ざっきばやしはなあるき  

雑記林花或木 Since 2005-01-01 
美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

『君の名は。』

2016-12-11 18:43:41 | 映画[か]
『君の名は。』

 新海誠監督のアニメはこれ以外に見たことが無いので、それと比べてどうこうとは言えない。というかアニメ映画を見たのは、つい先日の『ソーセージ・パーティ』、『レッドタートル』、1年半前の『百日紅 ~Miss HOKUSAI~』、2年前の『ベイマックス』、その前が『アナと雪の女王』というくらいのスタンスで、アニメファンと言うのもはばかられる。というかもうアニメファンではない。だからアニメの話をふられても適切な対応はできない。

 『君の名は。』も公開から3か月半、今年一番の大ヒットアニメーション映画で、毎日のようにテレビで宣伝も流れて、もう宣伝負けしちゃったくらいの気分で、そんなに人気なら見てみようと思った。3か月半も経っているのに客席はほどほどに賑わっていた。

 見知らぬ男子高校生と女子高校生の体が入れ替わっちゃうというポンポコ玉な基本設定は知っていたが、原作も読んでないし、ネタバレ記事も読んでなかったので、どんなふうに進展するのかが新鮮に楽しみだった。そしたら、体が入れ替わって学内ですっちゃかめっちゃか、なんていう単純なストーリーではなくて、SF要素ががっちり組み込まれているオレ得な内容だったので満足、見に行って良かった。

 余談だが、アニメとはいえ、入れ替わる男女がイケメンと美女でよかった。これがまさかのそうでもないふたりだったとしたら・・・ヒットしたかな?
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『ゴーストバスターズ』

2016-08-21 22:33:33 | 映画[か]
『ゴーストバスターズ』

監督:ポール・フェイグ
出演:クリステン・ウィグ、ケイト・マッキノン、メリッサ・マッカーシー、レスリー・ジョーンズ、クリス・ヘムズワース

 1984年公開作品『ゴーストバスターズ』のリメイクというかリサイクルというかリバイバルというかリバスターというか、なんかそんな半笑い映画。前作のバスターズは男性チームだったが、今回は女性チームってところが大きな違い。昔、年賀状のネタにしたこともあるマシュマロマンも友情出演。年賀状どころか、確か15cmくらいのマシュマロマンのフィギュアまで買った覚えがある。腹を押すと「ピョォ」って音がするヤツだった。ってことはそのくらいハマっていたんだなぁ。でも今は持ってない。どこいっちゃったんだろう? 前作と同じマーク、同じテーマソングが懐かしい。ただ、うっかり吹き替え版を見てしまったので、アメリカンジョークを超意訳した日本語のセリフが割と寒くて冷や汗が出る。ゴーストは怖くないので脂汗は出ない。
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『ギャラクシー街道』

2015-11-03 19:35:54 | 映画[か]
『ギャラクシー街道』

 監督:三谷幸喜

 出演:香取慎吾、綾瀬はるか、大竹しのぶ、西田敏行、山本耕史、小栗旬 etc etc

 開通から150年、老朽化による閉鎖寸前の閑古鳥がぴよぴよ鳴いてるギャラクシー街道、そこでちんまりと営業しているハンバーガーショップが舞台。そこにはいろんな異星人の変な客がやってくる。そこでは綾瀬はるか、大竹しのぶなどの妙な女優、じゃなくて妙な店員が店番をしている。三谷監督の映画はいつもそうだけれど、一流の映画俳優がよってたかって三流の映画を作ろうとしてる気配がぷんぷんする。今回もふざけまくり。登場人物はいつもクセの有りすぎる変な奴ばっかりなのだが、今回は場所が場所だけにその変な奴らが変な異星人の姿でうろうろする。その種族ごとに異なる非常識がまたカルチャーショックの笑いネタにもなるけれど、なんかゲスいネタが多めだ。得体のしれない異星人のネタだから思いついたらやり放題、時代考証とか関係ないし、人間ならあり得ない事象も全部許されてしまう。自由だ!!!! 自由ほど不自由なものはない。やっぱり宇宙人ネタはいろんな意味でヤバイ。同じネタを地球上の田舎のドライブインでも舞台にしてたら、感じ方もまた違うかもしれないけれど、そうなると使えないネタが7割くらい出てきそう。
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『GODZILLA/ゴジラ』

