村上海賊は14世紀中ごろから瀬戸内海で活躍した一族で、
今治市の能島(のしま)・来島(くるしま)、尾道市の因島(いんのしま)にそれぞれ拠点を置いた三家からなります。
この特別展では、「日本最大の海賊」と称された村上海賊の中でも、
愛媛県今治市の能島を拠点とした能島村上氏を中心として紹介されています。

以前、和田竜さんの小説「村上海賊の娘」を読んで、
村上海賊に興味を持った私は、どうしても見たいとやって来たのです。
今は多くの橋が架かり「しまなみ海道」と呼ばれるこの瀬戸の海を、
村上海賊が支配していたと思うと、ワクワクします。
我らが毛利家と深い関わりのあった村上海賊。
毛利氏家臣の古文書には、能島村上氏が、
上蒲刈・下蒲刈の両島を与えられたという記述があるそうです。

これは、能島村上家に伝わる、大将の陣羽織です。
生地はラシャで、袖の縫製技術などが非常に高度であり、
海外で製作された可能性が指摘されています。
特に大切にされてきた、能島村上家の至宝です。

瀬戸内海を席巻した村上海賊でしたが、
豊臣政権は「海賊禁止令」を発布。
海賊たちは、生業である海上での経済活動ができなくなりました。
各地を転々とした海賊たちのその後は・・・
これまで培ってきた海上での知識や技術を生かし、
参勤交代の送迎や、漂流船への対応、朝鮮通信使の警護を担うなど、
海に関する様々な仕事で活躍を続けたそうです。
私が読んだ本は、漫画版が出ているようです。

※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます