、「新しい薬がないと困る!!」という話がどれくらいあるのかは、わかりません。
患者の方は、ステロイドは怖い~という気分があったり、自己判断で薬をやめてしまったりすることもあるようだけれど、それは、薬の開発よりはコミュニケーションの問題なのかな。
実は、ハイドロキシクロロキンが、欧米で重宝される理由のひとつが薬の持続性にもあるようです。保険の関係もあって、あまり外来にも行きたがらず、いい加減に薬を飲むタイプでも、半年くらいは効果が持つのだとか。皆保険で几帳面に薬を飲む日本では、あんまり必要はないって声もあるようです。
そんなことを言うから、膠原病の先生は、いつまで経っても、倒れそうに忙しいんだって気がするけど(笑)
ちょっとテンションが下がってしまいましたが、それでも、ハイドロキシクロロキンの認可にむけて議論の会合が始まったそうです!やったー♪ 楽しみです!!
ちなみに、ベリムマブも、ハイドロキシクロロキンも、わたしがすぐにでも使いたい!というものではありません。SLEに関係するお薬としては、わたしとしては、麦門冬湯の方が気になります。これまた地味ですが。
麦門冬湯(Mai Men Dong Tang)は、口の乾燥に効くと言われていて、アメリカのシェーグレン症候群患者会でもその使用が紹介されています。
でも、先生に処方してみる気はないか聞いてみたら、また「やだ、だって効かないよ。」と言われてしまいました。
基本的に、漢方は、「患者さんの声」というレベルを越える臨床試験のデータが限られているので、こういうときに、説得力がちょっと足りないのが残念。
麦門冬湯に限って言うと、喘息・咳については大規模な臨床試験もされて、学会のガイドラインにも書かれていたりするみたいですが、口の乾燥については、試験した件数が少ないみたいです…。
わたし自身は、サラジェンを飲むほどでないけれど、ドライマウスはけっこう出ている状態。
先生を説得できる材料か、「やっぱり効果はわかんないなぁ」と諦めがつくまで、調べてみようかな。
実際、ツムラの麦門冬湯の添付文書を見ても、効能に「口内乾燥」はないので、説得できる自信はあんまりないけれど(笑)
お薬って、十分なデータがないまま、思いつきで薬を使うのも問題だけれど、データがないから選択肢が限られるのも問題。副作用でいくつかの薬を使えなくなった途端に手詰まりになったりするのは、つらいです。
「データがないなら、データを作りましょうよ」と言えるのもいいのかも。
かといって、「何となくあった方がいいかなぁ」くらいの必要性なら、貴重な膠原病の先生(笑)を消耗させるのも気が引けるところ。それは長い目で見ると、患者さんにとってはマイナスになる話だから。
まずは、もうちょっとお勉強してみよっと♪
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何度見てもいい映画です♪ 海賊のドーラとか、悪役ムスカの台詞は、ついつい真似してしまう味わいがあります(笑)
さて、一昨日の膠原病の外来で、50年ぶりに出てきたSLE治療薬・ベリムマブが日本ではどんな風に言われてるのか聞いてみました。何といっても、これまでいろんな薬が臨床試験の最終段階で、効果が認められなくて、挫折してきた分野で、第3相が無事に終わって、アメリカでは来年1月には認可されそうというホットなお薬だから。
※訂正:「ベリムマブ(Belimumab)」(商品名:Benlysta)が正しいお薬の名前です!ごめんなさい、何度も書いてきたお薬なのに書き間違えていました。
先生の話では、国内でも来年には認可されるんじゃないかなって話。おぉ~!