2014-07-30 22:54:13 | 映画[か]
『GODZILLA/ゴジラ』

 監督:ギャレス・エドワーズ
 出演:アーロン・テイラー=ジョンソン、渡辺謙、エリザベス・オルセン

 1998年に公開されたローランド・エメリッヒ監督のハリウッドゴジラは、ニューヨークの摩天楼の隙間をハイスピードで走り回る迫力とは裏腹に、その姿かたちが思いっ切り爬虫類という「コレジャナイ感」満載で、単なる足の速い別種のモンスターのように見えてしまったため、ゴジラフリークから悪評を招いてしまい、それ見たことか、これではジュラシックパークの続編だ、やっぱりゴジラは日本のお家芸だ、とかなんとか揶揄されていた。やっぱりゴジラはスポーティなフォルムにしてはいけない。

 今回はゴジラの大ファンだという監督が、今までのゴジラのイメージを崩さないようにと、総力を結して、全ゴジラファンを納得させられるような映画に仕上げてきた。ゴジラの造型も若干おちょぼ口な感じがしないでもないが、昔からよく知っているゴジラだ。日本のゴジラだって回を重ねるごとに、あんな顔、こんな顔と、ちょっとずつイメージが違っていたりするので、ほとんど誤差の範囲で容認できると思う。

 主演のアーロン・テイラー=ジョンソンは『キック・アス』の時とはぜんぜん違うたくましい軍人のイメージで出演、渡辺謙は特に大きなアクションシーンこそ無いものの、主役と間違えそうなくらい出っ放しで大活躍、どうしても「ガッヅゥィ~~ラ!」などと呼んでしまいがちな米国人に、なんとかして「ゴジラ!」と呼ばせようという啓蒙活動に励んでいた。

 サイトも確認せず、ほとんど予備知識無しで、ゴジラだからというだけで見に行ったので、あれやこれやと新鮮な驚きも体感できた。見る予定の人はあまりネットで下調べなどせずに映画館に直行したほうがよい。何が出てくるかはスクリーンで「あれ?」とか「なぁるほど」とか言いながら見たほうがたくさん楽しめる。

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『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』

2014-02-27 18:57:04 | 映画[か]
『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』

 ケツを蹴るアメコミ映画パート2。自警団のように集まったヒーロー達、その姿はてんでんに中途半端な覆面コスプレ姿、デパートのヒーローショーにも出てこなそうなレベル。そんな中にシュレックじゃねぇのに緑色のコスチュームを付けた男「キック・アス」がいる。割と頼りない。今回は彼がトレーニングして見栄えだけちょっと男らしくなったりする。今回の主役はキック・アス(アーロン・ジョンソン)である。

 「キック・アス」という映画なんだから彼が主役なのは当然だろうと思うかもしれない。でも実のところ、誰もが主役と思っちゃっているのは女子高生ヒロイン:ヒット・ガール(クロエ・グレース・モリッツ)のほうだろう。べらぼうに強い。紫色の髪の毛、紫色のマント、紫色のコスチュームに身を包み、正義のためにバッシバシ敵を殺しまくる。もう犯罪者レベルである。おまけに放送禁止用語がファッキン飛び交うので、R15指定になっている。

 前作で悪人に父(ニコラス・ケイジ)を殺され、ほとんど主役級の大暴れをしたヒット・ガール、今回は一歩後ろに下がって、危ない事はやめて真面目な女子高生に戻ろうとする。そのかわりにキック・アスがストライプス大佐(ジム・キャリー)等と協力して、本来の主役らしくいろいろと活躍する事になるのだが、もともと頼りないのだから、どうせピンチに陥るのは目に見えている。そうなったらやっぱりヒット・ガールの出番なのである。

 パート1ほどのディープインパクトびっくり感は無くなってしまったが、えげつなさ、ばかばかしさは相変わらず、悪人もたっぷり増量ましましてんこ盛り。欲を言えばヒット・ガールは大人しくなんかしてないで全編ぶちかましちゃって欲しかった。
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『かぐや姫の物語』

2013-12-20 18:56:38 | 映画[か]
『かぐや姫の物語』

 高畑勲監督作品。日本の古い民話『竹取物語』が原作という大胆な映画。竹から生まれたかぐや姫がすったもんだの末、月に帰っちゃうと言う大胆なストーリー。桃から生まれたら桃太郎なのに竹から生まれた竹姫じゃない理由もわかった ←今頃?

