つぶやき城。のブログ

日本の城、歴史的建造物の旅日記
※個人的観点

稲村城@千葉県

2023-11-22 16:00:00 | その他城
2023年11月22日

千葉県城巡りの旅、ニ城目は稲村城。

結論から言いますと、館山城に行ったなら稲村城に是非寄って欲しい!

稲村城は里見氏三代、義道が居城とした城とされています。1533年頃に廃城になりましたが、それまでは里見氏の本城だったと言われています。

2012年には国指定跡に指定されています。

館山城からは車で10分程だったと思います。

国道128号線を走っていると、リサイクルショップベイツーというお店があります。
その手前を曲がると、内房線の電車が走っています。

そこに車を止めることができ、登城口までは歩いて5分程です。

看板がないので少々分かりづらいですが、城跡の近くに来ると丁寧な案内看板があるので分かりやすいです。



約64mの小高い山に稲村城はあります。
天気は快晴。山城巡りには絶好な日です。



ススキを眺めながら田んぼ道を進みます。



ここが稲村城の登城口です。



水往来と言い、切通しで徐々に高さを増していき、最終的には大人の身長程の高さになりました。



森に入ると岩を切って道を通しています。
自分の身長よりも高い岩の間を通り抜けるので、その素晴らしさに圧倒されます。



廃城になってから、いくつもの時代が経っていますが、状態も良く貴重な遺構だと思います。



水往来を抜けると中郭部に出ます。
この中郭部の反対側にも水往来があり、本来なら登城口になっているのですが、現在は通行ができないとネットにあったので断念。



一応、降城後に反対側からの景色だけ撮影しました。

中郭部を90度曲がると主郭へと続きます。
案内看板があるので、迷うことなく先に進むことができます。



右手には何段にも折り重なった曲輪があり、下まで見下ろすことができます。



横から見ると巨大な半円を描いています。

もし稲村城を攻める場合、この半円の中に追い込まれたら逃げようがないなと、妄想しながらしばらく眺めます。



周りには竹も多く生えていて、こんな山道を歩いていると、小学生の時によく森を探検したり秘密基地を作ったことを思い出します。



山城では定番の堀切。

尾根をあえて切り落とすことで、敵が簡単に通れなくなります。

中世の城郭らしさが至る所にあり、見どころが満載です。



堀切を通り越し、最後の坂を登り切れば主郭部になります。



最後は虎口となっていて、最後の最後まで中世城郭らしさを見せてくれます。



主郭部は広く壮大。
北側と西側は急斜面の要害になっていて、防御機能に優れた城です。





主郭部の尾根側は土塁で固められています。



写真では分かりづらいですが、高さもそこそこある立派な土塁でした。



北側には滝川が流れており、外濠の役割を果たしているようです。



海も見えて絶景。
この景色、いつまでも見ていられます。

しかし、当時はここで里見家内での激戦が繰り広げられた城でもあります。

廃城になって表舞台から消えた城ですが、これだけの遺構が残っていることで、国指定跡にもなり時空を超えて、現代で魅了し続けています。

案内看板や、遺構の説明看板もあるので分かりやすいですし、道も整えられているので、その細かな努力に感服しました。

観光でも行きやすい館山城とは別の魅力があり、中世の城郭を存分に楽しむことができます。


城×食事
帰りは南房総市の御食事処わたなべさんで美味しい海の幸を頂きました。






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館山城@千葉県

2023-11-22 14:00:00 | その他城
2023年11月22日

千葉県城巡りの初陣は館山城からスタートです。

以前は館山市、南房総市、鴨川市、鋸南町を安房国と呼び、里見氏が室町時代から戦国時代、江戸時代にかけて支配しており、今もこの地に根付いています。

そして、館山城は里見氏最後の居城だった為、終焉の地となっています。

館山城は現在城山公園となっていて、本丸跡には模擬天守が建っており、八犬伝博物館になっています。

麓には無料の駐車場もあり、公園としてしっかりと整備されている印象です。



麓の駐車場あたりからのショット。
天気にも恵まれて模擬天守が映えます。



まずはメインとなるコースから入場していきます。

道も整備されていて歩きやすいです。
掲げられた幟が雰囲気を高めてくれます。



遺構かは不明ですが、向かう途中の道の両サイドは切岸のような急な斜面になっています。



桜も植樹され、春には最高のお花見スポットになっていると思われます。



山頂には望楼型の模擬天守が建っています。
模擬天守でもやはり城の外観はカッコいい。



山頂本丸からの景色は絶景。



天守閣風建築物の最上階からの景色は絶景です。



海と山に囲まれた城です。



この辺りの一帯は、古戦場跡や城跡、陣屋など歴史の宝庫です。



大陸の形がハッキリと分かります。

城で絶景を見るといつも思うのですが、時代が変わって街並みがどんなに変わっても、海や山などの自然は昔から変わらない。

この景色を戦国の武将達も見ていたんだろうな。と考えるだけでずっと眺めていられます。



模擬天守から見た本丸跡。
本丸を囲むように腰曲輪があります。

帰りに寄ってみよう。



帰り道は来た道と反対から一旦下山します。
別ルートは大きな堀のような土塁のようになっていて、道が整備されています。



段々になっていて、高さも結構あります。

一旦、下山してからは山の周りをグルっと周りつつ八遺臣の墓側から再度、登城します。



こちらの登城口は道も狭く山道です。
こちらの方が山城感があってテンションが上がります。



至る所に曲輪があります。

館山城はほぼ遺構が残っていないらしいのですが、それらしきものを見るとお宝を発見したような高揚感が押し寄せます。


こちらは櫓台跡。

この場所はネットで事前に調べてから行ったのですが、模擬天守にいるスタッフさんに聞いても櫓台跡は分からないと言っていたので、櫓台跡としての認識は浸透はしていないようですね。

再度、模擬天守のある本丸跡に行き、最初に登城したポイントから下ります。



切通し?堀?


本丸を囲むように曲輪が広がっています。
腰曲輪と呼ばれ、山城ではよくあるスタイル。

山城の弱点でもある城の左右の防御を高める役割があります。



標高70mほどの小さな山なので、地元の方のハイキングコースにもなっているようです。

観光客も意外と多くて驚きました。

江戸時代に破却され、歴史的遺構が少ないと言われる館山城。
日本には忘れ去られた城も多くあります。

しかし、模擬天守でもここに天守があるだけで人は集まり、歴史は受け継がれます。

それだけで模擬天守には価値があるのかもしれません。

館山城は今は公園なので綺麗に整備されていますが、城の裏側は山城っぽさもちゃんと残っているので面白い城跡でした。

城×食事
近くにある道の駅とみうらで浜焼きを食べました。
房総半島は海の幸も豊かで素晴らしいエリアです。





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