美章園温泉の２Ｆへ上がる

今回、ダンスホールだった２Ｆ部分にも上がらせて頂けた。

男湯の脱衣場から直接２Ｆへ上がる階段がついていたそうだが、
女湯側からは直接上がれず、別の入口から入るようになっていた。


その玄関。左側の壁は一見普通の壁に見えるが・・・


うわぁ～～っ！！いちめんの豆タイル！！
９ｍｍ角くらいの豆タイルの一粒一粒を見るとどれも違う模様。
金色を散らしたものもある。カワイイ～～～
このモザイクタイルが、玄関から階段の半分の高さまでの
両側の壁にびっしり貼られているのだ！


玄関口で長いこと豆タイルをなでてから、上へ上がると・・・おおっ！
高い天井に明るい窓。ここがダンスホールだったのか！
周囲の壁は清潔感あふれる白タイル。ぺたっとした古い形のものだ。


しかしこの白タイル、病院か実験室みたい・・・？
なんでダンスホールという華やかな空間に白のタイルを貼ったのだろう。。謎。


裏から見えていたドーム屋根は、ホールの屋根ではなく、浴室の湯気抜きの
屋根だった。
この建物ができたとき、周辺は平屋の長屋ばかりだったというので、
この帽子のようなドーム屋根は、周りから見られることを意識して
作られたに違いない。


午後からはこの２Ｆのホールで各方面の専門家の先生方よりそれぞれ
興味深いお話をいただいた。
特に、登録文化財所有者の会の寺西さんが話された、登録文化財に
登録されても経済的な恩恵はほんのわずかであるという実情、
マンションに建て替えると固定資産税が跳ね上がるので
古い建物を生かす方が経済的にも有利な場合もあるという話は、
非常にリアルで示唆に富んだお話だった。

美章園温泉はなくなってしまうが、これを機に美章園地区のまちづくりの
機運が高まりつつあるようだ。
銭湯文化を通しての地域のコミュニティー、建物活用などを考えていく
活動も続けられるということで、陰ながら応援したい。