 アニメーションはリアルというより、ラフなイラスト風。野原の草木を描いたシーンなどは、星野冨弘の絵手紙みたいな雰囲気で心がなごむ。ナレーションはないけど『日本昔話劇場版』みたいな感じかな。月よりの使者の、にぎにぎしくもありがた過ぎる姿には、不覚にも笑ってしまった。

 これでジブリ作品は全部見たかと思ったら『ホーホケキョ となりの山田くん』とかいうのをまだ見てないことに気がついた。
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『清須会議』

2013-11-15 20:01:30 | 映画[か]
『清須会議』
 
 本能寺の変から始まる秀吉の快進撃、天下取りの一歩として、織田家の跡継ぎを決めるための清須会議に焦点を当てた喜劇。三谷幸喜監督作品だから、感動しようとして見たわけではなく、笑おうとして見に行った。笑いのシーンは若干少なめに感じたが、相変わらずのバカシーンは随所に散りばめられている。甲高い声で騒ぐ秀吉役の大泉洋がいいテンションで、映画全体を喜劇色に染めている。逆に丹羽長秀役の小日向文世は小ボケのひとつもせずに物静かな真面目役に徹していて両極端。有頂天役所広司、マジック佐藤浩市、金縛り西田敏行など、過去の作品の主役級も揃って出演。織田信雄が妻夫木聡だということは終わってから気づいた。時代劇とはいえ堅苦しさが全然ないのは、面白いからというだけでなく、時代考証なんぞ糞食らえで、普通に現代語で喋っちゃったりすることにも起因するかも。
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『風立ちぬ』

2013-07-23 20:45:00 | 映画[か]
『風立ちぬ』

 宮崎駿監督作品、最新ジブリの『風立ちぬ』は、『耳をすませば』、『火垂るの墓』、『コクリコ坂から』などのリアルな人間模様を描いた、こっち系のジブリ作品。『千と千尋の神隠し』、『もののけ姫』、『となりのトトロ』などの、やおよろずの神々やら化け物やらロボットやらが跳梁跋扈する、そっち系ジブリ作品とは趣の異なるグループ。どちらかというと、そっち系のほうが好きなのだが、こっち系も嫌いじゃない。

 戦前、飛行機に憧れて、軍需産業の中で飛行機設計に人生を捧げた堀越二郎の生き様を描いた作品。所々、青年の夢見る妄想シーンも出てきて飽きさせない。いい映画だと思う。

 主人公・堀越二郎の声は庵野秀明氏、なんとなく、おぎやはぎの矢作氏に似てる声に、黒メガネをかけた風貌まで矢作氏に見えてきて、かぶっている帽子まで矢作氏とそっくりで、半歩引いたまま観覧。小木っぽいのは出てこなかった。

 映画のメイキング秘話などを見るのも楽しみの一つ、たまたま先日TVでメイキング番組をやっていた。それによると、飛行機のプロペラやエンジンの音を、口で、ボイスパーカッションでやっているということを知り、面白いことを考えるなぁと、ある程度、好ましく感じていたのだ。そしていざ映画を見て、件のエンジン始動のシーンを見た時、あっ、これが口で声出してる効果音かと、事前情報により認識できたのはよいのだが、今度はボイパが気になって気になってしかたなくなってきた。さまざまな効果音が聞こえるたびに、これもボイパかな? そんな気がするなぁ、あれ、これはどうだろう? などと気になって気になって気になって気になって気になって気になって気になって気になってしかたなくなってきた。唇をブルブル震わせてプロペラ音をがんばって出している音声担当者の顔が思い浮かぶし、そのうち明らかに口で言ってるとしか思えない効果声も聞こえてきた。これは狙ったのかな? でもいいのかこれで? メイキング秘話を知ることは諸刃の剣だったりして。

 そんなこんなで、泣けるという噂どおりには泣けなかった。泣くなら『火垂るの墓』しかない。

 エンディングテーマ曲は荒井由実の《ひこうき雲》・・・なつかしい。ひさしぶりに THE BEST OF YUMIN でも聞こうかな。
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『クラウド アトラス』

2013-03-15 23:35:27 | 映画[か]
『クラウド アトラス』


 ウォシャウスキー姉弟&トム・ティクヴァ監督作品。トム・ハンクスやハル・ベリー、ヒュー・グラント、ペ・ドゥナ、ジム・スタージェス、ヒューゴ・ウィービングなどが6役を演じる6つのストーリーコンプレックス映画。2時間50分近くの長丁場だが、長さを感じさせず飽きの来ない作りになっている。19世紀の南太平洋、20世紀のスコットランド、20世紀のサンフランシスコ、21世紀のロンドン、22世紀のソウル、24世紀のハワイ、6つのストーリーが入れ替わり立ち替わり時を超えて進行し、さまざまな人間模様を映し出す。この後どうなるのだろうという楽しみが6倍に増えたようなものだ。

