今回の展示はあまり関心がないから、まぁいいかと思っていたけれど、
中国新聞に広島県立美術館長のお話が掲載されたのを読んで、
ギリギリで行く気になりました。
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今回、フランス北西部ブルターニュにあるカンペール美術館の多くの名品が広島に展示され、
鑑賞者の新鮮な感動を呼び起こしているそうです。

19世紀フランスといえば、印象派の時代がすぐに思い出される。
一方、パリから遠く離れた半島ブルターニュでも、
多くの傑作が生まれたことは見過ごされがちだ。
海と断崖が織りなす海岸線や深い森など、
豊かな自然を持つブルターニュ半島。

海に出た船が、永久に帰ってこないことはブルターニュでは日常茶飯事。
アルフレッド・ギユの「さらば!」
海の犠牲者となるのは、後を継ぐはずだった若い息子の方である。

自然の破壊力を前になすすべもない人間の、弱さと無力感。
それでもこの地で生きていかざるをえないと言うメッセージが響く。
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明るい絵も数多くあります。


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美術館といえば「有名な作品を見る場所」という感覚が定着している。
だが、日本でなかなか見ることのできない名品に光を当てることも美術館の重要な役割。
と、館長は語っています。
なるほど!
興味がないと敬遠せず、見に行けば、
何か感じることはあるものだ、と実感しました。
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