確証はまったくないんですが(笑)、日本では5年後…なんて見通しでもないようです。
「で、使われそうなんですか?」と聞いたら、効果の出方がゆるい(長期服用で効果がある)ので、先生個人としては、それほど「大絶賛!」というわけではないみたい。もちろん、有効な人はいるし、今後のいろんな開発へ刺激になるわけで、よかったけれど、という感じでした。
そうなると、価格も気になるところです。
もうひとつ、もっと興味があるハイドロキシクロロキンについても、あらためて聞いてみました。これは、日本で認可されにくいのは、いくつか理由があるようです。
・まず薬の特許が切れていること。(つまり、お金をかけて検査しても、他にジェネリック薬が参入すると、採算がとれないみたい)
・大量・長期服用で、網膜症が出ることがあり、認可が取り消された歴史があること。
・特に効果が認められるのが皮膚ループスで、その場合、国内では1000人くらいしかいないこと。(これまた採算がとれません)
採算が取れないというのは、それだけ「ないと困る!」って人が少ないという意味。今でも個人輸入して飲んでいる人もいるみたいですが、限られてますし、これまで使ってきた先生でないと、敢えて手を出さない(奨めない)ようです。
確かに、皮膚ループスでも、軟膏のステロイドを試したり、うまくいかないときは、錠剤のプレドニンを飲んだりという対応で、特にステロイド量が極端に多くなることもあまりないから、「新しい薬がないと困る!!」という話がどれくらいあるのかは、わかりません。
患者の方は、ステロイドは怖い~という気分があったり、自己判断で薬をやめてしまったりすることもあるようだけれど、それは、薬の開発よりはコミュニケーションの問題なのかな。
実は、ハイドロキシクロロキンが、欧米で重宝される理由のひとつが薬の持続性にもあるようです。保険の関係もあって、あまり外来にも行きたがらず、いい加減に薬を飲むタイプでも、半年くらいは効果が持つのだとか。皆保険で几帳面に薬を飲む日本では、あんまり必要はないって声もあるようです。
そんなことを言うから、膠原病の先生は、いつまで経っても、倒れそうに忙しいんだって気がするけど(笑)
ちょっとテンションが下がってしまいましたが、それでも、ハイドロキシクロロキンの認可にむけて議論の会合が始まったそうです!やったー♪ 楽しみです!!
ちなみに、ベリムマブも、ハイドロキシクロロキンも、わたしがすぐにでも使いたい!というものではありません。SLEに関係するお薬としては、わたしとしては、麦門冬湯の方が気になります。これまた地味ですが。
麦門冬湯(Mai Men Dong Tang)は、口の乾燥に効くと言われていて、アメリカのシェーグレン症候群患者会でもその使用が紹介されています。
でも、先生に処方してみる気はないか聞いてみたら、また「やだ、だって効かないよ。」と言われてしまいました。
基本的に、漢方は、「患者さんの声」というレベルを越える臨床試験のデータが限られているので、こういうときに、説得力がちょっと足りないのが残念。
麦門冬湯に限って言うと、喘息・咳については大規模な臨床試験もされて、学会のガイドラインにも書かれていたりするみたいですが、口の乾燥については、試験した件数が少ないみたいです…。
わたし自身は、サラジェンを飲むほどでないけれど、ドライマウスはけっこう出ている状態。
先生を説得できる材料か、「やっぱり効果はわかんないなぁ」と諦めがつくまで、調べてみようかな。
実際、ツムラの麦門冬湯の添付文書を見ても、効能に「口内乾燥」はないので、説得できる自信はあんまりないけれど(笑)
お薬って、十分なデータがないまま、思いつきで薬を使うのも問題だけれど、データがないから選択肢が限られるのも問題。副作用でいくつかの薬を使えなくなった途端に手詰まりになったりするのは、つらいです。
「データがないなら、データを作りましょうよ」と言えるのもいいのかも。
かといって、「何となくあった方がいいかなぁ」くらいの必要性なら、貴重な膠原病の先生(笑)を消耗させるのも気が引けるところ。それは長い目で見ると、患者さんにとってはマイナスになる話だから。
まずは、もうちょっとお勉強してみよっと♪
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さらに別な作用のLupuzor(phase3にこれから入る)にも期待したいところです。
ところで、このブログでヒドロキシククロキンのことを知りましたが、是非こちらの状況も定期的にアップしてくださいね。効果があるのに日本で認可されてないなんてもったいないじゃないですか。
あと、セルセプトの認可はどうなっているかご存知でしたらこちらも情報をお願いいたします。
ベリムマブ、すぐに修正しました…
何度も書いてきた件なのに、お恥ずかしいです。
全身症状を伴う原発性シェーグレン症候群患者にはリツキシマブ(抗CD20抗体)が有効というお話は、米国リウマチ学会でも取り上げられていたようですね。
とても興味があります。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/acr2006/200611/501842.html
Lupuzorについても、ついこの間、第2相がいい結果だったという報告があったようですね。ぞくぞく開発されていて、楽しみです。
http://www.immupharma.com/news.html
免疫抑制剤のCellCeptは、ハイドロキシクロロキン(Plaquenil)と併用する形が欧米ではよくあるようですね。
日本のSLE治療で使う免疫抑制剤というと、同系統のネオーラルか、別系統のプログラフか、で、認可に向けた動きはまだ聞きません。
日本では移植のときだけ使うのでしたっけ。ハイドロキシクロロキン(Plaquenil)と違って、輸入しなくていいわけですが、認可されるといいですね。