 どのストーリーにも共通して人間の汚れた面がクローズアップして現れる。しかしそれらは映画だからと誇張された特別な出来事ではなく、古来から現代まで世界中で日常的に繰り返されてきた犯罪や裏切りや非人道的な行為に過ぎない。そんな時代の中で運悪く死ぬ者や、運よく生き残る者があるのも当然。主役だから生き残るとも限らない、というか誰が主役なのか、トム・ハンクスが主役だとは限らないし、ハル・ベリーが主役だとも限らない。

 6つの別々な物語が、密接につながっているのかどうかは何だかよくわからないが、それぞれの物語にそれぞれのワクワクドキドキがあり、時代も場所も異なるので混乱することもなく楽しめる。航海記、アクション、老人コメディ、SFなど異なるジャンルで、1本あたり30分弱のショートストーリーを6本まとめて同時に見ちゃったと思えば気が楽である。

 何と言っても一番の興味は、いろいろな俳優がひとりで何役も掛け持ちしていること。イングランドのトム・ハンクスなどは顔を見ただけで笑いそうになる。エンドロールでは各出演者の演じた役が紹介される。え? げ! これもハル・ベリーってか!?? などと驚くところなので、どんなに小便が漏れそうでも最後まで席を立たない方が良い。あ、でも、小便ではしかたないか・・・あ、大便でもいたしかたない。

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『カウボーイ&エイリアン』

2011-10-29 00:39:15 | 映画[か]
『カウボーイ&エイリアン』

 砂漠で目覚める記憶喪失の男、その腕には妙ちきりんなでかい腕輪が巻かれている。彼は一体誰なのか。そうです、変なおぢさんです。

 スピルバーグ、ジョン・ファブロー制作総指揮、 ハリソン・フォードとダニエル・クレイグの共演による変わった取り合わせの映画。変わっているのは対戦相手。エイリアンの相手はシガーニー・ウィーバーと決まっている。や、そうじゃなくて、最先端のテクノロジーやら戦闘機やら、そういうシチュエーションを見慣れているから、ライフル持ってウマに乗ってるカウボーイの敵になるとは思わなかった。日本で言えば『伊達政宗&エイリアン』みたいなもんかな。

 相手がエイリアンということ以外は、チャキチャキの西部劇である。最近あんまり見ないけど、あの独特の雰囲気を持った西部劇がそのまま戻ってきた感じ。無法者が現れたり、飲み屋でけんかが起こったり、砂漠の中の小さな町に漂うアンニュイな埃っぽい空気、さもそれらしいBGMが哀愁を誘う。いいねぇ。いいねぇ。とか言ってるととんでもないエイリアンが現れちゃって大騒ぎ。てんやわんやの大騒ぎ、とか書くと喜劇かと思われそうだが、ヘビーム-ドの西部劇でお笑いシーンは何もない。でも雰囲気最高。

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『コクリコ坂から』

2011-07-17 21:30:45 | 映画[か]
『コクリコ坂から』

 スタジオ・ジブリの新作。コクリコってフランス語でひなげしの花のことだったのか。坂本久の「上を向いて歩こう」の流れる中で学園ラブストーリー。アニメなのでハイテクSFXのような驚きはないが、1963年の横浜の風景は「ALLWAY 横浜港の夕日」という感じでノスタルジー感覚満点。文化部部室がある古びた建物「カルチェラタン」の魔窟っぽい雰囲気も面白い。コロッケは外を歩きながら食べるのが一番美味いということを思い出した映画。

 広子おじさんとかいうからオカマかと思ったら広小路さんだった件は保留。
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『グリーン・ホーネット』

2011-01-22 21:13:38 | 映画[か]
『グリーン・ホーネット』

 新聞社の社長ブリットと運転手カトーが妙な仮面をかぶって、ロサンゼルスの悪と戦う、キック・アスの次はまたもや仮面のヒーロー映画、という感じだが、結果的にはヒーローでも、やることがハチャメチャ。悪人に近づくには悪人のほうが都合が良いということで、台頭する悪の組織に扮して大暴れする姿は悪党そのもの。空手の達人&発明家のカトーが作ったボンドカーみたいな秘密装備満載の「ブラック・ビューティ」で街じゅうを走り回り暴れまわる。一般市民も大迷惑。キャメロン・ディアスも出てきてウッフ~ン、というわけでけっこう笑えて楽しめる。昔のテレビドラマ版ではブルース・リーがカトーの役を演じたらしいが、これは見たことがない。

