昨日、菅首相から
「中等症までは自宅待機」
という方針が突然示され、動揺が広がっています。
「中等症」というと、
「39度くらいの熱が出るの?」
と思いそうですが、コロナの中等症はそんなに甘くないようです。
この記事は私の地元、埼玉県の基幹病院で、最初期からコロナ患者を多く受け入れていて、コロナ患者の対応については全国トップレベルと評判の病院です。
しかし現在、この病院でも既に病床はほぼ埋まり、「軽症」「中等症」患者向けに用意したプレハブの臨時病床を重症患者に使うことを決めたそうです。
つまり医療機関はすでに「重症患者」で手一杯だ、ということでの今回の発表なのでしょう。
しかし、この記事の中でコロナ患者に対応する看護師長が言っています。
中等症2だと、すぐに人工呼吸器を使うことになるかもしれない
中等症は1と2に分けられていて、中等症1は比較的症状の軽い人、中等症2は呼吸器に重い症状があるもののまだ人工呼吸器を「装着していない」人のことでふ。
この「人工呼吸器を装着」が中等症と重症の境目で、同じような症状でも装着したら重症に数えられ、装着しなければ中等症2。
病院にある人工呼吸器の数が足りなくて付けられない人も中等症2です。
そのため病院側はやむなく「もっとも症状の重い患者」から人工呼吸器を装着するしかなく、そこで装着出来なかった人が中等症2となるのが現実です。
これは「命の選別」となるため、この状態になったら「医療崩壊」だ、というのが少し前までの定説でした。
実際に第四波の際に、大阪でこの状態に至ってしまい大きな話題となったのは記憶に新しいです。
そして今回。
第四波の大阪と比べ、遥かに感染拡大ペースが早く見え、しかも既に緊急事態宣言中の東京は、感染が収束する気配など全くみえません。
「感染拡大はこれからが本番」と思えるいま、「中等症は自宅待機」というのは何を意味するのか。
すでに「医療機関が重症者しか対応出来ない」という状態にある事を政府が認めた、ということではないでしょうか?
先日、政府は医療機関に対して
一般診療は制限してコロナ診療に当たるように
という要請も出しています。
この状態は完全な医療崩壊ではないでしょうか。
今回の感染拡大はまだ始まったばかりだと思います。それなのにもうこの様な「限界」を迎えていることに愕然とするばかりです。
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