 それはそうと3Dメガネが邪魔くさい。2Dでも十分面白いのだから、なんでもかんでもわざわざ3Dにしなくてもいいと思うのだが。3Dはもういいや。
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『キック・アス』

2011-01-17 00:55:25 | 映画[か]
『キック・アス KICK ASS』

 ケツを蹴る映画。アメコミの映画化。「本当はみんなヒーローになりたいんだろ」「なぜ誰もやらない?」というわけでヒーローになっちゃう映画。とはいえ現実には空も飛べない、蜘蛛の糸も出ない、殺人光線も出ない。悪人に立ち向かってコテンパンにやられる情けないコスプレヒーローの物語、そのコスプレもなんかダサい。眉毛も目も口も丸出しで鼻だけ隠してバレないのか、この緑色のお調子者が。とかいうと、ユルユルのホームコメディかと思ってしまいそうだが、とんでもない。R15指定のチャキチャキのインモラルムービーである。これを見れば、なぜ誰もヒーローにならないのかがわかる。ニコラス・オヤジも出ている。ヒットガールはヤバい。ヤバかっこいい。こんなにたくさん現場に血が流れてもすがすがしくヤバい映画は問題である。とはいえ何より問題なのは上映館が少ないことだ。
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『借りぐらしのアリエッティ』

2010-07-19 19:14:45 | 映画[か]
『借りぐらしのアリエッティ』
 
 アニメはあまり見ないが、ジブリだけはとりあえずチェックしている。「借りぐらし」というタイトルはちょっとど~~~~~かなと思うのだが。ちなみに一番好きなジブリは『千住博の滝づくし』 あっ、ちがった、『千と千尋のなんたらかんたら』である。

 大抵の場合、子供でさえびっくりするような不思議なことが起こるのだが、この作品は不思議なことなど何もない。縁の下に小人が住んでいるのを不思議とするかどうかは、あなた次第です。これを既成事実として考えれば不思議なことなど何もない。飛行機を操縦する豚を見るたびに、みんなで驚いていたのではハナシが進まないのと同じようなものかな。

 大雑把に言えばアリエッティの家族が引っ越そうかどうしようかと悩む物語である。住宅事情がどうのとか、家賃も払わずに、とか、そんな話ではないが。

 借りぐらしと言っても返す気はさらさらない、踏み倒しというか、どろぼう家族というか、そんな実も蓋もないことを言い出したらファンタジーが台無しである。

 角砂糖ひとつ、ティッシュペーパー1枚を、人間に知られずにこっそり借りぐらし。

 そういえば、「あれ?チロルチョコが1個減ってる」 とか 「あれ?醤油がもう無くなっちゃった」 とか 「あれ?毎日2錠飲んでるサプリが何で最後に1錠残るんだ」 とかあるよね。もしかしたらここにも誰かおりえってぃ?

 「あれ?貯金の減りがやけに早い」 とか 「あれ?予約したのに裏番組が録れちゃった」 とか 「あれ?角の八百屋つぶれちゃったぞ」 とか思った人、それは小人のせいではない。

 絶対に人間に見られてはならない小人家族のファンタジーという感じ。10センチたらずの小人の目から見た、広大な人間の家の描写が、アドベンチャー魂をくすぐる。人間に見つかるのではないかとハラハラするのも吉。メアリー・ノートンの原作『床下の小人たち』は読んでないので、終りまで新鮮な気分で楽しめた。
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『ゴールデンスランバー』

2010-02-09 00:26:34 | 映画[か]
『ゴールデンスランバー』
 
 伊坂幸太郎原作、堺雅人主演。ハメられて首相暗殺犯にされて逃げまわらざるをえなくなる青柳雅春(堺雅人)の悲劇を描いた犯罪パニック映画?

 ハメられたのだから、真犯人は別にいるわけだが、クローズアップされるのは堺雅人の逃走を、影になり日向になり手助けし、応援する昔の友人たちとの絆。そして繋ぎに使われるのはあの頃と同じビートルズの「ゴールデンスランバー」。

 「ゴールデンスランバー」=「黄金のまどろみ」・・・いつのまにか寝てしまう映画、というわけでもない。杜の都:仙台を舞台に繰り広げられる逃走劇、あちこちに現れる敵、味方、竹内結子。シリアスな中にユーモアも忘れてない、見ごたえのある作品。
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